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認知バイアス 用語集

認知バイアス
個人の判断や意思決定において、客観的な現実から逸れた形で情報を処理する傾向。

情報を処理する際に潜在的な誤りや歪みが生じる心理的なパターン。

生まれながら脳に備わる5大バイアス
①注目バイアス
一度気にし始めると急にその対象を頻繁に目にするようになる認知バイアス

②プライミング効果
最初に受けた刺激で行動が変わる脳の性質

③比較バイアス
他のものと比較して判断する脳の性質

④現在バイアス
将来よりも現在を優先する認知バイアス

⑤作話
自分の感情によって過去の記憶を作り替えてしまう脳の傾向

バイアスが起こりやすい6つの場面
1️⃣ 記憶するとき 「確か、そうだったはず」
2️⃣ 推定するとき 「多分、こうだよね」
3️⃣ 選択するとき 「選ぶなら、こっち」
4️⃣ 信念があるとき 「絶対、こうに違いない」
5️⃣ 因果関係を考えるとき 「きっと、これのせい」
6️⃣ 真偽を考えるとき 「やっぱり、思った通り」

ヒューリスティック
問題解決や意思決定の際に役立つ簡略化されたルールや手法。これは通常、複雑な状況や問題に対処するために、迅速かつ効果的な判断を下すために使用されます。完全な情報が利用できない場合や計算的に解決が難しい問題に遭遇した際に、一般的に利用されます。

ヒューリスティックは、効率的な判断を可能にする反面、時には誤った結論やバイアスを引き起こす可能性もあります。

人々は複雑な情報を処理する際に、これらのヒューリスティックを頻繁に使用します。

代表性ヒューリスティック
サンプルが特定のカテゴリに属していると判断する際に、そのサンプルが一般的な特徴を持っていると仮定するヒューリスティック。

可用性ヒューリスティック
想起される情報が利用可能であると、その情報を問題解決や判断に使用する傾向があるヒューリスティック。

アンカリングおよび調整ヒューリスティック
ある初期の情報(アンカー)に基づいて、その後の情報や判断を行うヒューリスティック。

信頼性ヒューリスティック
感情や情動に基づいて判断を行うヒューリスティック。

利用可能性ヒューリスティック
思い出しやすいものや利用しやすいものを手がかりとして起きる頻度を判断してしまう。

再認ヒューリスティック Recognition Heuristic
聞いたことがあるもの、知っているものに対して、有名で影響力が大きく評価も高いと決めつけるバイアス

二分法の誤謬

複雑な問題を単純なAかBの選択に簡略化し、他の可能性を無視することで、誤った結論に導く論理の誤り。

多義の誤謬
言葉が複数の意味を持つことからくる誤解。文脈によって解釈が変わり、意味が曖昧になる。

循環論法
主張を証明する際に、結論を前提として使う誤謬。根拠が自己言及で、真偽が確立されない。

滑りやすい坂論法
ある事柄が起こると、それが連鎖的に悪化し、最終的には深刻な結果に陥ると仮定する論理の誤りです。一連の仮定が証拠なしに行われ、結論は単なる予測に基づいています。この論法は注意深く検証される必要があります。

チェリーピッキング
特定のデータや例を選択し、都合の良いものだけを取り上げて論を組むこと。他の重要な情報や反対の例を無視することで、偏った見解を示す。これはバイアスのある論証であり、全体の観点を欠いています。注意深く情報を収集し、公平でバランスの取れた視点を持つことが大切です。

ギャンブラーの誤謬
コイントスで10回連続で裏が出たからといって、次は表が出やすいと考えること。実際には、各試行は独立しており、前回の結果が次回の結果に影響を与えない。この誤謬を避けるためには、確率や統計的な原則を理解し、各事象が互いに独立しているという観点を持つことが重要。

対人論法
相手の人格やキャラクターに対して攻撃を仕掛けることでその主張や意見を無効化しようとする論理の誤謬。実際の主張や論拠に対して論じるのではなく、相手の個人的な特性や行動を批判することで、議論の焦点を外れさせようとする。

お前だって論法
相手の人格や身元に対して攻撃的な発言を用いて、相手の主張を否定しようとする一種の「対人論法」

藁人形論法
相手の本来の主張を捻じ曲げて、簡単に攻撃しやすい形に変えてから反論する論理の誤り。具体的な主張や論点ではなく、その修整された形(藁人形)に対して反論を行うことで、相手の立場を歪曲。

希望的観測
あることが望ましいからといって、それが実際に起こるだろうと楽観的に考える傾向。現実的な根拠や証拠に基づかず、主観的な望みや期待だけで事象を評価することになります。希望的観測は、客観的な現実とは異なる期待や予測が生まれ、意思決定や判断に影響を与える可能性があります。

覆面男の誤謬
同一性や個別の特性が変化しても、その個体が変わっていないとみなす誤謬。

例えば、「覆面男」が仮面を被っていても、同一性が維持されていると見なすのは誤りです。外見や特性が変わることによって、同一の個体であるとみなすのは論理的に誤っています。

連言錯誤
確率や論理的な結びつきに関する誤謬で、特定の事象が同時に起こる確率が、それぞれの事象が単独で起こる確率よりも高いと思い込むこと。これは、2つの事象が同時に発生する場合の確率を過大評価する傾向がある論理の誤り。

例えば、ある女性が銀行員であり、かつフェミニストである確率が、銀行員である確率よりも高いと思い込む場合が挙げられます。しかし、これは論理的には成り立たず、2つの条件が同時に成り立つ確率は個々の条件の確率よりも低いはずです。

前件否定
「もしP(前件)ならばQ(後件)」という条件が与えられたとき、Pが成り立たないからといってQも成り立たないと結論づけるのは論理的には正しくありません。なぜならば、Qが成り立つかどうかはPが成り立つかどうかに依存しないからです。

