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まちの電気屋さん

今日は在宅勤務日。
概ね週5日のうち3日程度は在宅で
勤務できるような感じのこの頃。
大手企業は完全在宅も多い様子を
Facebook等を通じて見聞きする
ので、それらに比べると遅れて
いるのかもしれないが、通勤が
半減しただけでも十分有り難い。

自分専用の部屋は残念ながら
我が家に存在しないため、娘の
部屋を「借りる」体になる。
その部屋の電気が、突然つかなく
なったのがGW直前のこと。
蛍光灯の寿命だと思って、早速
付け替えたのだが、2日程でまた
付かなくなってしまった。
21年経っているので、恐らく
基盤の問題なのだろう。

在宅勤務する上でその部屋の
電気が付かないのは致命的。
すぐに対応できるとしたら、
ご近所の電気屋さんしかないと
思い、すぐに駆け込んだ。

ご主人はお客様のところに出て
不在だったが、後ですぐ寄って
くれるという。
程なく家にやってきて、いくつか
確認をし、これは丸ごと交換する
しかないということに。
GWに入ってしまったので、
本体をメーカーから取り寄せる
のがGW明けになるが、それまで
のつなぎということで代替品を
付けていってくれた。
そして、めでたく本日、メーカー
から取り寄せできたLEDの納品、
据え付けまで全部やってくれて
無事快適な部屋に戻ったので
あった。

この安心感のあるサービスあって
こそ、「まちの電気屋さん」が
生き残れる。
お値段だけ見られたら、それこそ
根こそぎ量販店やAmazonなどの
ネットに持って行かれるだろう。

商品・サービスの差別化を考える
にあたって、マーケティング
コンサルタントの佐藤義典さんは
「3つの軸」があると提唱されて
いる。

手軽軸:「早い、安い、便利」
品質軸:「品質では負けない」
密着軸:「かゆい所に手が届く」

こんなイメージである。

家電販売店にあてはめると、

手軽軸:Amazon、価格コム
品質軸:ヨドバシ、ビックカメラ等
密着軸:まちの電気屋さん

というような感じだろうか。

ヨドバシやビックカメラを
「品質軸」
に置くのには、異論が出るかも
しれないが、彼らはもちろん
安売りをアピールしつつ、同時に
商品知識や接客技術をかなり
売りにしているのである。
価格も、価格コムで最安値に
上がってくるようなところに
比べると少々割高だ。
もちろんポイント還元分があると
いう事情もあるが、ポイントは
次回来店のための販促費用の
ようなもの。
色々考え合わせると、家電販売店
というチャネルの中では相対的に
「品質」を売りにしていると評価
できるだろう。

「密着軸」による差別化とは、
まさに「まちの家電屋さん」が
得意とする領域。
価格は多少高めかもしれないが、
小回りが利いて、安心感のある
サービスを提供してくれる。
お客様のかゆいところにしっかり
手が届く、そういうサービスを
展開することで、大手などに対抗
していくのだ。
いわば局地戦、ニッチマーケティング
の典型と言ってもよい。

「まちの家電屋さん」成功している
有名な事例としては、これまた
我が家から意外と近いところにある
「でんかのヤマグチ」が有名だ。

エリア密着型、地元民にやたらと
愛されている家電販売店である。
値引きをやめて、とにかく地元の
お客様に奉仕すること第一でやり
続けたら、20年連続黒字になったと
いう内容で本まで書いている。

お客様に喜んでもらうために、
お店の駐車場で野菜を売ったり、
とにかくアイデアとその実行力が
素晴らしい。

ひと頃は、こういった小さな
家電店は全部潰れるのではないか
という論調すらあったが、事実は
そうはならなかった。
どんな境遇でも戦いようはある、
「まちの電気屋さん」はそんな
ことを教えてくれたのである。


己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。