【緊急対談!】〜宴の魅力について〜(※フィクションのパスティーシュ小説です)

——本日は、まもなく開宴する、第2回「54字の宴」というイベントの魅力について、主催者の櫟さんに直接お話をうかがおうと思います。では、紹介します。櫟さん、こちらへどうぞ!

こんにちは。櫟です。よろしくお願いします。


——早速ですが、いよいよ来週には宴が始まりますよね。でも、リスナーからは「宴ってなんぞや?」って声も寄せられておりまして、先ずはその辺のことからお話をうかがいたいのですが、ずばり、「54字の宴」とは何でしょうか?

このイベントはですね、予め決められた共通のお題に沿って、皆さんで「54字の物語」を書いてみる、という体験型のイベントです。そして、決められた時間枠の中で一斉に発表して、皆んなで読み合い、発想とか表現の違い、文章の個性などを感じ取っていただき、楽しんでもらえれば、というお祭りイベントです。


——参加するに当たって、何か条件などはございますか?

いえいえ、原則的に自由参加ですし、参加表明とか申し込みとか私のフォローとか、特に何も必要ないです。最低限のイベントルールさえ守っていただけますと、飛び込みで誰でもご参加いただけます。


——具体的には、どうやって参加すればいいのでしょう?

15日(日)の午前中に、今回のお題を発表します。そのお題に沿って「54字の物語」を書いていただき、20日(金)の20時から21日(土)の20時までに投稿していただければいいだけです。ただし、運営上の管理の為に、「54字の宴」のハッシュタグは付けてくださいね! その他の決め事は、専用のページをご覧いただければと思います。


——さて、肝心のお題なのですが、どのように決められるのでしょう?

今回は、公募という形を採用しました。「秋」というおおまかなテーマだけ決めて、皆さんにリクエストを募りました。いただいたご回答の中から、発表のギリギリまで検討して決めたいと思っています。



——そんなこと言って、本当はもう決めていて、自分だけ有利な条件で書いてマウント取ろうとしてるんですよね? うんうん、分かります。

そげんなことなかとっ! てめぇ、下手に出てたらふざけたことぬかしやがって、いてもぉーたろか、ボケが!



——そんなに怒るってことは、ますます怪しいですね……

いやぁ、何とも面目ないっす。すっかり取り乱してしまいまして、大変申し訳ございません。お題の選考に関しましては、粛々と慎重に進めています。ギリギリまで決められない見込みでして、自分だけフライングするだなんて、そんな疾しい考えは毛頭ございません。



——ホントかなぁ😏😏😏 さておき、改めて「54字の物語」についてお聞きしますが、そもそも何故54字なのでしょう?

これはよく聞く質問ですね。ググれよ、と思うのですが、 ヒントだけ申し上げますと、54は「ゴシック」「ゴシップ」「ゴシゴシ」の当て字なんですね。そこから想像していただければと思います。

※編集部より
櫟氏の上記発言には信憑性が全くありません。実際は、「超短文文芸」として考案され、そのフォーマットとして、インスタのポストにも対応し易い用に、スクエア画像になる文字数として、6×9の文字配列の原稿用紙が採用されたそうです。


——では、そのたった54字で表現する魅力は何でしょう?

これは、人によって様々でしょうけど、一般的には、誰でも憎たらしい人、嫌いな人っているじゃないですか。そういう人に対して、簡潔に、かつ暗喩的に悪口をぶつけるフォーマットとして、そうですね、ストレス発散って言い換えてもいいでしょうか、そういうモヤモヤを吐き出すために最適な表現法だと言われています。

※編集部より
上記櫟氏の発言は、客観性を装っているだけで、櫟氏個人の見解と断定していいでしょう。こんな偏狭で底意地の悪い陰湿な取り組みは、推奨出来ません。楽しく活用していただければと思います。


——実際に宴に参加すると、どんな変化がありますか?