例えば、「もし雨が降らなければ地面は湿っていない」という命題があるとき、雨が降らないからといって地面が湿っていないわけではありません。湿っているかどうかは雨が降るかどうかだけでなく、他の要因も影響します。このように、前件否定は論理的な誤りを含んでいます。

後件肯定
「もしP(前件)ならばQ(後件)」という条件が与えられたとき、Qが成り立つからといってPも成り立つと結論づけるのは論理的には正しくありません。なぜならば、Pが成り立つかどうかはQが成り立つかどうかに依存しないからです。

例えば、「もし雨が降れば地面は湿っている」という命題があるとき、地面が湿っているからといって雨が降っているわけではありません。湿っているかどうかは雨が降るかどうかだけでなく、他の要因も影響します。このように、後件肯定も論理的な誤りを含んでいます。

四個概念の誤謬
「四個の概念が同じであるからそれらの概念を同一視できる」という論理の誤謬。特定の性質がいくつかの事物に共通しているからといって、それらの事物が全て同一であると結論づけることはできません。

信念バイアス
個人の既存の信念や意見が、新しい情報や論拠を評価する際に影響を与える傾向を指します。人々は自分の既存の信念に合致する情報を好んで受け入れる傾向があります。

信念バイアスは、論理的な思考や客観性を欠いてしまうことがあります。人々は、自分の信念と矛盾する情報を受け入れることが難しく、ある結論に至るためにはその信念に合致する情報を重視することがあります。

信念の保守主義
個人が既存の信念を変更しにくい傾向を指します。

人々は、自分の既存の信念や価値観に固執し、それらを変更することを嫌うことがあります。

新しい情報や証拠が提供されても、それが既存の信念と矛盾する場合、人々はその情報を拒絶し、既存の信念を守ろうとすることがあります。

信念の保守主義は、認知の省エネルギー化や認知的な安定性の確保といった心理的な要因に起因している可能性があります。

克服するには、柔軟な思考や自己意識の向上が必要です。新しい情報や視点を受け入れ、既存の信念を柔軟に見直すことが、より客観的で成熟した判断を形成する一助となります。

常識推論
一般的な知識や日常の経験に基づいて、特定の事柄や状況に関する合理的な予測や判断を行うプロセス。

人々は常識的な知識や経験をもとにして、新しい情報を理解し、問題に対処し、判断を下します。

一般的には有用であり、日常生活での意思決定や行動に役立ちます。しかし、時折、特定の文脈や専門的な分野では、常識が通用しない場合があります。

常識推論は主観的であり、文化や個人差によっても異なることがあります。一方で、客観的で一般的な法則や原則に基づく論理的な推論も重要です。

ミュラー・リアー錯視
視覚的な誤覚の一つで、直線の長さに関する知覚が影響を受ける現象。

同じ長さの直線でも、その両端に付いた矢印の形状によって、直線の長さが違うように見えるというもの。

ミュラー・リアー錯視は、視覚の情報処理における特定の誤差を示すものとされています。

ウサギとアヒル図形
同じ図形が、頭部が上を向いているか下を向いているかで、ウサギやアヒルに見え方が変わります。

ウサギとアヒル図形は、視覚システムが物体や形状を解釈する際に、既存の情報や期待に基づいて判断が行われることを示しています。

ゴムの手錯覚
視覚と触覚が結びついてしまう錯覚の一例

机の上に手を置き、目の前にあるゴムの手を見つめます。同時に実際の手とゴムの手をブラシなどで同じように刺激します。

この刺激が同時に行われると、ゴムの手を自分の手の一部として受け入れ、自分の手がゴムの手に感じられると錯覚します。

マガーク効果
聴覚と視覚が相互に影響し合う錯覚の一つ。

異なる音声と口の動きが同時に提示されると、人々が実際の音声を聞く音が異なるものに聞こえるという現象。

例えば、映像で「ガ」という音声が発せられるときに、同時に口の動きが「バ」の形になっている場合、人々は「ダ」という音声を聞いてしまうことがあります。つまり、視覚的な情報が聴覚に影響を与え、実際の音声を聞き取る際に視覚的な情報が重要な役割を果たすことを示しています。

吊り橋効果
高い場所や興奮状態が恋愛や吸引力に影響を与えるという考え方。

高所や興奮状態にさらされることで、人はより恋愛感情や好意的な感情を強く感じることがあるとされています。吊り橋効果は、心拍数の増加や興奮による生理的な変化が、感情や好意に対する影響を示唆しています。

認知的不協和
人間は一貫性を保ちたいという傾向があり、矛盾する情報や信念に直面すると、その状態が不快であるため、一貫性を回復するような行動や思考の変化が起こります。

認知的不協和は、以下の三つの基本原則に基づいています。

  1. 一貫性の原理
    人は一貫性を保ちたがり、矛盾する情報や信念に直面すると不協和感を感じる。

  2. 非合理的な選好の原理
    一度選択された選好や意見は、その後の選択でさらに強固になりやすい。

  3. 最小の認知的不協和の原理
    不協和感を最小限に抑えるために、人は最も簡単な変更を選ぶ。

気分一致効果
人が特定の感情や気分にあると、その気分と一致する情報や出来事を好む傾向がある。

具体的には、個人が嬉しい気分にあると、嬉しい出来事やポジティブな情報により引かれ、逆に悲しい気分にあると、悲しい出来事やネガティブな情報に引かれる。

気分一致効果は、感情や気分が情報の処理と評価に与える影響を研究する一環として注目されています。この効果が現れることで、人々は自分の気分に一致する情報を優先的に処理し、同様の感情を引き起こす出来事や情報を好む傾向が生じるとされています。

