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「予期せぬ成功」を商品開発に活かす

年明け間もないタイミングで、
2023年の「日経優秀製品・サービス賞」
決まったとの記事を読みました。

最優秀賞だけで、なんと16点もの
製品・サービスが選ばれています。
今日はその中から、5点選ばれた
消費財のうちの1つ
をご紹介させて
ください。
クラシエから発売されている、
「おくすりパクっとねるねる」
という商品です。

「ねるねるねるね」というのは、
いわゆる「知育菓子」に分類されて
いる商品。
お子様の知的好奇心を刺激し、
お菓子を楽しみながら、
科学的な学びが得られてしまう
という
画期的なコンセプトの商品です。

なんと、最初に発売開始されたのが
1986年なので、既に40年近くもの
歴史があるロングセラー

この商品は、粉と水を混ぜ合わせて
ふわふわふくらんだところに、
キャンディなどのトッピングを
するという代物です。

これを「おくすりパクっとねるねる」
に昇華させるべく、開発に至った
経緯が、ドラッカー言うところの
「予期せぬ成功」だった
ので、
つい取り上げたくなったのでした。

入院している子どもの服薬補助にねるねるねるねを使っているという医療現場の声をもとに、薬剤師らと3年ほどかけて商品開発した。

日本経済新聞のサイトより

ここにある通り、
医療現場で「意外な使われ方」が
されていたのを発見したのが
開発のきっかけ
だったのです。

販売する側が想定している使い方とは
全く異なる使い方をしていた、
ということは、言い換えれば、
販売する側が想定していたのとは異なる
「価値」を見い出していた
ということ。

その新たな「価値」に着目し、
その「価値」がよりお客様にとって
高まるような形に商品を手直し
する
ことによって、今回のヒット商品が
生まれたというわけです。

上記リンク先の商品ページを見ると、
「薬の味への忌避や飲み込みへの課題」
に対して、病院との共同研究の下で、
小さなお子さんを持つ親御さんが
不安を抱きそうなポイントに対して
一つひとつ丁寧に向き合い、
ソリューションに結び付けている

のがお分かりいただけるでしょう。

ドラッカーが言う「予期せぬ成功」
いうのは、イノベーションの種となる
7つの契機のうちの1つ
です。
そして、その7つの種の中で、
最も成功しやすいとも言われます。

このような種を見つけるには、
現場の声に耳を傾け、また
現場に何か拾い物が落ちていないか
よく観察することが大切では
ないでしょうか。

医療現場の声をきちんと拾い上げ、
最終的にお客様のニーズに見事に
応える商品へと仕上げたこの商品は、
大きな賞賛に値しますね。


己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。