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ビジネスモデルを外販する

「売らない店」として話題をさらった
b8ta(ベータ)
1年以上前になるが、本家本元の米国
法人が破綻状態となり、日本法人が
その後商標権などを買い取って独自の
道を歩んできていた。

そのベータが、日本で地道にビジネスを
継続し、勝ち筋を見つけた様子である。
日曜日の日経MJに、

ベータ「売らない店」外販

との見出しで取り上げられていたのだ。

「売らない店」というのは、
要はショールームに特化していると
いうこと。
そこで商品を見たり、触ったり、あるいは
試したりすることはできる。
ところが、その場で買うことができない。
ウェブサイト経由で買ってもらうのが
前提
となっているのである。

この「売らない店」のメリットは、
お客様が店舗で「圧」を感じることなく、
のんびり、ゆっくり買い物を楽しめる
点。

そして、店員側も、ノルマなど皆無
売らなくてよい分、その商品の良さを
惜しげなく説明をすることになる。

お客様というのは、実に敏感。
少しでも「売るぞ!」オーラが出て
しまえば、蜘蛛の子を散らすように
いなくなってしまうだろう。

「売らない店」は、まだまだ数が少なく、
その店舗運営に関して知見のある人も
恐らくは少ない。

実際に「売らない店」をプロデュースし、
地道にやって来た同社は、間違いなく
「売らない店」に関する日本における
エキスパート

そこで溜まっている知見を、
貴重なリソースとして捉えた発想が
素晴らしい。
そのリソースをテコに、「売らない店」の
親和性が高いであろう業種、業態に対して
その仕組みを売っているということだ。

この「仕組みの外販」に、
「by b8ta(バイベータ)」
という分かりやすいサービス名称を
付けている点もさすがである。

自前で店舗を抱えると、固定費用が
かなり重い負担になる。
この点、仕組みの外販であれば、
自前の費用はほぼかからない
ので、
追加収益源としては理想的。

by b8ta のメニューとしては、
・データ管理ソフトの提供
・接客研修
・店舗設計
・集客イベントサポート

といった内容がある様子。

これらのサービスを提供して、
「売らない店」の有効活用
支援していく。

モノを売らずに体験を売ることが
ウリ
の「売らない店」。
話題性の高さの割には、
買ってその場で持ち帰れない
ことがネックなのか、今一つ
盛り上がりに欠ける気もする。

いわゆる「OMO」
オンラインとオフラインの融合
現実化したモデルの代表例とも
言えそうなベータの仕組みが、
今後どこまで広がっていくか。

このビジネスモデルの外販が
上手くいくかどうかで、
今後の行方がある程度見えて来る
気がする。


己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。