フォルスメモリー
事実ではない出来事や情報を、あたかも実際に経験したかのように思い出す現象。

人は記憶の再構築や変容が起こりうるため、誤った情報や提示によって、実際には経験していない出来事を思い込むことがあります。

特に質問、情報提示、仮説の提示などが記憶の形成や再構築に影響を与える場合に顕著に現れます。

フォルスメモリーは、記憶の不確かさや脆弱性に関する洞察を提供し、記憶の信頼性に関する理解を深めるための研究が行われています。

スリーパー効果
情報の影響が時間の経過とともに現れ、初めは影響が薄いか感じられないが、ある程度の時間が経つと効果が発現する現象。

特に、情報が一時的に無視され、後で効果が現れる場合にこの用語が使われます。

人々が情報を受け入れる際に、初めに提示された情報よりも後で得られた情報の方が強い印象を残すという心理的な傾向に基づいています。初めの段階では情報の影響が弱く、スリーパー状態にあるように感じられるが、時間が経つにつれてその効果が強化され、影響が表れると考えられています。

スリーパー効果は、広告や説得の文脈での効果が調査されることがあり、特に時間が経つことで情報の信頼性や説得力が高まるとされることが示唆されています。

心的制約
個人が自分の信念や価値観、経験に基づいて抱く特定の枠組みや制限を指します。これらの心的制約は、個人の意思決定や認知プロセスに影響を与える可能性があります。

1.信念と価値観
個人が信じることや重要視する価値観

2.経験と学習
過去の経験や学習に基づいて形成された信念や期待

3.文化的な影響
個人が所属する文化や社会の価値観、規範

個人が新しい情報や経験に対処する際に、それを既存の信念や価値観と調和させようとする傾向があることを示唆しています。

機能的固着
物の使用や機能に対する創造性や柔軟性が制限されてしまう現象。この概念は、人が物を単一の目的や機能にしか使えないと考える傾向を示しています。

例えば、ハンマーがある場合、その機能を「釘を打つ道具」と固定観念化している場合、他の機能(例えば、何かをつかむための道具として使う)には気づきにくくなります。機能的固着は、物の本来の使い方や目的以外の機能や利用法に注意が向かなくなる傾向があります。

選択的注意
我々が環境からの刺激や情報の中から特定の刺激や情報に焦点を合わせ、それに注意を向ける心理的なプロセス。

人は周囲の刺激が膨大な中で、限られた情報しか処理できないため、注意を集中的に特定の刺激に向ける。

選択的注意は、我々が感知し、処理し、理解する情報に影響を与えます。注意が特定の情報に向けられることで、その情報が他の刺激よりも意識的に処理され、記憶に残りやすくなります。

注意の瞬き
注意の集中が短い間隔で変動する現象。

注意がある刺激やタスクに向けられているときに、一定の間隔で注意が移動する様子。

特に複数の情報源やタスクに対処する際に見られることがあります。

最新バイアス
個人が意見を形成したり判断を下す際に、最近の出来事や情報に過剰な重みを置く傾向。

人々が最近の経験やデータに強く依存し、古いあるいは歴史的な情報を見過ごすことがある。

最新バイアスは意思決定、評価、認識に影響を与える可能性があります。

例えば、金融市場では、投資家が最近の市場トレンドに強く影響され、長期の歴史的なパフォーマンスを考慮しないことがあります。

確証バイアス
個人が自分の既存の信念や仮説を裏付ける情報を選択的に収集し、他の情報を無視する傾向。

既存の信念や仮説に一致する情報を優先的に選んで受け入れる傾向がある。

意思決定や情報処理において客観性を損なう可能性がある。

影響を及ぼす例として、以下が挙げられる。

  1. 情報収集の選択偏重
    自分の意見を裏付ける可能性が高い情報を選んで収集し、対立する情報を無視する傾向。

  2. 他者の意見の無視
    自分と同じ意見を持つ人の意見には容易に同意し、対立する意見には注意を払わない傾向。

  3. 解釈の歪み
    情報や出来事を解釈する際に、既存の信念に合わせて歪める傾向。

迷信行動
特定の行動が幸運や成功に関連していると信じられ、その信念に基づいて行動が取られる現象。

誤った因果関係や偶然に基づいていることがあり、科学的な根拠がないにもかかわらず、個人がある行動を特定の結果に結びつけて信じてしまう傾向。

以下は迷信行動の例

  1. 幸運のお守り
    特定のアイテムやお守りを持っていることが、幸運をもたらすと信じること。これには幸運の動物や数字、特定の形をしたものなどが含まれる。

  2. 特定の行動の反復
    特定の行動を繰り返すことが望ましい結果をもたらすと信じること。たとえば、特定の歩き方やジェスチャーをすることなど。

  3. 時間や場所の意味づけ
    特定の日や時間、場所で特別な行動を取ることが、幸運を呼び寄せると信じること。特定の曜日や数字が吉日とされる迷信も含まれる。

  4. 悪運を避けるための儀式
    特定の行動や儀式を行うことで、悪運を避けると信じること。

疑似相関
統計学やデータ分析において、二つの変数の間に見られる相関が、実際には直接的な因果関係ではなく、偶然や第三の要因によるものである場合を指します。疑似相関は、統計的な関連があるように見えるが、実際には何の理由もない場合に発生します。

単純接触効果
何かに簡単に何度も接触することで、それに対する好意や好感情が生じる現象。

以下は単純接触効果の特徴と例

1.  繰り返しの影響
同じ物や人に何度も接触することが、その対象に対する態度や評価を向上させる可能性。新しいものや人に比べて既知の対象に対して強く現れる傾向。

2.  無意識的な影響
単純接触効果は無意識的に働く。自分が何度も接触している対象に対して自然な好意や親しみを感じる。

3.  新奇性とは対照的
新奇性とは対照的。新しいものに対しては初めての接触が好奇心を刺激することがありますが、同じものに何度も接触することで好意が生じる傾向があります。

