見出し画像

2023年5月にヘビロテした新譜と旧譜:maya ongaku、水カン、Homecomings、百景

さてはて、2023年5月に聴いた曲や行ったイベントをまとめた記事を作ろうと思ったのですが、何だか紙幅(?)がいっぱいになってしまったので、とりあえず聴いた曲に絞って書き連ねます。

▼5月に行ったイベントの記事はこちら▼

5月の新譜

Approach to Anima (maya ongaku, 2023/5/26)

これは、聴いてびっくりですね。
江ノ島を本拠地にしているmaya ongakuから、5月末に1stアルバムが出ました。その名も「Approach to Anima」。日本版は、Bayon Productionからですが、ワールドワイド版は、幾何学模様が主宰しているレーベル・Guruguru Brainからのリリース。
……ぐるぐる脳。。。

maya ongakuの初知りは、昨年、熱狂的なファンに惜しまれながら解散した、幾何学模様のめぐろパーシモンホールでのラストライブ。オープニングアクトに、maya ongakuが呼ばれていました。
……実は、このラストライブ、チケット取れなくて行けなかったんですが。昨年一番悲しいチケット落選だった。

mayaは、マヤ文明からかと思いきや「古代文明からではなく、視野の外にある想像上の景色を意味する新造語」とプロフィールには書いてあります。ちょっと正直、わからん。ジャケットも、マヤ文明といえばそんな感じの謎模様に見えるんですけどね。

私の浅薄な音楽観では、ルーツを辿りきれませんが、聴いてみると、民族的かつ奇天烈なパーカッションに、夢現の木管楽器たち。その裏では、しつこく短いリズムパターンが繰り返されていて、とにかく本能に訴えかけるスピリチュアルな曲です。

幾何学模様が目をかけているのは、さもありなんという曲調でありながら、そこに流れる時間感覚は、幾何学模様とmaya ongakuでは、全く別物のようにも感じます。
民族音楽のようでもあり、トリップしているようでもあり、どこか本能回帰的な懐かしさを感じもする。

森道市場にも出ていたり、今度の8月にはWWWでもライブがあるみたいだったり、割と活発に活動していますね(ところで、森道市場って、めちゃくちゃいいアーティスト揃ってますよね、いつか行きたい)。これはいつか生で聴こう。

RABBIT STAR★ (水曜日のカンパネラ、2023/4/26)

さて、2年ほど前に、突然ボーカルが、コムアイから詩羽に変わってから、2本目のEP。ケンモチヒデフミらしさは相変わらず。謎中毒曲集が出てきました。サブスクリリースは4月だけど、円盤リリースは5月3日だから、5月の新譜ってことで許して。

初っ端の01.「赤ずきん」で、しっかりABEMAの番組の主題歌タイアップもついています。
さて、私のツボ曲は、02.「七福神」。6人乗りの船に乗る七福神を歌った曲です(なんだそれ……)。船は、やっぱり「ちょっと狭い」らしい。そらそうだ。「びびびびび」のゴリ押しもむちゃくちゃですね。

お得意のハウス的なエレクトリックなリズム隊はもちろん、それに加えて、ラップが目立ちますね。
あと、この記事のために聴き直しているんですが、さっきのmaya ongakuとの音圧差がすごいので、頭がバグりそうです。こっちも自由度では負けていませんが、一応商業的なやつなんでね。

とにかく、一回聴いたら、耳から離れなくなります。

Anti (真新宿GR学園・電音部・NUU$HI、2023/5/24)

バンダイナムコエンターテイメント(バンナム)が、大枚叩いてやってるプロジェクト「電音部」より、昨年11月に新しいユニットが出ました。ユニット名は、「真新宿GR学園」。意味不明だ……。

そもそも電音部とは、(ラブライブみたいに、先にゲームとかアニメが先行して、それに合わせて曲を作って売るのではなく)逆に、先にとりあえずキャラクターと曲を先に作って売ろう(そして、あわよくばアニメとかゲームにメディアミックス展開しよう)というプロジェクトです。公式は、音楽原作キャラクタープロジェクトとか言ってます。

