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【活動報告】#ピルコンルーム no.23「性の悩みを話せる社会にするには 」

みなさん、こんにちは!
ピルコンフェローで、イベント係のふうちゃんです😊ピルコンのnoteを開いてくださり、ありがとうございます💓

今回は、2月21日に開催したピルコンルームNo.23「性の悩みを話せる社会にするには」についてお話したいと思います。今回のピルコンルームでは、日本医療政策機構のマネージャーである今村優子さんをゲストにお招きしました。

1.性について知りたい/相談したいけど話しづらいこと

今村さんのゲストトークの前に、事前アンケートで参加者に聞いた、若者が性について知りたいと思っていることや相談したいけど話しづらいと思っていることをピルコンフェローから紹介しました。

その中には、「性交痛の原因を知りたいけど、調べようとするとハードルが高い」「ラブグッズに興味があるけど、性の話がタブー視されていたり、下ネタと捉えがちだったりと話せる機会が少ない」「両親にはセックスの話はしづらい」「周りに性教育の活動をしていると言いづらい」「両親にはセックスの話はしづらい」「周りに性教育の活動をしていると言いづらい」という意見がありました。このように、性について知りたい!相談したい!と思っていても、話しづらいと感じる若者が多いということが事前のアンケートからわかりました。

2.ゲストトーク

このような現状のなか、日本の若者が自分のキャリアやライフプランを考えたうえでリプロダクティブヘルス/ライツに関する決定を自らの意思でできる社会の実現を目指し日本医療政策機構では日頃から若者の性の悩みを助産師と話せるスペース「Youth Terrace(ユーステラス)」の運営や、大学生を対象とする包括的性教育の調査をしています。担当されている今村さんと性の悩みを話せる社会にするためにはどうすればいいのかを一緒に考えました。

「性や女性の健康に関して学生時代に学習したかった」という女性のニーズは高い

今村さんは、2000名の働く女性たちを対象に「学校の授業で詳しく聞いておきたかったこと」を調査したアンケート結果、約9割の人が「性や女性の健康に関して学生時代に学習したかった」と答えたことから、もっと若い頃からの包括的性教育が必要なのではないか、と考えるようになったそうです。

「包括的性教育は必要」という大学生の声

これらの声を踏まえて、大学生を対象に包括的性教育や健康教育を学べるようなプログラムを様々な立場の人と協力しながら作りました。なぜ大学生なのか、と疑問に思われた方もいるかもしれません。多くの方は中学・高校で性教育を受けた経験があると思いますが、大学で性教育を受けたことはありますか?

受けていない方の方が多いと思います。今村さんは性教育を実施しない大学が多いという点に着目して、大学生が「穴になってしまっている時期」だからこそ、大学生を対象に活動を展開していると話していました。また、プログラムを受けたほぼ全ての大学生が「包括的性教育は大学生にとって必要だと思う」と回答しているそうで、どの年代においても包括的性教育は大切ですが、特に自分のライフプランを考える年代の大学生をターゲットにするアイディアは新鮮だな〜と思いながらお話を聞いていました🤔💭

包括的性教育をきっかけとする若者の行動変容と課題

プログラムの効果を測るために、①包括的性教育を受ける前②受けた直後③受けてから3ヶ月後の3回に分けてアンケートを実施したそうなのですが、プログラム直後に実施するアンケートでは、「授業を受ける前の自分の性に関する知識が足らなかったと思うか」という質問に対して、8割以上の学生がなんとなく知識は持っていると思っていたが、プログラムに参加して自分の知識が足りなかったと認識したそうです。

また、プログラムを受けた3ヶ月後に、プログラムをきっかけに性感染症を予防するための行動が変わったか調査したところ、約3割の学生がコンドームを使用するようになったり、コンドームの必要性について話し合ったりと行動変容が見られたそうです。

さらに、プログラム前に実施するアンケートで、PMS(月経前症候群)や月経時の学業のパフォーマンスの変化について質問したところ、約4割の女性が授業やテストに集中できないなど、学業のパフォーマンスが下がると回答したそうです。プログラム直後に行なったアンケートでは、約6割の学生がプログラムをきっかけに婦人科・産婦人科を受診しようと思ったと回答しているのに対し、実際に3ヶ月の内に受診した人の割合は1割未満であり、このことから若者が婦人科や産婦人科を受診するハードルが高いということが分かったそうです。

自分でリプロダクティブヘルス/ライツに関する決定をでき、尊重される社会へ

このようなアンケート結果を通して、若者が気軽に性の悩みを相談できる場所が必要なのではないか、と考えるようになったそうです。また、包括的性教育を通して、多くの大学生が性や健康に関する悩みを無料で気軽に相談できる公的な場所を求めていることが見えてきたそうです。このような若者の声に応えたい!という思いから、日本の若者が自分のキャリアやライフプランを考えたうえで自分自身でリプロダクティブヘルス/ライツに関する決定をでき、その選択が尊重される社会を実現を目指す場所「Youth Terrace(ユーステラス)」を2021年11月に開設したそうです。

ユースカフェ開設へ

「Youth Terrace(ユーステラス)」では、若者と、大学などの教育機関や医療従事者、医療機関、企業、行政機関を繋ぎ、①包括的性教育、②ユースカフェによる情報提供・健康相談、③調査研究・政策提言等の様々な活動を展開しています。

ユースカフェでは、もっと若者に性について気軽に相談してほしい!正しい性情報にアクセスできる場所を提供したい!といった思いから、グローバルスタンダードに基づいた健康教育に関するワークショップを修了した助産師が相談相手となり、無料でカウンセリングが受けられたり、リプロダクティブヘルス/ライツに関するトピックを取り上げてイベントを開催しています。興味のある方は是非、一度ウェブサイトやインスタグラムでチェックしてみてください!

声を上げる大切さ

最後に今村さんから「数年前までは、リプロダクティブヘルス・ライツに関する法律が必要だとか、性教育の普及が必要だという風に訴えてもなかなか取り合ってもらえなかった。でも、最近は世の中の雰囲気が変わってきていて、リプロダクティブヘルス・ライツや性教育が注目されてきているので、若者である当事者の皆さんが声を上げることが政策につながっていくと思うので、是非声を上げていってほしい」という力強いメッセージをもらいました。

3.ディスカッションでの意見と振り返り

今村さんのお話の後に参加者同士で、性について話やすいとき/話にくいときを振り返ってみました。「大学に入り、性教育の機会が減ったことで性についてあまり触れなくなってから、性について話しづらくなった。」などの意見があった中で、やはり「頻繁に性教育を受けると話しやすい。」「信頼できる人がいると話しやすい」「性教育に興味がある人たちが集まっている場では、話しやすい」など安心できる場では性をオープンに話せるといった意見がみられました。

今村さんのお話を聞いて、私自身もっと気軽に性の話ができる場所が増えればいいのにな〜と思いましたし、これからもピルコンのイベントを通して、性の話をもっとオープンにできるように働きかけていきたいと思いました🌼


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最後まで読んでくれて、ありがとうございました😊


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この記事を書いた人*ピルコンフェロー ふうちゃん
慶應義塾大学看護医療学部3年生。「誰もが自分らしく生き、性の健康と権利を実現できる社会を実現したい!という思いでピルコンの活動に参加。好きなことは旅行とカメラ。






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