感情移入ギャップ
他人の感情や経験を理解しようとする際に、理解しようとしても理解しきれない障害や制約を指す。

自分と他人の経験、文化、背景の違いなどが原因で、他者の感情や立場を十分に理解できない状態。

感情移入ギャップが発生する理由としては、以下の点が挙げられる。

  1. 文化やバックグラウンドの違い
    異なる文化やバックグラウンドを持つ人々は、同じ状況に対して異なる感情や解釈を持つ。

  2. 個人的な経験の差
    同じ状況に置かれても、個人の経験や人生の歩みが異なるため、他者の感情や立場を十分に理解できない。

  3. 言語の制約
    言葉は感情や経験を正確に伝えることが難しく、また言語の違いが理解を妨げる。

  4.  認識のギャップ
    同じ出来事を見ても、個々の認識が異なるため、他者の感情や立場を完全に共感することが難しい場合。

ハロー効果
ある特定の特徴や評価が高いとされる一つの側面が、他の側面に対する評価にも影響を与える現象。

あるポジティブな特徴があると、他の特徴に対する評価も自然と高まりがちであるという効果。

この効果が発生する理由として、人々が簡略化された情報処理を行い、特定の特徴や評価を基準にして他の情報を判断しやすくなると考えられています。

1. 外見や容姿の影響
ある人が魅力的であると感じられると、その人の他の特徴(知性や親しみやすさなど)に対する評価も高まることがあります。

2. プロフェッショナルな成功と人格の評価
ある人が成功しているビジネスプロフェッショナルであると知られている場合、その成功がその人の人格全体に対する好意的な評価につながることがあります。

3. 初印象の影響
初めて会った相手が好印象を与えると、その好印象がその後の評価全体に広がる。

バーナム効果
曖昧で一般的な性格の特徴や記述に対して、それが自分に当てはまると信じ込む傾向。

個人が主観的な情報を受け入れ、それを自分に関連づける傾向があることを示しています。

占星術、占い、ホロスコープ、性格診断テストなど、抽象的で広範な記述が用いられる場面でよく観察されます。

ステレオタイプ
特定の社会的なグループや個人に対して広く共有される一般的な信念やイメージのこと。

そのグループや個人の属性や行動に対する予測や判断を形成する上で、簡略化や一般化された考え方を含んでいる。ステレオタイプはしばしば無意識的に形成され社会や文化が影響を与えることがある。

モラル信任効果
他者が個人や組織に対してモラル的であると認識されると、その個人や組織に対する信頼が高まる現象。

モラルや倫理的な行動が信頼感を築く上で重要な役割を果たすことを示しています。

帰属の誤り
他者の行動や特徴に対して誤った帰属(原因付け)を行う傾向。

基本的な帰属の誤りは次の2つ。

  1. 内因誤り(内因帰属の誤り)
    他者の行動をその人の内部の特性や性格に起因すると見なす誤り。

  2. 外因誤り(外因帰属の誤り)
    他者の行動を状況や外部の要因に起因すると見なす誤り。

内集団バイアス
個人が自分が所属する集団やグループ(内集団)に対して肯定的な評価をし、他の集団やグループ(外集団)に対しては否定的な評価をする傾向。

内集団バイアスの特徴と例は以下の通り

1. 感情的な結びつき
自分が所属する集団には、一種の帰属感や連帯感が生まれ、それによって内集団に対する好意が強化されます。

2. 他者への比較
自分が所属する集団を基準にして他の集団を比較する。内集団に対しては、ポジティブな特性や行動を過大評価し、外集団に対してはネガティブな特性や行動を過大評価することがあります。

3. 偏った認知
内集団バイアスは、情報の選択的な処理にも現れます。同じ行動でも、内集団のメンバーが行った場合は肯定的に受け止め、外集団のメンバーが同じ行動をした場合は否定的に受け止めることがあります。

究極的な帰属の誤り
集団間の帰属の誤りを指し、個人が自分の集団や内集団のメンバーに対しては行動の内因的な説明をし、外集団のメンバーに対しては行動の外因的な説明をする傾向。

究極的な帰属の誤りの特徴は以下の通り

  1. 内集団への過大評価
    自分が所属する集団や内集団のメンバーに対しては、行動が内因的と見なす傾向。成功した場合は内因的な特性や努力によるものだと考える。

  2. 外集団への過小評価
    外集団のメンバーに対しては、行動が外因的と見なす傾向。失敗した場合は外因的な要因によるものだと考える。

防御的帰属仮説
不安定な状況や他人の遭遇した困難な出来事に対して、その原因を外部的な要因や特殊な状況に帰する傾向。

個人は他者の不幸な出来事に対して、それを内因的な要因に帰せず、外部的な状況や偶然に帰することで、自分自身を保護しようとする。

防御的帰属仮説の特徴は次の通り

1. 自己保護の動機
個人が自分の安全感や自尊心を守ろうとする結果とされています。他者の困難な出来事を内因的な要因に帰すことで、自分が同じような状況に陥る可能性を遠ざけようとします。

2. 不安定性の回避
不安定な出来事が他者に起こった場合、これを一般的な出来事や一時的な状況に帰せば、同じ出来事が自分にも起こる可能性が低くなります。これによって、個人は自分が同じような状況に陥ることを回避しようとします。

3. 他者への適用
例えば、他者が失業した場合、防御的帰属仮説に基づく個人は、「彼は経済の不安定さの犠牲者だ」と考えることで、その人の失業を外因的な要因に帰せる。個人が自分自身に対する不安や脆弱性を軽減し、安心感を確保しようとする心理的な機制とされています。

