見出し画像

姫様“拷問”の時間です【マンガ第1話研究】

こんにちは。
今回のマンガ連載第1話研究は『姫様“拷問”の時間です』です。

前回の怪獣8号は、長編物のストーリーだったので、今回は1話読み切り方式で続いていくマンガの研究をしていきます!

『姫様“拷問”の時間です』の第1話。

『姫様“拷問”の時間です』は、2019年4月から少年ジャンプ+で連載開始されました。

”拷問”という怖いタイトルですが、中身は癒し系のギャグ・飯テロ漫画です。
誰も傷つけないこの癒し系漫画のスタイルは、令和のギャグ漫画と言われていますw

原作:春原ロビンソン。漫画:ひらけい

原作の春原ロビンソン先生は、もともとアニメ制作会社で働かれていて、ニコニコ漫画で『戦勇。』という紙芝居動画を作られていました。

そして2019年4月から少年ジャンプ+で今回の『姫様“拷問”の時間です』の連載が開始されます。

漫画はひらけい先生です。ガリョキンProという少年ジャンプの作画専門のコンテストで入賞されています。
絵柄がみずみずしくてとっても可愛いですよね。

第1話をデータから見てみよう。

ページ数:19ページ
全セリフ文字数:808字(吹き出し・ナレーション合計)
1ページあたり平均文字数:42.5字
セリフのある登場人物:3人。姫様、エクス(剣)、拷問官
主人公の年齢・設定:少女。王女にして国王軍の騎士団長。

・ページ数は19ページとかなり短いです。スキマ時間とかにストレスなくサクッと読めそうなページ数ですね。
・1ページあたりの平均文字数も42.5字と少な目です。キャラクターの表情がとても豊かなので、セリフで語らずリアクションでキャラの感情を伝えています。
・メインの登場人物は、姫様と剣のエクスと拷問官くらいで、少ないです。あんまりキャラが出てこないので、構成がシンプルでサクッっと読みやすいです。
・主人公のキャラはまだ幼い王女です。こういったキャラクターは強いですよね。安定して可愛いです。”拷問”に我慢できない設定からも、幼い方がいいのかもしれませんね。

すごいと思うところ。

ストーリー形式のマンガではないので、今回はすごいと思う点を順番に箇条書きで見ていきます。

・丁寧なフリ
まず、最初の1ページではこの漫画の世界観・設定が説明されます。
あんまり複雑なことは書かれず、この漫画を楽しむために必要な最小限の情報になっています。

そして、順に拷問官のキャラが出てきて、姫様が出てきます。
やたらと仰々しくキャラの肩書が描かれていて、ものものしい感じを演出しています。
姫様のキャラ、エクスのセリフが完璧な前振りになっていて、これから下るジェットコースターの山をゆっくりとかつ丁寧にのぼっていく感じですw

そして、「姫様、拷問の時間です」というヒキのセリフとともに
次のページで「ほかほか」というやわらかいフォントの文字とともに見るからにふわっふわなトーストが出てきますw

・拷問という緊張感からの緩和
この”拷問”という響きからの、ふわふわのトーストの落差が素晴らしいですよね。それに釣られる姫様の表情も最高です。
この拷問という嫌な響きでおそるおそる読んだら、癒し系漫画で安心という緊張と緩和は、読者の心をがっちりとつかみます。

後半姫様が秘密を吐いてしまった後の、拷問官の「用済み」というセリフからのトーストパーティ開催も緊張と緩和ですw

・フォーマットができている
作る側から考えても、やっぱり漫画のフォーマットができているっていうのがとても良いです。
1話の最後では、また同じような”拷問”が続くことが想像できますよね。
一大長編のストーリーものでは、毎回先の展開をどうするか考えないといけません。自由度が高い一方で、選択肢が多すぎて大変です。
それが、こういった漫画だと流れができているので、後はフォーマットに合わせてネタを考えればOKになります。(もちろんそれもすごく大変だと思います)
ドラえもんみたいな、「問題が起きる→四次元ポケットから道具を出す→解決・オチ」のような決まった流れがあると、ストーリーを考えずにネタに集中できます。
しかも姫様拷問の時間ですはネタ自体も何か”癒されるもの”であればいいので、これからも豊富に出せる可能性があります。

・ストーリー構造が簡潔
ストーリー構造がシンプルなので、すごく読みやすいです。
読み進めて疑問に思うところが全くありません。
これは、対象年齢がかなり広いということも意味していると思います。

・令和のギャグマンガ
さらに、誰も傷つけない令和のギャグマンガの代表作となっています。
こういうギャグマンガの中でも新しいジャンルを確立されているのはすごいですよね。

ただの感想になってしまったけど。

今回は、今までと比べても特に研究というよりはただの感想のような記事になってしまいましたが、シンプルに面白すぎるので仕方ありません。(開き直り)

こういう漫画の原作を作ってみたいなーとすごく思って、こちらの記事を書いている途中で、以下の1話完結のギャグ?漫画の原作を書いてみました。

ダンジョンにいって、クエストをクリアを目指すというフォーマットの漫画です。
第1話は帽子の色のなぞなぞをネタに書いてみました。
こんな感じで、1ネタ混ぜつつ、モンスターを倒したり、色々クイズに答えて、クエストのクリアを目指す漫画でやっていけないですかね。どうだろうw
なぞなぞやIQテスト的なネタは調べれば結構あるはずなので、上手く漫画に入れ込みながら書けていけたらいいのかなと思います。
とにもかくにも、書き続けていくことが大切だと考える次第です。

ではでは。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?