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アホすぎてなぞなぞが成立しない漫画の原作(ダンジョンクエスト)

1話 「ダンジョン1」

★ダンジョンクエスト入口前

たくさんの冒険者たちが入口の前でざわざわしている。

シエル

シエル(戦士)
「……ふぅやっとついたわ。
 ここが経験値を大量にゲットできるって噂のダンジョンクエスト…」

レナ

レナ(魔法使い)
「やっとだな。
ここでレベルアップできれば楽になるぞ」

シエル
「でも、どんなダンジョンなのかしら?」

レナ
「時には、巨大モンスターがあらわれ、時には難解な迷宮に迷い込むとか…。
だが、私の頭脳、そしてお前のパワーがあればどんなクエストでも簡単に
クリアできるはずだ」

ダンジョンクエスト入口

『ここはあまたの冒険者たちが挑戦するダンジョンクエスト。
クリアすると経験値をガッポリ貰えるため人気のクエストだ。』

レナ
「よしいくぞ。」

シエル
「まかせといて!」

二人、ダンジョンクエストの洞窟入口に入っていく。

二人はビューンとワープする。

★場面かわってクエストのステージへ。

シエル
「なんだ、ここは!?」

ゲームマスター

ゲームマスターの声
「ようこそ、ダンジョンクエストへ。
ルールを説明します」

「ここにはマッチングした4人の冒険者がいます」

ケン、ユキ、シエル、レナ

四人、顔を見合わせる。

※レナ、シエルと、他にマッチングした冒険者ケン、ユナが説明を聞いている。

ゲームマスター
「そして……」

グゴゴゴゴ!!!

いきなり、ケンとユキの間に地面からグオゴゴゴと壁が生まれる
そして、シエルの地面が1段上がり、レナの地面が2段上がる。

※自分の半径50cm外がマグマに変わる。ゴポゴポ

一同
「うわあああ!」

ゲームマスター
「その場から一歩も動いてはいけません!!
その瞬間、ゲームオーバーとなります」

シエル、あわあわ
「どういうことっ!?」

レナ
「落ち着けシエル!
説明をよく聞くんだ」

ゲームマスター
「その通りです。
今からは仲間内で会話をすることは許されません!」

シエル
「!?」

ぶわん!

帽子

4人の頭に帽子が出現する。

「キミたちは白色か黒色の帽子をかぶっています。
4人の帽子は白が2つ、黒が2つ。
自分の帽子の色を一人でも言い当てたらクリア!
次のステージへ進みます。」

「間違えたら……、経験値は0。最初の街まで強制送還となります。
制限時間は3分!スタート!」

・・・・

シエル
「えぇ!?ちょっとまってよ!」

ゲームマスター
「会話は慎んでください。
以後話したら、即終了です」

シエル
(うっ…!
モンスター倒す系じゃないの!?がーん。
ここはレナに頼るしか…)

レナ
(…帽子の、色…)

シエル
(うーん!)
シエル、自分の帽子の色を確認しようと首をきょろきょろ回すが、
当然見えない。

ゲームマスター
「帽子を外すことはできません。
そして、自然と見える状態を除いて
他のメンバーにわざと見せる行動も禁止です」

シエル、下にいるユキに帽子をみせようとしてギクッとする。

レナ
(なるほど。
壁の向こうの冒険者の色は分からないが、私からは、下にいる二人の色が分かる。
そして、シエルも一人の色は分かる)

(シエルは黒で下の子は白…。
 チッ。下にいる二人が同じ色なら私の色は確定なんだが……。
 そんな簡単には…。
 ……いや!)

・・・・

シエル
(下の子は白色……。)

シエル、上を見上げる
(レナの色はここからじゃ見えない…。
…!?
パンツの色は白!)

レナ
「?」

シエル
(うーん…ダメ!
これじゃ分からないじゃん!!)

レナ
(頼む、シエル気づいてくれ……)

・・・・

ゲームマスター
「一分経過。あと2分です」

シエル、うるうるとした瞳
(こんなの分かるわけないじゃん……!
でも頭のいいレナちゃんなら、きっとなんとかしてくれる
レナちゃん、助けて…)

シエル、涙目でレナの方を見る

レナ
(コラ!こっち見るな!!
正解はお前しか分からないんだよ!気づけ!!)

レナ、シエルをにらむ。

シエル
(うわっ、レナちゃん怖い顔
やっぱり難しいのかな…)

ゲームマスター
「どうしましたか?
不審な行動は慎んでください」

シエル、諦め。
(時間がない……!
レナちゃん、頑張って……!!)
祈りのポーズをする。

レナ
(おい!!何祈ってんだバカ!
お前が答えるんだよ!!)

レナ
(私には2つの色が見えてるんだ!!
私が答えを言わないってことは
シエルの色は下の子とは違う色なんだ。
下の子は白だから、
シエルは黒で確定だろうがーーーー!!!)

シエル
(……レナ、なんか怒ってる??
 いや、下の子もチラチラこっち見てくるし…
もしかして私…、期待されてるってコト?)

・・・・

ゲームマスター
「あと1分です」

レナ
(クソ…こうなったら、
当てずっぽうで色を言うしかないか……!!
確率は1/2。
タイムオーバーになるよりはマシだ!」

シエル
(私が期待されてるとしたら……。
私にしか不可能なこと…)

シエル、ハッっと気づく顔をする。

レナ
(シエル!?やっと気づいたか…?
良かった……)

シエル
(レナちゃんが黙っているってことは…!?
……分かったわ。)

レナ
「え?」

シエル、こん棒をぶんなげて壁を壊す。
ボゴッォ!!!!!
ガラガラ。崩れる壁。

シエル
(壁との距離、高さ、そしてこのパワー!!
考えてもムダだってこと。
それなら…やるしかない!!!))

シエル
(見えた!!!!
帽子の色は……黒!!!)

てことは……私の色は
え、白?黒?
わかんねー!!!)

(まって、レナなら分かるはず!!)

シエル、後ろを振り向きレナの方を見る。
(さあ、私が壁を壊したから、あとはレナが答えるだけ……。
って、え?)

レナ、ガチギレしている。

・・・・

ビュホーーーン!!
強制送還

ゲームマスター
「ルール違反のため、最初の街に強制送還されます。
経験値は没収です。」

レナ、ワープしながら
「何やってんだシエルーーーー!!!
このバカ!!」

シエル
「なんでーー!!
 ごめんなさいー!!!」

レナ
「絶対リベンジしてやるからな!!」

第1話 終わり。

※キャラのイラストはわたおきば様からお借りしました。
※一応なぞなぞには著作権は存在しないそうです。

キャラ5人
文字数2000字くらい。


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