心理的リアクタンス
心理的な拒絶反応
個人があるアイデア、提案、要求、または変化に対して抵抗感や反発感を示す心理的な現象。

新しいアイデアや変化に対して抵抗感を示す一般的な心理的なメカニズム。安定感や予測可能性を好み、未知の要素や変更に対して不安を感じる傾向があるため。

現状維持バイアス
個人や組織が現在の状態や既存の状況を保ちたがる傾向。

新しいアイデアや変更に対して抵抗感を生み出し、既存の状態を維持しようとする心理的な傾向。

現状維持バイアスは、安定感や予測可能性を好む人間の本能的な傾向に起因しています。

変化がリスクを伴い、不確実性を引き起こす可能性があるため、多くの人は既知の状態や慣習を維持しようとします。これは、新しいアイデアや手法が導入されると、それに対して抵抗感や拒絶感が生じる一因となります。

公正世界仮説
世界が公正であり、人々が受ける結果はその人々が受けた行動に見合ったものだと信じる傾向。

人は他者に対して公正な報いが行われると仮定し、善行を行った者には良い結果が、悪行を行った者には悪い結果が訪れると考える傾向がある。

個人が社会的な不平等や不条理な状況を理解しにくいときに、それに対処するための心理的なメカニズム。人々は、自分や他者が公正でない結果に見舞われる可能性を考えることが不快であるため、公正世界仮説を通じて自分たちの環境や社会に対する信じることのできる説明を見つけようとする。

システム正当化バイアス
属する組織や社会的なシステムに対して、その存在や運営を正当化する傾向。

自分が属するシステムが正当であり、公正であると信じる。逆に、システムに対する批判や疑念に対しては、防御的な態度をとる。

チアリーダー効果
集団で見ると個々のメンバーが魅力的に見える傾向。

グループ全体を見たときに、そのグループのメンバーが個別に見るよりもより魅力的に見えるという現象。

個々の特徴が相互に補完し合い、平均的な魅力が高まることに起因している。

身元のわかる犠牲者効果
犠牲者の個人的な事情や身元が知られている場合に、人々の感情や同情の対象となりやすい心理的な傾向。

犠牲者が抽象的でなく、具体的な個人として認識されると、その人への同情や共感が高まる。

同調バイアス
自分の既存の信念や意見を補強する情報を積極的に探し、逆にそれに反する情報を無視または軽視する傾向。

主観的な見解を強化し、自分に都合の良い情報に焦点を当てがちです。

同調バイアスは、認知の効率性や自尊心の維持といった心理的なニーズに関連しています。

バンドワゴン効果
他の人が採用している意見や行動に追随する傾向。何かが一般的であるとか、他の人がそれを支持していると、他の人も同じように受け入れやすくなる現象。

バンドワゴン効果は、人が集団や社会的な流れに同調しようとする傾向に起因しています。

ダニング・クルーガー効果
あるスキルや知識が不足している人が、自分のスキルや知識を過大評価してしまう傾向。逆に、高いスキルや知識を持っている人は、他者と比較して自分のスキルや知識を過小評価する可能性が高まる。

ダニング・クルーガー効果に関連するポイントは以下の通り

  1. スキルや知識が不足している人は、自分の能力を過大評価し、自分が優れていると誤解することがあります。

  2. 高いスキルや知識を持つ人は、他者が自分と同じくらいの能力を持っていると考えがちで、自分の実力を過小評価することがあります。

意地悪世界症候群
テレビや他のメディアが過剰に暴力を描写することで、視聴者は現実の世界が実際よりも過激で危険なものだと感じるようになる。

メディアが犯罪や危機的な出来事を強調することで、視聴者は自分たちの周りが非常に危険で脅威に満ちた場所であるかのように感じる。

メディアがしばしば負の出来事や競争的な状況を強調することで、他者を敵対的な存在と見なす傾向が生まれる。

敵対的メディア認知
特定のメディアが個々の人や団体に対して否定的であると認識される現象を指します。これは一般的には、メディアの報道や情報発信に対する受け手の主観的な見解や感情に基づいています。

以下は、この概念に関するいくつかの重要なポイントです。

1. 主観的な見解
敵対的メディア認知は、人々の主観的な見解や価値観に基づいています。同じ情報でも、異なる人々が異なる解釈をし、それに基づいて特定のメディアを敵対的とみなすことがあります。

2. メディアのバイアス
メディアは時折、特定の政治的、社会的、経済的なバイアスを持つことがあります。これが視聴者や読者によって感知され、そのメディアを敵対的だと見なす原因となります。

3. エコーコーチャンバー
人々はしばしば、自らの信念や意見を補強するために、同様の見解を持つメディアを選好する傾向があります。これがエコーコーチャンバーとして知られ、異なる視点や情報に触れにくくなることが、敵対的メディア認知の一因となります。

4. 情報の選択と無視
メディアは限られた時間やスペースしか持っておらず、どの情報を取り上げ、どの情報を無視するかは編集の選択に依存します。これがバイアスの感知を引き起こし、敵対的メディア認知に寄与することがあります。

5. 社会的・政治的文脈
特に政治的な分野では、異なる政治的陣営がそれぞれ異なるメディアを支持し、他方を敵対的だと見なすことがよくあります。このような社会的な文脈も敵対的メディア認知に影響を与えます。

ナンセンスな数式効果
専門的な知識を持たない人が数学的な表現に対してある程度の敬意を払う傾向があるという現象。具体的な数式や論理的な構造があると、それが何か重要であるか、または専門的であるかのように感じられる。

どこでも効果
特定の場所や地域に固有の現象や事象が、他の場所や地域にも同様の影響を与えるという概念。

地理的に分散した場所での一つの出来事が、その影響を広範囲に及ぼすことを表現するために使わる。

素朴実在論
物事の存在は私たちの感覚によって直接知覚され、外部の現実が直接私たちの経験に反映されているとする哲学的な立場です。感覚は信頼できる手段であり、共通の現実を共有していると考えます。