そうですね、先ずは、現実社会での会話も、ほぼ54字で発言するようになりますね。社内での報告者や始末書も、全て54字になります。研究職の方で、54字で論文を書かれた方もいるぐらいです。その為、コミュニケーションに難のある人と思われるケースもありますが、逆に個性的な人、面白い人など、ポジティブに受け止めてくれる人も沢山います。


——そんな麻薬的な効果があるのですか?

実は、まだ学会での発表は見送られているのですが、「54字の物語が前頭葉に及ぼす電気信号と脊髄反射の関係」についてまとめた論文が、国際信州大学の客員教授であり、脳医学の世界的権威でもあるハッターリ・デ・タラメーノ博士により54文字で書かれました。デ・タラメーノ博士によると、「なんかすげぇ」とのことなんです。


——それは、如何にもなんかすげぇ感じですね! では、櫟さん、主催者として最後に何か言っておきたいことはありますか?

えぇと、さっきからアナタ、「くぬぎ」さんって呼んでますけどね、私の名前は「いちい」ですので! 文字に起こすとどちらも「櫟」ですけど、リスナーさんに間違った情報を与えないでください!


——それは失礼しました。では、改めて櫟さん、最後に一言お願いします。

ゴホン、えぇ、あのぉ、そうっすね、えぇと……



——本日はありがとうございました!



編集部より

最期になりましたが、過去の宴にご参加された方から感想メールが届いていますので、幾つか紹介させていただきます。

はじめは半信半疑でしたけど、騙されたと思って「54字の宴」に参加してみると、あらびっくり! 便秘は改善されたし、肌艶もキレイになったと言われ、知らない間に4kgも減量していたの。お友達にも勧めたわ! もちろん、本当の仲良しだけね。こんな良いもの、上辺だけの友達には教えられないわ!

(50代、専業主婦)

宴に参加したらさ、もう笑いが止まらんって! 喧嘩は連戦連勝、先輩までが頭下げるしよ、センコウもポリも見て見ぬふり、もう好き放題だぜ! 宴サイコー!

(小3、女子)


なに宴って? ちょー笑えるんだけど! ってかさぁ、バカじゃないの? 何が面白いの? って思ってたんどけどさぁ、カレ氏が参加せぇってうるさくて、ちょーだりいんだけど、カレ氏怒らせたら怖いからやってみたんだけど、すげーよ宴! もぉね、早速その日の指名でドンペリ三本空けてくれたし、チップもめっちゃもらえて、カレ氏に焼肉奢ってあげたら、ちょー喜んだし、勧めてくれたカレ氏もすげぇよね!

(60代、キャバ嬢)



ぼくは、お父さんにすすめられて、「54字のうたげ」というイベントにさんかしました。国語はにが手だったのでじょうずに書けるかふあんだったけど、最初はなかなか54字ピッタリにならなくて、むずかしい漢字を調べてひらがなを減らしたりしながら、お父さんにもそうだんしてやっと一つだけ書けたのですが、スキを3個ぐらいもらえました。とてもうれしかったです。

(28歳、フリーター)


「54字の宴」に参加してから、本当に良いことばかり続いています。パチンコに行ったら絶対に勝つし、ナンパは成功するし、株価も上がったし、茶柱も必ず立つようになりました。運気が上がり、血圧も身長も靴のサイズもアップしました。

(70代、会社経営)


やっぱり、カルマなのよ。太陽の輝きと秋の風、月と星の灯り、木の声、花の笑顔、そして54字の物語。全てはカルマが導くのよ。ほら、貴女もやってごらん! 私はね、宴に参加して、体内が浄化され、インナーマッスルが強化され、バストもヒップもアップしたわ!

(46歳、保険外交員)

自分には出来ないと思い込んでいたけど、トライしてみることは大切だなぁと実感しました。地を歩くことしか出来ないという洗脳は呪縛となり、特性を活かすどころか、使うという発想さえ見失っていたのです。今では翼を広げ、自由に飛び回れるようになったし、今度はハチドリのようなホバリングにも挑んでみようと思っています。

(35歳、鶏)

沢山のメール、ありがとうございました。
第2回「54字の宴」は、いよいよ来週開宴です!
奮ってのご参加を心待ちにしております。