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THE GIRL LEFT BEFORE DAWN, BUT THE BOY WAS STILL ASLEEP をどうやって作ったか

作曲(編曲?)メモ

作曲手法みたいなたいした話はどう頭を絞っても出てこないのですが、一応「作成記」的なマガジンに入れる記事なんだし、思い出せるうちに書けることを書いておきます。一言でいえば DAW にマウスクリックで打ち込んで終わりみたいな話なのですが。

ここから作った

出だしのメロディ、歩いている時に何となく思いついて打ち込んだ、というのがこの曲の第一歩です。

(fig.1) テーマ1

このようなメロディはどうすれば思いつくのか、というのは分かりません。訊かれても困ります。

ただ、作曲のセンスは経験値だそうです。たくさん曲を聴いて頭に入れていくことでセンスが身に付いてくるそうです。

歩いているときに浮かんできた、ということで「歩け」という訳にもいかないのが難しいところです。ただ、経験的に、歩いている時に何かメロディを思いつくというのは、よくあります。運動することで脳が活性化するそうですが、そうではなく、いつもと違う音から耳から入って来る、それが創作のトリガーになっているような気がします。

0:16 から出てくるメロディが2つ目のテーマです。

(fig.2) テーマ2

この2つのメロディが何度もしつこく繰り返される構成です。途中、かなり頻繁に転調します。DTMだと、ctrl+A で全選択して↑↓キーを押せば自由に高さを変更できるので楽です。リアルに演奏する場合に半音上げろと言われたら楽器によっては狂気の沙汰になります。ギターならフレット1つズラして対応できれば何とかなるかもしれません。

テーマ2は 0:16 からエレキベースの音が重なります。

(fig.3) ベースの導入部のリピート

ギターが弾けるのでベースも素人バンド程度には弾けるつもりですが、このようなリズムはどうやって作るかというと、100%勘です。理論とかパターンとか全然知りません。だからかどうか分かりませんが、テーマ2のリズムと比較すると何となく合ってないです。

(fig.4) シンセとベースのズレ

C0のパターンがシンセ、D0 がベースです。意図的にズラしたわけではないのですが、これはこれでお互い譲り合っているということでイイと思います。

音色を変える

もう一つDTMで簡単にできる技が、「メロディは同じで音だけ変える」です。Studio One の場合、新しいトラックに音色を用意しておいて、そこにイベントをコピペするだけです。

テーマ1はいろんな音で何度か登場しています。MASSIVE X で適当に出してみて、これでイケると思ったので決定、という流れです。

MASSIVE X のプリセットは多すぎて、どんな音が出るかごく一部しか把握していません。こういう音が出したいと思ってもまず出せないので、とりあえず出して、いいじゃんと感じたら使う、ということしかできないのが現状です。MASSIVE X 使いになる気もないので、当分現状が続きそうです。

一発録り

0:06 あたりから流れているシンセのソロは、かなりテキトーというかイイカゲンに入力してそのまま採用したフレーズです。推敲も何もしていないというか、これでok、改善の余地なし【謎】と判断しました。

(fig.4) シンセソロ

5小節目はいい感じです。我ながらかなり決まったと思っています。奇跡に近いです。

しかし6小節目から後は御覧の通りで、まずキーが合っていません。一言でいえばデタラメです。グダグダしています。音楽理論から入った人からすればフザケルナというレベルだと思うのですが、理論が分からないので気にしません。とはいってもやっぱり少し気になるので、ドラムでジタバタして誤魔化そうとしています。

おかしな音が出てくると聴いていて不快かもしれませんが、それが狙いです。あえておかしな音を出すことで、その後にまともな音が来たときの安心感を演出する、という心理学的手法です。

DTM系の技

最後の方は同じフレーズの繰り返しですが、もう思いつかないというかHPが0になった状態で、困った時のリピートです。DTMならではの技です。とりあえず automation で fade out させて誤魔化しています。これも DTMの技で、困った時のオートメーションです。PAN も結構役に立ちます。

(fig. 5) Solina の PAN

コピペで簡単に増殖できるのも DTM の得意技ですが、エレピやベースは単にコピーするのではなく、ちょっとだけ変えている箇所があります。

(fig.6) Solina 1:44
(fig.7) Solina 3:46
(fig.8) Solina 4:30
(fig.9) Solina 5:02

以上、ソリーナのパートですが、どれがベストかよく分からないので、とりあえず全部変えて使ってみた的な対応です。

余談

フルートをなぜ使う

フルートの音色は割と使いたくなるのですが、これは間違いなくプログレの影響です。演奏できるわけでもなく、クラシックはあまり聴きませんから、こだわりがあるとすればプログレです。例えば最近 YouTube に上がっていた曲ですが、Jethro Tull さんの Wold Unchained。

エレキギターとフルートって合うのか、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、どう聴いても合ってます。

この曲の聴かせ所は

打ち込んでいて楽しかったのはベースとドラムです。どちらも結構遊んでいます。

(fig.?) Bass

ベースはシンプルなフレーズも多用しています。これは 1:35 あたりから始まるベースのフレーズですが、1970~80年代のニューミュージックによく出てくるパターンだと思います。

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