自己妨害 Self-sabotage
個人が意識的または無意識的に、自らの努力、成功、または幸福を損なう行動を指します。この行動は、先延ばし、ネガティブな自己言及、成功への恐れ、または破壊的な習慣の形で現れることがあります。

modus ponens
1. もしPならばQ
2. P
したがって:
3. Q

記号で表すと:
1. P → Q
2. P
したがって:
3. Q

条件文が与えられ、かつその条件が真である場合、結論も真であると結論できるという基本的な論理的な原則

modus tollens
1. もしPならばQ
2. Qではない
したがって
3. Pでもない

条件文が真であり、かつその結論が偽である場合、条件部分も偽であるという論理的な原則

ピグマリオン効果
人が他者に期待を寄せ、それがその他者の行動やパフォーマンスに影響を与える現象。

他者への期待がその人の行動や成績に影響を与え、期待通りの結果が生まれる。

ゴーレム効果
マイナス面ばかり指摘し続けると、実際にマイナスなイメージどおりの人になってしまうという認知バイアス

ピグマリオン効果の逆

プロスペクト理論
人々がリスクをどのように評価し、意思決定を行うかを説明。

1. 損失回避の原則
人々は損失を得ることに対して敏感であり、同じ金額の損失が同じ金額の利得よりも痛みを引き起こすとされています。損失回避の原則により、リスクを回避し、安定性を求める傾向があります。

2. 価値関数
利得と損失に対する評価は、一定の基準ではなく、参照点(参照レベル)に対して相対的に評価されます。価値関数は、利得や損失が参照点からどれだけ離れているかによって変化します。

3. 逆S字型の価値関数
利得に対する曲線は緩やかで、損失に対する曲線は急峻であるため、逆S字型の曲線として表現されます。これは、大きな利得や損失が小さな利得や損失よりも相対的に少なく影響を与えることを示しています。

4. リファレンス・デペンデンス
人々は特定の参照点に基づいて意思決定を行い、それによって得られる結果を評価します。この参照点に基づいた評価が意思決定に影響を与えます。

三段論法
大前提: 全体のクラスに属するものに関する主張
小前提2: 特定の個体が全体のクラスに属する主張
結論: 特定の個体が前提1によって属する全体のクラスにも属する

大前提:全ての人間は死すべきものである
小前提:ソクラテスは人間である
結論:ゆえにソクラテスは死すべきものである

プライミング効果
ある刺激(プライム)が与えられた際に、それが後続する刺激への反応や認知に影響を与える心理現象。

プライミング効果の具体的な実例を以下にいくつか挙げます。

1. ある人に「太陽」という単語を見せた後、その人に「暖かい」という単語を尋ねると、通常よりも早く「暖かい」と答える可能性が高まります。ここで「太陽」は「暖かい」という意味と関連付けられているためです。

2. 人々に花の画像を見せた後、少し歪んだ花の画像を提示すると、歪んだ画像をより速く認識することができます。これは最初の画像が視覚的なプライムとして機能しているためです。

3. 誰かが親切な言葉にさらされた後、その人は他人に対してもより親切に行動する可能性が高まります。逆に、攻撃的な言葉にさらされた場合、攻撃的な行動が増えることがあります。

4. 商品の価格に関する数字を提示することで、消費者の購買意欲や判断に影響を与えることがあります。例えば、高価なレストランでの食事後に高額な時計を見せると、その時計の価値が高く感じられ、購買の可能性が上がることがあります。

5. 悲しい映画を観た後、その後の中立的な出来事に対してもより感傷的に反応することがあります。映画が感情的なプライムとして機能していると言えます。

自由意志錯覚 Libet's Illusion
ベンジャミン・リベット(Benjamin Libet)とその同僚たちによって初めて提唱された。

行動の決定や意志形成が意識的な経験よりも前に脳の非意識的なプロセスによって起こっている可能性があるという仮説。

リベットの実験では、被験者に特定の意志決定をするよう依頼し同時にその行動に関連する脳の活動を測定。その結果脳の活動が行動の前に先行していることが示された。

被験者がボタンを押すという意志を持った瞬間よりも前に、脳の特定の領域で関連する活動が起こっていることが確認されたのです。

我々が「自分の意志で行動している」と感じる瞬間は、実際には脳の非意識的なプロセスが先行しており、その後にその行動が「意識的な決定」として我々の意識に現れる、というのがリベットの主張。

テスト効果(Testing Effect)
脳の記憶のメカニズムは
「こんなに頻繁に出会うのだから覚えておこう」
ではなく
「こんなに使う機会があるなら覚えておこう」

繰り返し暗記するより
実際に問題をたくさん解く方が効果的

クラスター錯覚
無意識に特定のパターンやまとまりを見つけようとする心理現象。

ランダムに配置された点や要素が、何らかの意味やパターンを持っているように感じられる。

脳はランダムなものに秩序や意味を見つけたがる。

内発的動機づけ
外部からの報酬や刺激ではなく、個人自身の内部から湧き出る要因によって推進される特徴を持つ。

これは、学習や仕事、趣味などさまざまな活動において重要な要素となり、持続的な努力や精力的な取り組みを促進する役割を果たす。

パラムネジア(paramnesia)
過去の出来事や情報が現在のものと混同されることを指します。つまり、個人が過去に経験した事柄を現在にあてはめてしまい、現実と過去の出来事が混ざってしまう状態です。

Contrafreeloading Effect
動物が簡単に食べ物を手に入れる機会があるにもかかわらず、同じまたは類似の食べ物を手に入れるために努力を必要とする行動を選ぶ現象。

動物が同じリソースを手に入れるために積極的に働くことへの固有の動機づけがあることを示唆。

情報バイアス
情報を収集、評価、処理する際に生じる偏りや歪み。特定の情報が他の情報よりも優先されたり、誤った方法で解釈されたりすることによって引き起こされます。情報バイアスは、個人や集団が主観的な視点から情報を見る傾向があることを反映しています。

