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人間椅子 2023年『色即是空~リリース記念ワンマンツアー~』2023年10月27日 仙台 CLUB JUNK BOX

人間椅子 2023年『色即是空~リリース記念ワンマンツアー~』
2023年10月27日 仙台 CLUB JUNK BOX
19:00〜21:27頃
セットリスト

SE 此岸御詠歌

1.さらば世界
2. 神々の決戦
3. 狂気人間
4. 人間の証明
5. 牡丹灯籠
6. 雪女
7. 夜明け前
8. 蛞蝓体操
9. 死出の旅路の物語
10. 月夜の鬼踊り
11. 相剋の家
12. 未来からの脱出
13. 宇宙電撃隊
14. 針の山

(アンコール)
15. 星空の導き
※ この後、カバー曲(イントロ)2曲演奏。
・和嶋さんが、ギブソンに作ってもらったレフティ(改)ギターの話から、僕はジミヘンになりたかったんだよ!ということで、Jimi HendrixのPurple Haze
・もう1曲やりたい!ということでBlack SabbathのInto the Void
16. 死神の饗宴
17. 無情のスキャット

計17曲

開演前に予感したとおり、今までの会場に続き、仙台での過去最大動員数となりました!!

まさに脂の乗り切った演奏、べらぼうに盛り上がり野太い歓声を上げシンガロングするお客さんたち、いや〜充実のライブでありました!!

個人的には「さらば世界」の間奏に入るとこでひらりとステージの一番前に躍り出た鈴木さんの動きが鮮やかで超カッコよかったです。
腰ずいぶん調子良さそうになってきたねえ。

以下いつもの雑感です。
珍しくMCやや多めに拾ってます。

・「さらば世界」聴けば聴くほどいいリード曲だなと思う。先述の通り転調するところの間奏始めで鈴木さんが椅子からひらりと降りて前に躍り出てきたのにはびっくり。高度なサービス精神を感じるとともに、ご本人もやっぱり立って演奏したいのよねえと思いました。
その後も結構頻繁に、長く立って演奏するシーンが見られました。

・「神々の決戦」生で聴くのは何度目かになりますが、この曲こんなに良かった!?ってくらいカッコよく素晴らしい演奏になってました。
これが「脂が乗っている」ということか…!
ノブさんのドラムソロ的間奏もますますバキバキにタイトでカッコいい。

・「狂気人間」やはり今回の仙台、シンガロングが元気。「おぉぉぉぉー」も歌詞部分もよく声が聴こえる。

・「人間の証明」安定して格好良い。
例によって鈴木さんが「KISSの最終公演に感動してまるでKISSな曲ができました」と説明。
今回加えて和嶋さんが
「間奏のギターの『キューキュッキュッキュッキュッ…』というこの弾き方(これ読んでらっしゃる方はあああれだな、ってわかるかと)ロック(メタル?だったかな?)ではあまりやらないんですがエース・フレーリーの弾き方でかっこよくて好きなので」と話し
「ザック・ワイルドがこれが好きでオジー(・オズボーン)のバンドでやったらオジーにやめろと言われたそうです」
鈴木さん「へーオジーがねえ…」

てなMCもありーの。

・「牡丹灯籠」はもう今ツアーで聴くのが3回目になりますが、屋根裏のねぷた祭りもはよ聴きたいと思うもののこの曲も聴けば聴くほど、ツアーの脂乗りも相まって凄みが増してきております。
鈴木さんの音は言わずもがなですが、イントロ始め和嶋さんのギターの音も改めて凄まじいな。
なんであんな音が出るんですかね…音作りと演奏のエキスパート凄し。

今回はこの他にも和嶋さんの音凄えなあとつくづく思うこと多く。
人間椅子のライブは都度都度尽きせぬ泉でやんすね。

・牡丹灯籠の後、和嶋さんが「三遊亭円朝の怪談でした。怪談続きということで次は小泉八雲の作品から…」ということで、聞いてる方は「芳一受難か雪女か?」と脳内選択肢が発生するわけですが、今ツアーでは「雪女」です。

タイトル言ったときにめっちゃ「おおおー!」と大歓声が。
この曲は割とよくライブで演奏される曲なので、自分とかよく参加する人にはどっちかというと毎度おなじみ感があるのですが、地元で1回だけ参加される人には年に1回聴けるか聴けないかの貴重な曲の1つなのだよなあ、と改めて思ったことです。
リフめっちゃかっこいい曲ですしね。

