愛することは、簡単なことではない

おはようございます。
心理カウンセラー 池田廉です。

この記事では、哲学者エーリッヒ・フロム先生の教えをもとに、
私の考察を交え、「愛することは、簡単なことではない」を説明しています。

いきなりですが、質問です。

あなたは愛することができる人ですか?

この質問に、あなたはどう答えますか。

私は、答えを出すことができませんでした。
愛するという言葉を正確に理解できていないからです。

ここで、フロム先生の説いておられる、
「愛する」とは、どういうことなのかをお伝えしておきましょう。

「愛する」とは、「与える」こと。

では、何を与えるのか?

それは、「自分の命すべて」です。

物やお金を、他者に与えることは想像しやすいですが、
そこには、知恵・技術・思いやりなども含まれているのです。

与えることによって、お互いに満たされます。

愛の実践者は、成熟した人格の持ち主であり、
人格とは、自立した精神のことを指します。

愛は、一定に定まった存在ではなく、いくらでも歪みます。

愛を構成している4つの要素を紹介します。

①配慮・・・相手を思いやること
②責任・・・相手の求めに応じる準備ができていること
③尊重・・・他者を利用するという意図が含まれていないこと
④知・・・本当に相手のことを知っていること

これら4つの要素のバランスが取れていることが肝要です。

愛の道は、長くて険しい物であり、
短期間で容易に辿り着ける存在ではないでしょう。

また、愛は一つではなく、色々な種類もあるのです。

すべてを受け止め、すべてを愛すること。
これは、自分の周囲だけにとどまらず、地球規模での意味を持ちます。

「友愛」とは、人類全体に対する愛であり、すべては一つであると考えます。

「母性愛」とは、成年期に真価が問われ、信頼し見守ることと考えます。

「自己愛」とは、自分を愛し、人間そのものを愛すること。

自己愛と似た言葉に、利己心という言葉があります。
それらの違いは、利己心は真の意味において、自分を愛せていないことです。

最初に遡りますが、愛することは与えることです。

与えるベクトルが自分にのみ向いている状態は、ナルシシズムといいます。
所有欲や支配欲は自分を苦しめることにつながります。

自分を愛し、自分以外の存在すべてを愛することが大切です。

そうした心の在り方を持つことで、あなたは愛に溢れ、
豊かな人生を生きることができるでしょう。

愛することは容易ではないですが、常に意識していきたいものですね。

与える人になれるように、私も努めていきたいと思います。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。



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