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3・27、またはドラフト指名を待つ高校球児の心

 3月27日(月)
 朝起きて計画的にモーニング。ボリューム満点のDへ。読書しながらゆっくり食べる。10時ごろ一旦帰宅し、入念に歯磨きし、歯医者へ。虫歯治療である。受付の方がとても素敵な人当たり。目を見て応対するって大事だ。

 丁寧な治療で、あっという間に終了。序盤に歯科助手さんに記入しておくように先生が言った「歯ぎしりがすごい」にウッ。いや言われ続けていたことではあるが。だから最後に「先生、『歯ぎしりがすごい』とは?」と訊く。そのままの意味である。むろん良いことは何もないことなので「ナイトピース」というオーダーメイドマウスピースを勧められる。合計8000円くらいらしい。「次までに考えておきましょうか」ということで一旦終了。次は定期検診で。

 麻酔でしびれているため、冷たいまたは常温の飲み物だけ摂取OK。このあとの予定に合わせて、いつものFで氷少なめのアイスラテとnote、読書。

 育休中の元同僚Y(O)と会う約束。電車を乗り継ぎ向かう。指定のカフェレストランに入ると、大びっくり。隣の席で、今の完全なる同僚たちがランチをしていた。Yに伝えると風の速さで「出ましょう!」。勢いにのまれてピャッと退店したが、いやいや、と思い直して一言だけあいさつしに行った。今は何も気まずいことないことだし。良い選択を取れたと思う。

 改めて近くのカフェに入る。間もなく1歳を迎えるお子はちょっと春の憂鬱を抱えているらしいが、今日も良い子だった。4月から仕事復帰の我々。新体制、任されるポジションの通達が今日あたり連絡される。さながら、ドラフト指名を待つ高校球児の心。個人的伝説に残るやりとりの後、案の定電話が来、大切な確認等で少々粘り、「わかりました、よろしくお願いします」と切る。あぁ決まったか。うむ、決まったな。

 と、別の元同僚Yからどん底電話がかかってくる。曰く、今しがた職場で激烈な闘いをしてしまったという。「今Y(O)といるねん、是非今すぐ会おう」と反射的に言う。「いや、悪いわ……」と言うが、最近「その3人で飲みたいな」と言っていたところ。それもあって「いや、今日しっかりガス抜きしてる方が絶対いい! 場所は〇〇、のちほど!」と半ば強引に決めて移動。すごい展開になってきた。

 Yは仕事仲間に、言うことは言う奴。それで波風が立つことがままあるが、むしろそれができる人ということである種尊敬している。しかも、今回のことも、Y視点の話ではあるが、それでもYは間違っていない。「聞いてもらえてマジ良かったわ」とYは最終的には良い顔だった。MVPは、ずっと良い子にしていた11か月の君。天使だ。

 17時過ぎ、電車に乗って帰る間に、次の職場で再会するOからLINE。「今から会える?」。合点である。なんなんだ今日は、というか年度末は。おもしろい展開にどんどんなる。

 仕事を終えたOは、わざわざ僕の家の近くまで来てくれた。ファミレスに行き、新天地のことを色々教えてもらう。今は希望しかない。こんな安心感あるだろうか。声に出して言ってしまったが、「本当に、優しい人たちに囲まれている」。22時過ぎ、改めて4月からよろしくね~とバイバイ。ぬるめの湯にゆっくり入浴。不思議な気持ちに包まれて、やがて眠る。

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