プロティノス

生涯

205年ごろ、エジプトに生まれる
アレクサンドリアで神秘主義者のアムモニオス・サッカスから
プラトンの思想をはじめとした学問を学ぶ
一説には、新プラトン主義の始祖はサッカスであるという話も

ペルシャやインドといった東方へ遊学
様々な哲学に触れる中で新プラトン哲学を完成させる
その後はローマを拠点に哲学塾を開いたりしていた

一者(ト・ヘン)

【一者(to hen)】
Godは無限で姿形がなく、人間には説明のすることができない一つのもの
全ての存在の究極の原因

パルメニデス『ト・エオン(ただあるもの)』に類似
プラトン『パルメニデス』辺りからの影響だと考えられる

一者は人間が認識できるようなものではなく
その存在は生成も消滅もせず、分割することもできず
ただただそこにあるものであり、この世の全てでもある

【流出説】(エマナチオ)
万物は一者から湧き出るように生成された
太陽から光が溢れ出るように、一者から様々な存在と物質が流れ出る

一者からの流出には3つの段階がある

①一者が自分のことを顧みることによって【理性(ヌース)】が流れ出る
②次にヌースから【精神】が流れ出る
③精神の『観る』という働きによって【物質】が流れ出る

エクスタシス

【エクスタシス】…一者と融合をし、自己から解放される境地

①目の前の現象をそのまま見ている
②目の前の現象の本質を見るように
③本質を形取っているもっと深い真理を直感する状態
 神から直接流れ出ている理性(ヌース)に触れている
④自己を脱却することで一者に没入

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