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異質なものを掛け合わせて独自のポジショニングを築く

アート領域は基本的に疎く、
強い憧れと劣等感を抱きつつも、
日常生活でなかなか触れる
ことがない。

せめて、何かしらご縁のあった
美術展とか、展覧会のような
イベントがあったら、
いそいそと出かけて行って、
普段使っていない部分の脳を
刺激しようと試みる程度である。

橘川幸夫さんという、
デジタルメディア研究所なる会社を
立ち上げて、非常に興味深い足跡を
たどりながら「参加型社会」
研究・実践してきた巨匠がいて、
勝手に私淑している。

その橘川さんが、日本でよりも海外の
方で名声が高いという建築家、
柄沢祐輔さんを、ご自身のnoteで
紹介していらした。

今回出された著書のタイトルが
そのままnoteのタイトルにもなって
いるが、何だか舌を噛みそうである。

建築と数学を掛け合わせている、
とでも言えば良いのだろうか。
実績として紹介されている建築物を
見ていると、なんとも不思議な感覚に
とらわれ、非常に興味深い。

建築設計という分野で活躍している
方々は数多いると思うが、
私のような素人でも思い浮かぶのは、
安藤忠雄さんや隈研吾さんのような
巨匠数名程度。
その他の方々は、失礼ながら顔も
名前もほとんど分からない、
というのが実情である。

柄沢さんは、今後巨匠として活躍
する可能性大だと勝手に思っている。
というのも、建築という分野に、
数学のアルゴリズムという概念を
掛け合わせて世界観を構築している
からである。

世界では、このアルゴリズムを建築に
取り込むという潮流がもっと強い
ようだが、少なくともここ日本に
おいてはまだまだ。
進取の気性を持つ柄沢さんが、一歩
抜きんでる可能性が高いのではないか、
勝手にそんなことを思っている。

何かの分野で名を成したいならば、
「掛け算」の有効活用をすればよい。
建築という一般的なカテゴリー分け
では目立ちようがなくとも、
「建築Xアルゴリズム」となった
瞬間に競合がガクッと減る。

「建築X高層」
「建築Xドーム」
「建築X神社」
というように、建築物の種類に専門性
を発揮する人は、その種類にもよるが
それなりの数の専門家がいて、
それなりに激しく競合していることが
推測される。

しかし、
「建築Xアルゴリズム」
「建築X俳句」
「建築X地方自治」
といった具合に、異質なキーワードを
組み合わせて、競合のいない、独自の
世界観を切り拓くことができたなら、
そこにはひと頃流行った
「ブルーオーシャン」
が待っている可能性がある。

こうした独自の切り口で自分自身を
差別化することを、ポジショニング
と呼ぶ。
市場においてユニークなポジション、
つまり場所とか位置、これを確保する
からポジショニング。

「掛け算で独自ポジションを築く」
ことを意識して、その他大勢に紛れる
ことなきようにすれば、成功は近い。


※冒頭の写真は、柄沢さんのウェブサイト
から勝手に拝借した、フィリピンにある
「ケソン・デイセンター」である。
5つの渦が絡み合い、全体としても渦を
形成する、未来型の住宅の表現である。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。