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WE ARE TOKYO

マーケティングの世界で
コミュニケーションとか
ブランディングという場合、
通常は企業から消費者に
対する働きかけのことを指す。

ところが、最近の動きとして、
企業内、組織内の社員や構成員に
対して働きかけることを通じて、
最終的に消費者へのサービス品質を
維持・向上させようという考え方が
上記のような言葉と一緒に取り上げ
られるようになってきた。

いわゆる
インターナル・コミュニケーション
インターナル・ブランディング
と言われるものである。

TIAT
= Tokyo International Air Terminal
要は羽田空港だが、
このTIATにおいて、
インターナル・コミュニケーションを
いかに展開しているかを学べる
ということで、以前よりお世話に
なっている異業種交流会の会合に
昨晩参加させていただいた。

空港という場所には、様々な
企業や団体の職員が働いている。

航空会社はもちろんのこと、
出国・入国の審査や、防疫、
税関といった公務員の方々、
レストランなどのフードサービス、
様々な種類のお土産屋さん、
ホテル、鉄道会社、清掃会社、、、
数え上げるときりがない。

空港の運営会社は、これらありと
あらゆる業種・業態の職員たちを
束ねて、羽田空港としての一体化を
果たしたい!
そのように考えたようだ。

世界から東京への玄関口である羽田。

もしかしたら、初めて日本を訪れた
方の、一番最初に言葉を交わす
日本人となるかもしれない。

その一瞬が、その方の今後の日本や
東京に対する印象を決定づけて
しまうかもしれない。

折角だから、東京を代表して、
精いっぱいのおもてなしを
しようじゃないか。

そんな熱い思いを核にして、
渦を巻いて、多種多様な職員たちを
その渦の中に取り込んでいこう。

そういう活動を、今まさに
展開されているのだ。

WE ARE TOKYO

これが、その思いを凝縮した
キャッチフレーズ。

空港のそこかしこに、
このフレーズが躍る。

インターナルに浸透させるだけでなく、
このフレーズをお客様にも共通の
メッセージとして提示し、
「我々は誇りを持って東京を
 代表しているよ!」
という主張を強烈に発している。

この、キャッチフレーズを核にした
「インターナル・コミュニケーション
 /ブランディング」
は、バラバラの職員を一方向に
まとめるための取り組みとして、
よく考えられているなぁと感じ入った。

細かく伺うと、まだ色々と課題が
山積しているようだが、
核になるメッセージが非常に強く、
部外者から見ても
「これなら職員も共感してくれる」
と思えたのである。

昨日はターミナル内をゾロゾロと
移動して、色々なこだわり、ウンチク
なども伺ってきた。

例えば、羽田空港は大田区の面積の
約3分の1もの場所を占めていること、
国際的なサービスアワードで
シンガポールのチャンギに次いで
2位を獲得したこと。

日本橋の4分の1模型を作ったが、
伊勢の式年遷宮とタイミングが
かぶってヒノキ調達に大変なコスト
がかかったこと。

荷物預けカウンターが床面とほぼ
フラットになっており、お客様の
利便性を向上させると共に、職員の
身体の負担を和らげてもいること。

屋根に光の透過性が高い太陽光発電
パネルを採用し、自然光を極力活用
しながら自家発電までこなしている
こと。

他にも色々あるが、この辺で止めて
おこう。

元々羽田は、成田より近く、
ビルもまだまだ新しくて清潔感があり、
快適で使いやすい空港だと感じていた。

それもこれも、彼ら職員のたゆまない
努力のおかげであり、それが
今の取り組みによって更に高みを
目指しているということを知って、
より応援したい気持ちになった。

改めて、企画してくださった
方々に感謝!

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。