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私の逆噴射小説大賞参加作品

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私の逆噴射小説大賞参加作のリストです。
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#バディ物

千年魔京

「だからな、やっぱり京都はクソなんだよ」 鴨川河川敷の夜は無法地帯であり飲酒が許される。京極雅之は飲み会の後二次会と称しここで酒を飲むのが好きであった。 「車は方向指示器出さねぇし、バスが四条河原町を曲がるのに10分はかかる」 今夜の京極は随分機嫌が良いらしく大声で管を巻いていた。倉橋はそう言う京極が嫌いではなく、落ちていた枝を弄びながら微笑んでいた。 「宮崎駿こそが典型的オタクって感じするよなぁ…オタクに才能載せたらああも凄くなるんだなぁ」 「なぁ京極」 「

ゲッコーの夜

 地球最後の遊技場、大阪第7ビルが放つ光は月光が霞むほどだ。賭博中毒労働者、アウトロ、権力者らが階層ごとに分かれ謎めいたカネの流れを生み出す腐った塔。ネオンと喧騒は嫌いではないが、糞は糞だ。滅びてしまった方がいい。 「ヘケートもそう思わない?」 『ファック、さっさと飛んで!』  糞でもどうせここでしか生きれない。私は少し息を吸い、そのまま海上666mのビル屋上からダイブした。 『84F、標的は窓際、計画どーり!』 BANG!  高速落下からの銃撃、警護が間に合うは