この6曲目が終わった後は長めの雑談。
ツアー中のご飯どうしてる?という話で
和嶋さん
・炊飯器を持ち歩いて3食自炊してます(無洗米2kg入り袋を3袋食べ切り4袋目に突入と、この食べた量の報告は鈴木さんからw)
・(鈴木さん:和嶋くん外食しねえの?)外食は味が濃いので…
・おかずは各地の納豆など、宮城の納豆もおいしいよ、埼玉の梅干しも持参してます。
・イオンで買ったサンマがホテルの冷蔵庫に入れてあります、帰って食べるの楽しみ(鈴木さんより、次に冷蔵庫使う人嫌なんじゃない?とのツッコミ)

ノブさん
・前のツアーから電気鍋で野菜や豚肉で鍋にしたりして食べてます、いろいろな料理ができるよ。でも仙台では牛たん食べました(牛たん屋で30分並んだとの鈴木さんの話に対し、駅から離れてるので全然並ばず食べられたとのこと)

鈴木さん
・30分並んで牛たん食べました。

からの、和嶋さんがなぜか暴走族の話。
・暴走族ってどこにでもいるんですね!ゆうべも(?)ブルンブルン聞こえた。○○や○○ならわかるけど(○○は都道府県名)。暴走族って僕たちかその上の世代でしょ?まだやってるんだなあ。
僕もバイク、SUZUKIのサンパチというのに乗ってるんでバイク屋さんに行って駐めてるとヤンキーの人達が見に来るんですよ。

からの、一昨年出したアルバムからの曲です。
暴走族の皆さんにも夜明けは来るということで!(ニュアンスは大体こんなですが正確に言葉が再現できないw)で、「夜明け前」

・「夜明け前」を昨年ぶりにライブで聴いて「色即是空」は「苦楽」に比べてずいぶん各曲の滑らかさが増してるな〜と思いました。
言い換えるとよりキャッチーになっているということなのかもしれないですが。

今回SNS上での「色即是空」を聴いた人の感想投稿がいつになく多く、しかもファンもびっくりするくらい揃って絶賛か好評価だったので、売上がどうなってるかは知りませんがやはり一般の人にも受け入れられやすいアルバムになってるなと。そんなことを思いました。

・「蛞蝓体操」
蛞蝓(わたくし)グニャグニャ踊りまくり。
今回鈴木さんのベースもいつにも増してゴリンゴリンが際立ち最高です。
この曲は5分27秒と人間椅子としては比較的短めで、そんな中にあの変化に富む展開をきれいに収めて、もうちょっと聴きたいな…というあたりでスッと終わらせるあたり、まさに完璧な曲であります。
できればMVにしてみてほしいッスねえ。

最初のところからの「ハイ!」という合いの手で腕を上げる人は主に前方なぜか下手に多い感じで、全体からすると結構まばら。
地元の方などで、今ツアー初参加だとそうそうすぐにはやれるものじゃないやね。
既に何回か参加してきてしかもハッスルマンなもんで何なら曲の前に腕を回して準備体操している俺のスレっからしぶりよ…w

・「死出の旅路の物語」
和嶋さんが、今夏帰省の折に親戚(おじさんでしたかね)に不幸があったとのことで青森の黒石で親戚が集まった時に、大きな数珠を念仏を唱えながら回す百万遍をやったとのこと。
その念仏の「なんまいだー、なんまいだー…」というのがやたらテツ&トモの「なんでだろー、なんでだろー…」に似ているというお話(和嶋さんが再現するのを聞いたら実際似ていた)

その時の様子を和嶋さんがスマホで撮ったのを鈴木さんも見たそうで、そういうのを見せ合うのもほんと仲がいいな(笑)

というわけで皆さんも死後のための心構えを…みたいな話からこの曲を。
この時のタイトルコールも大歓声でした。ほんとみんな新アルバムをよく聴き込んでる…!
今回も「パラッパラー…」からのパートのカッコよさは異常。

・「月夜の鬼踊り」はフェスのサウンドチェック時によく演奏してますが、ライブでフルで聴くとめちゃカッコいいんだよね。ほんと人間椅子にしかできないハードロックですな。

・「未来からの脱出」アニキ人気凄し。
和嶋さんと鈴木さんの場所チェンジ(和嶋さんが座り、鈴木さんが上手で弾く)並んでの背ギター・背ベース(客側に背を向けて弾いている面を見せたり)もありました。このサービス精神ね…!!

