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3・19、または主よ毎回甥っ子に会える喜びよ

 3月19日(日)
 実家で起床。ゆっくり起きます。数日前に寝違えたか、右肩甲骨辺りの凝りが厳つい。憑りつかれているような煩わしさで、せっかくの気分が下がる。

 母は習いごとへ。居間でぐだーっとくつろいでいる父を横目に、塩鮭と味噌汁の最高の朝食。なにやら昼頃、妹家族が昼食を持って来てくれるらしい。アリガタヤ。

 食後は自分の部屋に行ってnoteで日記。このへんはいつもの動きと基本変わらない。リズム、というか習慣が自然と息づいていることが静かに嬉しい。まぁただの一日の記録の一筆書きなのでなんの造作もなくできることなのだけれど。

 30分くらいで書きおえた後は、ごろごろ。「坂の上の雲」を読むかなぁと思っていたら結局開かずどうやら半分まどろんでいたらしい。いつのまにか帰ってきていた母からのLINE。「〇(甥っ子の名前)来た」。今どんな報せよりもモチベーションを奮い立たせてくれることかもしれない。

 居間に下りると三分咲きが一気に満開。私の顔のことである。二週間前にはかろうじて二足歩行をはじめていた甥っ子が、まだよたよたながら、確実にモノにしつつある。すぐ寄ってきてくれる。「たまに見かける人」という認識で、ある意味彼の中で特有の地位を与えてくれているのだと思う。こちらをよく気にかけてくる。おもしろいし、やはり「過去最高可愛い」を今回も更新してくる。右手に空の湯たんぽ、左手に謎のビニール袋を装備し、ぐるぐる振り回しながらぴよぴよ歩き回っている。可愛さの底が知れない。

 買ってきてくれたごはんをみんなで食べる。コストコのビーフガーリックライスと、ハイローラーというタコスのようなメニュー。楽しく、美味しい食事でした。ありがとう。

 甥っ子、お昼寝してもよさそうな時間帯でもずっとご機嫌に動き回っている。どの幼児も、このくらい底抜けに愛されているのだろうか、そうであってほしい。

 ダメかなぁ、と思いながら昼前に美容院に今日のカット予約を電話してみた。今日は厳しい、と一度は電話を切ったのだが、昼食後にわざわざ電話をくださった。「夕方空きましたのでよかったらできますよ」。お願いした。こちらが、唐突すぎてごめんなさいという感じ。

 結局甥っ子は動き続け、僕の美容院の時間に合わせて妹家族と一緒に家を出る。義弟の運転に乗せてもらうことに。アリガタヤ。出発しようとした矢先、家の前を、1つ上の幼馴染が車で通りかかった。お互いに「あ」となって止まる。たぶん4年ぶりくらいに会う。はじめましての2歳の娘ちゃんを拝むことができてよかった。それにしても、みんな親になっていくなぁとしみじみ思う。

 したい髪型は特に決まっていない。量感だけちょっと気になっていたのでそれを伝え、後はおまかせ。結局それがいちばん間違いない。以前はえりあしは最大限短くしてもらうのが好みだったが、今はそれなりに長さがあってもよい気分。帰ったら母に「ほんまに切ったん?」と言われるくらいの変わりぶりだったらしいが、いいのだ。

 カットだけで帰るのもつまらないので、駅構内でホットコーヒーと読書。むろん「坂の上の雲」。分かる、分かるぞ、といった感じで大変おもしろい。母が「迎えに行くよ」と言ってくれていたが、運動、運動、と歩いて帰ることに。駅から歩いて帰るのは、実家暮らし時代、飲んで帰るときは定番だったのだ。

 実家を出てからのこの8年、開発が目覚ましく、歩いて帰るとよく分かる。田畑が道路住宅地になり、30分かかっていた道程が20分ほどになっていた。変われども、でもそこここは自分の過ごした町の名残は随所にあり郷愁を思う。

 実家の晩ごはんはいつも遅めで、21時くらいから食べはじめる。貴重な貴重な「いかなごのくぎ煮」、母の炊くそれがいちばん好きだ。父の次に風呂に入り、母父よりも先に布団に入ります。きりのいいところまで「坂の上の雲」読んで、背中の凝りに苦慮こそしているが、すーと寝入る。

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