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市場はダイナミックなもの

グミ市場が好調だという話は、
何度かここで取り上げた通り。

ガムの市場をアッサリ追い抜いて、
絶好調
の模様。
数字にして対前年比二ケタ成長
謳歌している。

ガムが凹んでいる理由の一つは、
間違いなくグミに食われている
から。
食べ物としてはもちろん別物だが、
食べる動機としては被るところ大。

ガムを食べる機会・動機としては、
・車の運転時
・食事の後
・口臭が気になるとき
・気分転換したいとき
・口の中をサッパリさせたいとき
・口さみしいとき

といった項目が挙げられるようだ。

どれも、ユーザーの2割から3割
これらの項目を挙げている。
ちなみに、ちょっと古いが、こちらの
アンケート調査が出元である。

これらの中で、特に
・気分転換したいとき
・口さみしいとき

辺りが、ガムとグミの機会・動機と
してもろに被るところだろう。

ガムの他の機会・動機である
・食事の後
・口臭が気になるとき
・口の中をサッパリさせたいとき
あたりは、ミントタブレット
つまりミンティアやフリスクなどの
商品や、より直接的にベネフィットを
実現するブレスケア商品が、ガムの
需要を奪っている
と思われる。

ガムの市場は、最盛期に比べると
もはや半分以下

ガムという「形態」にこだわっていた
訳ではないにせよ、結果的にはグミ
などの他の「形態」のお菓子に需要を
奪われた
ことは疑いない事実だ。

このように、市場というものは
ダイナミックなもの
である。

ついつい、メーカー側の人間は、
商品カテゴリで区分するクセ

ついている。
グミならグミ、ガムならガムの市場の
中で考えを巡らせてしまうのだ。

しかし、消費者はグミを欲している
とは限らない

グミを食べることを通じて得られる
「口さみしさを紛らわせる」
ことを欲していたり、あるいは、
「思いきり噛んで噛んで噛みまくって
ストレス解消!」を求めているのかも
しれない。

今日、同僚と話していた際に聞いた
面白い話は、使い捨てカイロについて。
「ホッカイロ」
「ホカロン」
「オンパックス」

などのブランド名が思い浮かぶ。

市場規模は、以前に比べて大分小さく
なっている
のではないかと思われる。
というのも、使い捨てカイロ市場の
「真の競合」は、「ヒートテック」

という話を聞いたから。

ユニクロの「ヒートテック」は、
言わずもがなの大ヒット商品。
あまりのバリエーションの豊富さ
めまいがするほど、商品数が増えて
いるのが現状だ。

「ヒートテック」の、熱を逃さない
特性
が消費者に受けて大ヒットと
なっている訳だが、これが売れれば
売れるほど、使い捨てカイロの出番が
減る
というのは確かに納得。
消費者としては、自分が「暖かさ」と
いうベネフィット
を得られれば、
方法はどれでも構わないのだから。

カイロ同士で競争することに夢中で
いたら、全然関係ないと思っていた
ところから突然殴り込みをかけられた

感じだろう。

自分の担当する商品たちは、
突然思いもよらぬところから
攻められる恐れ
はないか?
逆に、自分たちの商品で、
今まで考えたことのない新市場に
侵攻
できないか?

色々と考えてみる材料として、
こんなに面白いことはないだろう。

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