ネタをやる姿⇔舞台上の姿⇔素の姿


ヤーレンズの楢原さんに妙に惹かれる理由はタイトルに書いた通り。


お笑いのことなんて何も知らなかったのに、
M-1で見たたった2本、
合計8分間の漫才が面白すぎて、
年明けから転がり落ちるようにヤーレンズを日々履修する毎日を送っている。




どうやらYouTubeやらラジオやらブログやら過去に書いた電子書籍やらインタビューやら色々なコンテンツが世に溢れていることを知り、ひとまず手当たり次第見たり聴いたり読んだりしてみた。


出井さんはご自身でも仰っている通り感情表現をストレートにされる方。
思考回路が論理的かつ明快で理解しやすい。
語彙力が豊富で頭の回転も早く、瞬時のその場の雰囲気を察知し動けるタイプ。
なおThreadsにおける投稿を代表して、尖りまくりな一面も大いに抱えているので今後必ず深く考察したい。


対して、楢原さん。
ネタの姿しか見ていなかったからお喋りで飄々としていてカラッと明るい人なんだろうと勝手に想像していた。
ところがあらゆるコンテンツから情報を収集すればするほど楢原さんという存在の輪郭がどんどんぼやけていく。


例えば学生時代はクラスの人気者だったのに、今は全然友達がいない。
ラジオやYouTubeでは無駄話ばかりずっとしている(褒めてます)のに、LINEで無駄話をしたことがない。
自分を必要としてくれたり好いてくれたりする人には弱いと言う割に、恋愛が長続きしない。
人見知りしないのに、バイト先の経営者の奥さんと一度シフトが被っただけでクビにされたり、顔ファンと会ったら連絡が返ってこなくなったりする。
アクスタは意味がわからないと言い放つのに、ドラマはストーリーに何もない方がいいと言う。
何にも関心がない割に、継続力がものすごくあるからお金やTポイントは貯まるし漫才はストイックに続けている。



とにかく掴みどころがない。
簡潔に楢原さんを表現できる言葉が存在しない。
というかまだ私にはその語彙力が備わっていない。
ちょっとやそっとコンテンツに触れたくらいでは理解するのは不可能だった。



ただ、それは恐らくご本人が素の姿をメディアに晒すことを避けているからなのかもとだんだん思うようになった。
舞台から降りても楢原さんはそんな簡単にはメディアを通して素の姿を見せてくれない。
楢原さんはネタをやる時だけでなく舞台上にいる時やラジオで話している時、SNSでの姿すらも恐らくその時々であらゆる顔を使い分けているのかもしれない。



最近のメディアで出井さんが楢原さんを表現した言葉が的確すぎたのでそのまま記載しておく。



「(楢原さんは)素の感情とか人間性を出すのがまだちょっと怖い」(YouTube 【準優勝】M-1グランプリ2023決勝振り返り&反省会!!38:56〜)

「(楢原さんは)自分の感情とか気持ちとか人間性みたいなのを知られるのが怖い」(トム・ブラウンのニッポン放送圧縮計画 ep119 33:11〜)



また、平場で「全力おてんばおばさん」の人格を憑依させ「ノンストップ・ウザ」に囚われたかのように無限に話し続けた楢原さん自身を楢原さんはこのように評した。



「俺はあんなやつ嫌いだね、うるせえ」(38:21〜)
「全然聞いてないんだもんあいつ。ニコニコニコニコして。良くない。M-1ってそういう大会じゃないから」(38:36〜)
(いずれもYouTube 【準優勝】M-1グランプリ2023決勝振り返り&反省会!!)


楢原さんの素の感情は、人間性は、一体どんな感じなんだろう。

どんな人格が潜んでいるんだろう。

少しでも知ることができたらという希望を持ちながら引き続きヤーレンズ履修を進めていこうと思う。

まあここまで色々と考えておきながらそんな予想立てるなよという感じだけど、実は空洞なのかもしれない。

それでももちろんいい。

「何もない」ということを知りたい。





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