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書店員さまが選ぶ! 当店のイチオシ

「本所おけら長屋」シリーズ 畠山健二著
廣文館 イトーヨーカドー曳舟店 店長 靍 智宏さま
取材・文=東部書店普及部 東部書店普及課 中尾 旭

当店は、スカイツリーの隣、東部線・京成線の曳舟(ひきふね)駅に挟まれた場所にあるイトーヨーカ堂の4階にあります。
曳舟という街は、昔ながらの下町の雰囲気を強く残しつつ、スカイツリーの影響により新しい人も多く住みはじめた、新・旧の合わさった場所です。
朝は、昔ながらの年配のお客さま、昼からは主婦のお客さま、夕方から学生や仕事帰りの会社員のお客さま、休日は、家族連れ、それもお年寄りを伴った大家族など、いろいろなお客さまにご来店いただき、楽しんでいただいております。
今回、私がお勧めするイチオシ! は「本所おけら長屋」シリーズです。作者の畠山健二先生がご近所にお住まいというご縁もあって、地元の本ということでお勧めし、販売することにしました。
1巻が2巻に増え、3、4、5巻……と続き、いまでは16巻までになっています。最初のころは、新刊が出るたびにワゴンに並べ、しばらくしたら棚前や他の場所へ移動させ、なんとか目につくように販売していましたが、いまでは、ワゴンでの常設展開で販売するようになっています。
そして、常連のお客さまに「近くに著者の先住んでいるいるんですよ!」「地元の本ですよ!」と声をかけてきました。おかげさまで、いまではお客さまから、「次はいつ発売なの?」といったお問い合わせを多くいただけるようになりました。スタッフみなが、お客さまがワゴンから手に取りご購入いただくたびに、レジでは澄ました顔をしていますが、心のなかでは"ニヤリ"としています。
「本所おけら長屋」は、地元の本だからというわけでなく、ほんとうに面白い本だと思います。スッと読めて、長屋の人びとをバカだなーと思って笑ったり、共感してホロっとしたり、「えっ!! そうなの」と、ちょっとしたどんでん返しにビックリしたりと、いろいろな面白い要素が詰まった本です。当店では、1巻を手にしていただいたお客さまは、続けてシリーズを買っていただけているようです。それだけ魅力がある本ということです。いまでも、うっかりすると1巻の在庫が減っていて、慌てて注文することもあるぐらいです。これからも、多くのお客さまに、まず1巻目を手に取ってもらうようにPOPを付けたりと、販売の工夫をしていくつもりです。
当店がオープンしてすぐ畠山先生とご縁ができ、それ以来ずっと一緒に歩んできた大切なシリーズです。お客さまには、コロナ禍で疲れたり、イライラしたりということも多い時期だとは思いますが、だからこそ、「本所おけら長屋」シリーズを読んで楽しんでもらえればと思っています。
本を通じて、少しでもみなさまが楽しんでいただければ嬉しいです。

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