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「ブランド・ジャパン2024」で昨年から急上昇した顔ぶれ

一昨日ご紹介した、
日経BPコンサルティングによる調査に
ついて、少しばかり続きの記事を
書かせてもらおうと思います。

「一般生活者編」
「ビジネス・パーソン編」
二つに分かれているのですが、
ここではより身近と思われる前者を
取り上げさせてください。

日本の生活者の頭の中で確立している
数多のブランドの現時点での力を、
「フレンドリー(親近性)」
「コンビニエント(利便性)」
「アウトスタンディング(卓越性)」
「イノベーティブ(革新性)」

という4つの指標で客観的にスコア化し、
比較してくれています。

毎年定点観測をする中で、
上位の顔ぶれは概ね安定している
ように見受けられましたが、
中には急上昇を果たしているものも
チラホラ。

そんな「絶賛売り出し中!」の
ブランドたちを、いくつかピック
アップして見てみましょう。

まず、前回192位とランク圏外から
62位に急伸
を果たしたのが、
「X(旧Twitter)」です。
前回スコアとの差分でNo.1でした。

これは個人的にはかなり意外でした。

イーロン・マスクが買収劇を仕掛けた
一連の攻防と、その後のサービス名称
変更の混乱を思い出すと、
むしろブランドとしての価値は
下がったと言われても驚きません。

しかし、これだけ騒がれたものの、
結果としてサービスは残っており、
むしろ騒ぎのお陰で注目が集まり、
親近性が高まった
のでしょうか。
加えてイーロン・マスクの革新性
評価されたのかもしれません。

前回との差分でNo.2だったのが、
「ポケットモンスター」です。
順位も、254位から88位に上げました。

これはもう理由が明らかで、
昨年4月にTVシリーズが一新されるなど、
注目を集めるニュースが目白押しだった
からに違いありません。

26年間ずっと主役だった「サトシ」が
ついに「卒業」
というのは、
ポケモンで育ってきた世代にとって
かなり大きなニュースだったのでは
ないでしょうか。

他に気になったのが、
163位から81位に躍進を果たした
「スシロー」です。

パッと思いついたのは、
例の「スシロー迷惑動画事件」
何らかの影響を及ぼしたのでは?
という仮説でした。

醤油さしをペロペロ舐めてしまう
迷惑行為を動画撮影し、SNS上で
拡散
した事件は、世の中で大きな
話題を呼んだのが、記憶に新しい
ところですよね。

その後、スシローがこの少年に対し、
6,700万円もの損害賠償請求訴訟を
提起
したことで、ネット上では
かなり多くの賞賛の声が上がったと
言われています。

最終的には、スシロー側と少年との
間に和解が成立し、訴訟は取り下げ
られましたが、これら一連の事件を
通じて、スシローの衛生面への不安
からブランド力が落ちるのではなく、
むしろスコアが上がった
というのは
興味深い現象と言えるでしょう。

訴訟取り下げに「ガッカリ」した人も
多かったような話もありますが、
大勢はスシロー側の対処を穏当だと
感じている
と言えそうです。

一年で大きな躍進を果たした
ブランドには、やはりそれなりの
明確な背景や理由があるものだと
いうことが確認できますね。

特にスシローの件では、
とんでもないリスクが突然降って
湧いてくることがある
こと、
いざリスクが現実化したときに
正しい対処ができるよう
日頃から機動力を高めておくことの
重要性
を感じました。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。