自己奉仕バイアス
成功や良い結果に対しては自分の能力や努力を原因とし、逆に失敗や悪い結果に対しては外部の要因や他者のせいにする傾向。

正常性バイアス
非常事態や危機的状況において、事態を過大評価しにくい傾向。このバイアスにより、人々は通常の状態や平和な状況を基準にし、非常事態や危険な状況が発生した場合でも、それを適切に評価できないことがあります。

一貫性バイアス
自分の信念や意見を一貫していると感じようとする心理的な傾向。

脳は自己を理想化したがる。

「以前からずっとそうだった」
「前から言っているだろう」

省略バイアス
情報を伝える際に、特に負の情報や行動の結果から必要な情報を省略しやすい傾向を指します。このバイアスは、人々が不快な情報を避けたり、楽観的な見方をすることに関連しています。

Self-herding
以前の行動や選択に基づいて自分の行動を模倣または追従する傾向。

過去の意思決定が将来の行動に影響を与え、自分自身が過去にとった選択を再び選ぶ傾向がある。

ツァイガルニク効果
未完了のタスクが人々の記憶により長く残り、注意を引きやすくなる心理学的な現象。

未完了のタスクが脳に一種の緊張感を生み出し、それが記憶の維持や注意の集中に寄与するとされています。人々は未解決の課題に対して興味を持ち、それについて考える傾向があります。

皮肉過程理論
ある思考や行動を抑制しようとすると、逆にそれが強化されてしまう現象。

「白いクマを考えないようにしよう」と言われたときに逆に白いクマが頭から離れなくなるような状況を示す。

ゼロサムバイアス
「成功や資源は有限で、一人が成功すれば他の誰かが失敗する」と見る傾向。

成功や富、機会が有限で競争が激しいという信念を反映。

一人が成功したとき、他の人が失敗したり、機会を逸すると信じることがある。

「この手法を使うトレーダーが多くなれば機能しなくなる」
って考える人多いけど
これって「ゼロサムバイアス」だね

真理の錯誤効果
情報が繰り返し提示されることによって、人々がそれを事実だと信じるようになる心理学的な現象。

情報が繰り返し提示されることでその情報が脳により簡単に処理され、それが信頼性の指標と見なされる。

なじみのある情報はより信頼性が高く感じられる傾向がある。

イケア効果
自分で作ったり組み立てたりしたものに対して、他の同じ価値のある製品よりも高い価値を感じる心理的な現象

プラセボ効果
患者が実際に治療を受けていないにもかかわらず、偽薬などによって、症状の改善や主観的な効果が見られる現象。

この効果は主に患者の信念や期待に基づいています。

スポットライト効果
自分自身や自分の行動に対して他の人よりも過度に注目されていると感じる心理現象。

周りの人々が自分に興味を持っており、自分の言動や外見に対して強い注意が払われていると錯覚。

透明性の錯覚
自分の内面や感情、思考、動機が、他人に見透かされていると錯覚する傾向

自己中心性バイアス
自分自身の経験や情報を基準にして他者の考えを推測してしまう心理

ナイーブリアリズム
自分は現実を客観的に見ることができるという思い込み

利用可能性ヒューリスティック
思い出しやすいものや利用しやすいものを手がかりとして起きる頻度を判断してしまう

エコーチャンバー効果
ある個人やコミュニティにおいて、同様の意見や情報が繰り返し強化されることにより、その信念や情報が一方向に偏った状態になる現象。

自分たちの意見が一般的であるかのように錯覚し、他の異なる意見や情報に接触することが少なくなる。

Tone Policing
対話や討論の中で、相手の感情や表現のトーンに焦点を当てて、そのトーンを非難したり批判したりすること。

本質的な論点や主張に対してではなく、相手の感情表現や発言のスタイルに焦点を当てることで、議論を逸らしたり抑圧したりする。

権威バイアス
権威ある人物や専門家の意見や情報に過度に信頼し、それを優先して受け入れる傾向。

権威的な立場にある人物が発言したり意見を述べたりすると、それが正確で信頼性があると感じられる心理現象。

傍観者効果
多くの人が同じ状況に立ち会っているときに、個々の人が積極的な行動を起こしにくくなる現象。

多くの人が見ている中で、誰もが何か行動を起こすのを待ってしまうことがある。

集団極性化
集団内のメンバーたちが共有する意見や態度が、個々のメンバーの初期の意見や態度よりも極端になる傾向。

集団内のメンバーが対話やディスカッションを通じて、より極端で強化された意見を採用する現象。

シンプソンのパラドックス
全体に注目するか
部分に注目するかによって
結論が異なる現象

日足は下降トレンド
5分足は上昇トレンド
みたいな

ハンマーを持った男の心理傾向
どんな問題に対しても釘を見つけたがる

自分の得意分野に偏ったもの見方をしてしまうということ

後悔バイアス
自分の選択を後悔するのではと怖れて選択や決定ができない心理的傾向

制御幻想バイアス
自分ではどうにもできないことに対して、自分には制御でき、影響を与えられると思い込むこと

NIH症候群 Not Invented Here
自分が知らないところで作られたものを否定的に評価してしまう傾向

問題を避ける思考におけるバイアス
①困難に立ち向かうよりも、避けて通る方が楽だ
②勝負に負ける屈辱感に堪えられないので、勝負したくない

帰納的推理バイアス
少数の結果だけで、いつも当てはまると結論してしまう思考プロセス

Commitment Confirmation
特定の考えが誤りであっても、自分の面目が保てたり、自己正当化できるならば、その考えに固執してしまう傾向

防衛機制
自分の心の中にある認めたくない内容を意識しないようにする、さまざまな心理的仕組み

メタ認知
自分の思考プロセスを
自分がチェックすること

自分自身の思考や学習についての理解と、それをコントロールする能力
自己認識や自己管理の一形態

1. 自己認識
自分の強みや弱み、理解していることや理解していないことを認識すること

2. 認知戦略
自分の目標に対して最も効果的な戦略を選択し、適用できる能力

3. 自己監視
自分の進捗や理解度を定期的に評価し、必要に応じて戦略やアプローチを調整すること。自己評価や自己観察を含む。

4. 認知制御
注意の制御、タスクの計画、問題解決の能力など、自分の思考や学習を制御するための能力。自分の認知プロセスを改善するための戦略的なアクションを含む。

ゲシュタルト崩壊
知覚における現象のひとつ。全体性を持ったまとまりのある構造(Gestalt, 形態)から全体性が失われてしまい、個々の構成部分にバラバラに切り離して認識し直されてしまう現象をいう。