Aiobahnとか、Snail's Houseとか、パ音とか、ケンモチヒデフミとか、Moe Shopとか、YUC'eとか……。とにかく、かなりのメンツを呼んでやってるプロジェクトです。

そいで、今回、電音部プロジェクトのうち、吉田凜音・SONOTA・をとはがCVの真新宿GR学園というユニットから、NUU$HIが書いた曲が出ました。

それ以上特に感想はないのですが、まぁ、こういうのを入口に、いろんな音楽のファンが国内でも増えて欲しいですよね。

準新譜

New Neighbors (Homecomings, 2023/4/19)

先月、音楽記事出してないので紹介しそびれているんですが、やっぱりこれだけねじ込んでおきます。4月19日のリリース。Homecomingsから10周年の節目にアルバムが出ました。

良いですよね、ホムカミ??
まずもって、聴きやすいし、明るい。商業的なギラつきも、最近のボカロ系統のガチャガチャ感も、嫌にしんどいコード進行もない。かといって、全く拙くなく、洗練されてるし、インディポップかくあるべし。と、私は思っています。

とはいえ、前回2021年に出た、メジャーデビューアルバムの『Moving Days』からは、大きく作風を変えてきましたね。なんだか、色々調べていると、むしろインディーズ時代の作風に回帰しているようですが、明らかにギターロック寄りになった。バンドサウンド万歳。

01「ラプス」には、テレビアニメとのタイアップも付いていますし、04「光の庭と魚の夢」には、くるりの岸田繁が参加しているそう。豪華アルバムですね。
うーーん、確かに、そう言われて聴いてると岸田繁感は、結構露骨だな……。

以前、曲のポップさとは何かという話をしたことがありますが、ポップであることって、一つの価値だと思うんですよね。受け入れやすい音楽。それは、陳腐とかと別に比例の関係ではなく、ポップだけど洗練されたものもあり得る。私は、Homecomingsは、その箱に入れています。

旧譜

おくりもの (百景、2009/4/29)

百景。Homecomingsと同じ京都出身のバンドです。
そういえば、京都って、くるりとかもそうだし、岡崎体育とか、おとぼけび〜ば〜とかもそうだし、謎の存在感を発揮しているアーティスト多いですよね。

2012年以降、解散はしていないものの、活動の音も聞こえて来なくなってしまった百景。個人的に結構好きなインストバンドなんですけどね……。

さてはて、肝心の中身ですが、まず、スリーピースだからこその、密なアンサンブルが、音源からも伝わってくる。聴いてて気持ちがいいですよね。

あと、全然音を歪ませてない。弦だけじゃなくて、ドラムも、結構、生ってか、むしろ素みたいな音が聞こえてくる。こうなると、結構素人臭い音になってしまいそうな気もしますが、全然拙い感じはないんですよね。優しい音に優しい曲調、優しい世界。

折に触れて噛み締めたいアルバムです。

最後に:食べるように聴こう

最近、食べるように聴けてなかったんですが、私生活に多少の余裕が出てきまして、久々に、ちょっとは好きな曲を見つける作業に取り掛かることができました。

サブスクの登場で、古い曲ばっかり聴かれているという主張も見かけたことがありますが、こうやって振り返ってみると、ちゃんと新しいものもいくつか聴いている自分にホッとしました。

ちなみに、私がいろんなプロフィールに書いている「食べるように聴く」というのは、お腹が空いたら、生きることの不可欠な一部として食べるように、常に自分の中に新しい曲を聴くというのが違和感なく浸透して、心からの欲求として聴いていくというスローガンです。

ちょっと先月は、まだエンジンかかりきってないところあったんですが、6月は、もっと食べるように聴いていきます。

▼みんなで書いてる、音楽とかごちゃごちゃボヤきマガジン、読んでね▼

この記事が参加している募集

コンテンツ会議

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?