・「宇宙電撃隊」
「で・ん・げ・き!ファイヤー!ファンファンファファーンファンファンファファーン!オーオーオー!」
というわけでおなじみハッスルマン歓喜の時間でした。
和嶋さんによるとこの曲は今回のツアーのテーマ曲(別の表現だったと思うが忘れた)という位置づけらしく、自分からしても今回のアルバム、ツアーの元気な雰囲気からしてまさにアンセムと呼びたいところです。
会場がこの曲などでハッスルしてシンガロングして腕がブンブン上がってるとお三方もより一層楽しそうに見えます。良き…

・アンコール、孤独死した同級生を思って作ったという「星空の導き」から。
粘っこくおどろおどろしい曲、プログレ、スラッシュメタル、典型的なロックンロール…等々ときてこのような美しいアコースティック曲、と人間椅子は曲風の幅がめちゃくちゃ広いよね。

MC、例の改造レフティSGに持ち替えた後「最近ギブソンに良くしてもらっていて…左利き用を改造してもらいました。トニー・アイオミ、というか…ジミヘンて感じでしょ。僕はジミヘンになりたかったんです」との和嶋さんの言。

その後、昔恐山でイタコにジミヘンを降ろしてもらった話。
降りてきたジミヘンの第一声(和嶋さんが再現。南部弁らしい)からして爆笑でしたが、バンドが長く続く秘訣は?と訪ねたところ「仲良く」とのことだったそうで。
鈴木さん「でもあの人自分のバンド仲悪かったよね」和嶋さん「エクスペリエンスね。殴り合ったりして」

などというツッコミの後、その流れでJimi HendrixのPurple Hazeのイントロを演奏(!!)

グハァァァ超カッコええ…!!
この音よ!歪み!重さ!完璧ー!

確かYoutubeに上がっている昔の人間椅子倶楽部の動画にこれを演奏してるのがあったと思いますが、目の前で演奏してるのを聴くのは本当たまらんね。
これからもちょくちょくライブでカバー曲やってもらうと大変喜びます(とはいえ聴いても曲がわからないへなちょこピー吉)

和嶋さんがもう1曲やりたい!とのことでBlack SabbathのInto the Voidを演奏。こちらも当然良き。

・「死神の饗宴」〜「無情のスキャット」
今日のセトリで、相克の家・死神の饗宴というとこれはOzzfest2013を連想するねえなどと考えてました(いや当時行ってないけど、何ならファンですらなかったが)
今こういう海外発のロック/メタルフェスに人間椅子が出演するとしたら、セットリストはどんなになるかな?
やはり無情のスキャットは入るかな。


曲的には飛ばし飛ばしですが、仙台ライブの感想は以上のような感じで。

今回の仙台は、実にお客さんが会場に入り切らないほどの集客の多さで、入場前待機の段階から予感したとおり仙台過去最大動員数とのことでした。
来年2月末に休業する仙台CLUB JUNK BOXはこの場所での人間椅子ライブは今回が最後となるので、もしかしたらお餞別(?)的にキャパ以上を入れた可能性もあるのかな。
盛り上がりも凄かったねえ。

今回のツアー、コロナ禍での諸制限がなくなったとはいえなぜいきなりこんなにどこの会場も動員数更新してるの…というのは、Xの方でもちょっと考察してますが、ざっくり考えれば

・主にネットを通じて人間椅子の曲と演奏の良さ・オリジナリティ・凄さがここ数年でますます国内外の音楽好きの間に広まった
・新アルバム「色即是空」が良かった

の2点なのかな。
どこを切ってもご本人方及びスタッフさんたちの実力以外の何ものでもないのが凄い。
ライブやインタビューでひたすら面白いMCや話に接するとお人柄とかメンバーの良い関係性にも惹かれるようになりますしね。

てなわけで、次の青森Quarterでもきっと動員数が更新されることでしょう。

自分の次の参加は11/6のファイナル、Zepp Hanedaです。会社終わったあとに行くのでどうか電車止まってくれるなよ…

(終了)