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バカにできないPBワイン

ソムリエを目指すほどの熱量は全く
持ち合わせていないが、よく飲む
お酒といえばワインを挙げることに
なる。
使われているブドウの品種や、
産地によって、味が変わるのは
よく知られている通り。

最近のお気に入りは、シラーズと
いう品種。
オーストラリア産のワインに多い。
調べてみると、原産国のフランスでは
シラー種と呼ばれているが、なぜか
オーストラリアではシラーズという
呼び名が定着しているそうだ。
比較的濃い目で、滑らかな飲み口が
お気に入りの理由。

このシラーズのワインは、他の
メジャーどころ、メルローとか
カベルネソーヴィニヨンに比べると
少しお高めの価格設定。
とはいえ、今やワンコインで買える
ワインが沢山あり、シラーズでも
800円位〜という状況は、昔に
比べたら天国である。
そもそも外食で頼めば、3〜5倍に
跳ね上がることを考えたら、
なんともリーズナブル。

たまたま新しいラベルのシラーズ
ワインを見つけたので買ってみた。
Overflowという名前。

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カベルネとのブレンドで、シンプルな
ラベルデザイン。
家で開けてから気付いたのだが、
こちらはなんとPB、プライベート
ブランド品だった。

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よくお世話になっているディスカウント
スーパーの雄、OKストア。
そのOKのPBを、岩田さんというソムリエ
が監修して出来たとの説明である。

PBは普通、ナショナルブランド(NB)
でよく売れる商品の規格をコピーする。
シラーズのワインは、最近人気が
出ているらしいとはいえ、PBにする
ほどメジャーな存在とは思えない、
というのが正直な感想だ。
岩田ソムリエがシラーズ推しなの
だろうか、真相は分からないものの、
常識的なやり方に必ずしも従わない
ところはOKらしさの表れと言っても
良いのかもしれない。

PBという言葉は、日本独特の呼び名。
英語では Private label と呼ばれる。
先に述べた通り、NB品と似た規格で、
メーカーの販促原資が不要な分を
お客様に価格還元するという体で
小売が企画し、メーカーに製造委託の
上で販売するものだ。
イオンのトップバリュがPBの代表格。
NB品のメーカーからすれば、フリー
ライダーだ!と文句も言いたくなるが、
大事なお客様でもあるので強くは言え
ないというのが実情。

そういうカラクリなので、かなりの
数量を発注するのがお決まり。
ワインでPBを作るというのはなかなか
ハードルが高かったのではないかと
推測するところだが、OKはとにかく
すさまじく量を売るのが得意な小売
である。
きっと勝算あっての企画品であろう。

ちなみに、7&iがセブンプレミアムと
銘打ってPB展開をしているが、イオン
とこの点とても対照的である。
というのは、セブンプレミアムの場合
確かに看板はセブンだが、メーカー名
を併記しているのに対し、イオンは
トップバリュのパッケージには製造
メーカー名を一切書かないのである。

あくまでもイオンの企画であり、イオン
が責任を持って販売する、品質の責任も
イオンが持つ、そういう潔さがトップ
バリュからは感じられる。
他方、セブンプレミアムの方は、
「さすがセブン」と思わせるメーカー
が作っている場合が多く、有名人同士
の競演!的な感じがして、何となく
ワクワク感を醸し出しているように
思える。
結局は好みの問題であるが、両者の
アプローチの違いはとても興味深い
なぁと以前から思っていた。

PBについて語り始めるとまだまだ
色々ネタが出てきそうだが、今日は
この辺で。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。