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伴名練さん(紛う事なき天才への賛辞)

SF作家・伴名練さん久々の単独作品集『なめらかな世界と、その敵』を読んだ。

氏を知ったのは昔図書館で借りた『伊藤計劃トリビュート』であり、若くて面白い作家だと思い、当時唯一の作品であった『少女禁区』を読みその独創性に震えた。

その後もSFマガジンなどでたまにお見かけし、テクノロジと大正ロマンと百合をかけ合わせた芳醇なSFを楽しませてもらっていた。

人は誰しも妄想するが、それを言葉にし、形にすることは難しい。

作家は頭の中の考えを言語化する能力がなければやっていけないが、SF作家は特に荒唐無稽な思考力と話をまとめる総合力が求められると思う。

20代の内に今回の作品群の殆どを書き上げた氏は、凡人には思いもつかない頭をしている。

そしてそんな人達が本を通じて我々の認識を拡張してくれるのだ。

これからも、有り難く読ませていただこう。

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