チャートを
長時間集中的に見つめていると
一種のゲシュタルト崩壊を起こして
客観的な判断ができなくなってしまう

いくら容易い字でも、こりゃ変だと思って疑ぐり出すと分らなくなる。この間も今日の今の字で大変迷った。紙の上へちゃんと書いて見て、じっと眺めていると、何だか違ったような気がする。しまいには見れば見るほど今らしくなくなって来る。
夏目漱石「門」

Critical Thinking
批判的合理的思考は思い込みからの脱却に役立つ

狭くて一面的な解釈に対して、多様な解釈や異なった理解、複数の視点の可能性を開こうとする態度

自動性 Automaticity
〇〇なのでXXしてもいいですか?
と理由を伝えると脳は自動的に行動しようと思ってしまう

理由の後のメッセージを脳は大切なものとして受け入れやすくなる

前後即因果の誤謬 post hoc ergo propter hoc
Aが起きたことによってBが起きたと、発生した出来事に勝手に因果関係を見つけようとする認知バイアス

脳はコントロールできないことに恐怖を感じ、因果関係をこじつけて安心しようとする

直感バイアス
直感的なお告げ効果

大脳基底核には、経験してきたこと、蓄積してきた知識が保存されていて、その膨大な蓄積から最適な答えを見つける機能が備わっている

新近効果 Recency Effect
最近の出来事は思い出しやすい

幼児健忘 Childhood Amnesia
小さい頃の記憶は消えがちになる

Reminiscence Bump
10代~20代の出来事は強く記憶に残る

記憶の生成効果 Generation Effect
学んだ内容(インプット)を人に伝えたり教えたり書き出す(アウトプット)することで、長期記憶に残りやすくなる

自己参照効果 Self-Reference Effect
脳は自分と関連している情報を記憶しようとする

「自分とどう関係があるのか?」「自分にとってそんな役に立つのか?」などを考えながら学習すると効果的

間隔効果 Spacing Effect
最初と終わりの記憶が最も強く記憶に残る

一夜漬けのように長時間一気に勉強するより、30分勉強して5分休むのが効果的

帰属バイアス
ストレスを感じると、理由付け(帰属)することで、安心しストレスを軽減しようとする脳の性質なにかに理由を帰属させることで、状況をコントロールできていると脳が錯覚してストレスが減る

しかし、外部要因に帰属させることでストレスの解決にはならない。なぜなら、外部要因は自分でコントロールできないから。失敗を自分のせいと考えれば、道が開ける。

Splitting
All or Nothing 
全か無かでしか考えられない認知の歪み
10代~20代に強く働きがちな認知バイアス

Self-Handicapping
うまく対処できない出来事に対して、自分のせいではないと思い込んで、自尊心を守るために取る行動


締め切り前に掃除し始める
試験前日に関係のない本を読み出す

不確実性の回避 Uncertainty Aversion
不確実なことに対して行動を起こそうとすると、負の感情を引き起こす扁桃体が活性化して不快感を覚える

やる気を司る線状体が発火しなくなって、意欲が減退する

額面効果 Denomination Effect
小さい額面の紙幣は気軽に使ってしまう
額面が大きい紙幣だと慎重になり使う額が減る

双曲割引 Hyperbolic Discounting
今すぐ得られる利益を優先してしまう傾向
現在を優先し、将来の価値を割り引いて考える認知バイアス
対策としては、将来の自分が今の自分にどんなアドバイスをするかを考えてみる

Impact Bias
将来に経験するかも知れない出来事の心理的衝撃や痛みを課題に推測してしまうバイアス

Disposition Effect
将来性がないにも拘わらず含み損がある株やポジションを手仕舞えない心理的傾向

衰退効果バイアス 感情弱化バイアス Fading Affect Bias
嫌な記憶ほど早く忘れてしまう傾向
嫌な記憶をよい解釈に置き換えてしまう傾向

ダチョウ効果 Ostrich Effect
そうする必要があるとわかっているのに、知りたくないもの、見たくないものには目を向けない認知の歪み

自己確証動機 Self-Verification Motive
「そうだよね!」といってくれる人とだけ関わり、自分の見方を無意識に強化するバイアス

確率加重関数
小さな確率を過大評価し、大きな確率を過小評価する傾向

リスクの確率が低いと「損失のほうが大きそうだ」と判断し、リスクが高確率の場合は「損失より利益が大きそうだ」と判断してしまう

保有効果 Endowment Effect
一度手に入れたものを手放したくない傾向
自分のポジションを愛おしく感じるバイアス

決定麻痺 Decision Paralysis
選択肢が多いと決められなくなる傾向

バーダー・マインホフ現象 Baader-Minehof Phenomenon
新たな情報や知識を認識した後それにばかり注意が向く現象

再認ヒューリスティック Recognition Heuristic
聞いたことがあるもの、知っているものに対して、有名で影響力が大きく評価も高いと決めつけるバイアス

モンティ・ホール問題

ChatGPTに聞いてみた