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ИНК-eテレ📺️(*/□\*) | 今日の名言

 毎日お届けしている「今日の名言」。第8054回「今日の名言」は、ロシアの哲学者、アレクセイ・ポコティンミギヨリヴィチの言葉をお届けする。


今日の名言

男は考える松茸🍄であり、女は考える牡蠣🦪である。

アレクセイ・ポコティンミギヨリヴィチ(著)「牡蠣🦪鍋🍲をつついてみれば」(1972)より。


 「牡蠣🦪鍋🍲をつついてみれば」は、ポコティンミギヨリヴィチが来日し、広島を訪れたときに執筆されたルポタージュである。
 たまたま食堂で、彼が松茸のスープを食していたところ、斜向かいに座っていたカップルが牡蠣鍋🍲を食べていた。
 なにげに、つぶさに、静かに、カップルを観察していたところ、男が箸で牡蠣をつつくと、女はそれにあわせて「あ!あっ!はぁ、はぁ、ふぅ。。。」と声をあげていたという。

 彼はそれを見て、「いったい何をしているのだろう?」と三日間、考えあぐねたという。男が牡蠣🦪をつつくと、女が声をあげるのは何故か、と🙄。
 日本滞在の最終日、もう一度同じ食堂に行き、ポコティンミギヨリヴィチは自ら牡蠣鍋🍲を頼んだ。牡蠣を、つんつくつんと、つついてみた。彼が牡蠣をつつくたびに、食堂の女将が「あっ、あっ!はぁー、ふぅ~」と声をあげた。「あぁ、これは日本の文化なのだ」といたく感動したという。

 たまたま松茸スープを食べていたアレクセイ・ポコティンミギヨリヴィチ。目撃した牡蠣鍋カップル。それが日本文化の深淵を見ることに繋がった。
 

「男は考える松茸であり、女は考える牡蠣である」

 人生の発見は、偶然に左右されるものである。突然、不可思議な文化に遭遇してしまうこともある。しかし、「そんなもんさ」となげやりになるのではなく、少なくても三日間は考えあぐねることの大切さを我々に伝えている。文化の深淵を知るきっかけというものは、どこに転がっているかわからない。セレンディピティは大切だということが、彼の学んだ教訓なのだろう。






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