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デプスインタビューでホンネを探る

主催するマーケティングのセミナーを
半年シリーズで展開しており、その
第4期が昨日から始まった。
第3期までは、ほぼ構成を変えること
なく実施していたのだが、今回思う
ところあって、後半の構成を変更する
予定としている。

マーケティングの基礎的な理論に
何か大きな発展があったわけでもなく、
自分がやっていた内容に間違いを発見
したわけでもない。
しかしながら、やはり緊張感を持って
取り組みたい
ということと、自身の
コンテンツを継続的に改善し続ける
ことが重要
との判断に至ったのだ。

昨日の第1回分は、構成変更の影響は
ほとんどないのだが、参加者が従来より
少なめということもあって、
私が受講者にあえて直接意見を頻繁に
求めるスタイル
を取らせてもらった。
その方が、間違いなく受講者の学びが
深まりやすい
し、過去の経験上受講者の
満足度も高まる傾向
にあるからである。

そんなインタラクティブな質疑応答の
中で、お客様のニーズはどうやって
聞き出すことができるのか?

という質問が挙がった。

ニーズを調査するには、
直接お客様に聞いてしまう
間接的にお客様の気持ちを推測する
の二通りが考えられるが、昨日は
前者のお話を中心に回答した。

直接お客様に聞くニーズ調査にも
色々手法があり、
・アンケート調査
・グループインタビュー調査
・デプスインタビュー調査
などが考えられる。
何が良いかは、状況次第なのだが、
「デプスインタビュー調査」
が効果的との考えはお伝えした。

「デプス」(Depth)というのは、
「ディープ」(Deep)の名詞形。
つまり、深く突っ込んで聞く、という
意味合い。
ディープに聞き取りをしようと思ったら、
1対1でじっくり聞きだすのが効果的。

以前は、「グルイン」とも略される
グループインタビュー調査をよく
実施していた。
おおよそ4人から6人程度、多くても
8人位までを会議室に集めた座談会で、
本音を聞き出そうとする。

しかし、この調査方法は、モデレーター
と呼ばれる座談会の仕切り役の腕次第

で、かなり結果がブレる。
上手な仕切り役なら良いが、全くもって
座談会が盛り上がらずに、ほとんど
聞きたい内容が聞けないなんてことも
ある。
また、仕切り役が上手でも、参加者の
中に「曲者」がいると、これまた結果が
大きくブレる。

妙に声の大きい人が、何でもかんでも
先に答えてしまい、他の人がみんな
その意見に引きずられるなんてことが
良く起こるのだ。

この点、デプスインタビューの方が、
1対1での対話となるので、ブレが少ない。
周りの目を気にする必要がないので、
ご本人のホンネをうまく引き出しやすい。


難点は、効率が悪いこと。
良い参加者が見つかるとは限らないこと。
ではあるが、いわゆるお客様のインサイト
(ホンネ)を聞き出したいのなら、
グルインよりもデプスインタビューが
断然オススメ
なのである。

このデプスインタビュー、
ある意味コーチングにも似ている。
消費者本人が心の奥に抱いている
ホンネを、質問によって引き出して
いくからだ。
コーチングのスキルを磨くことで、
プロのモデレーター、リサーチャーを
雇わずとも、デプスインタビューを
実施することが可能になる。
少々話はズレてしまうが、やはり
コーチングは学んでおいて損はない
と言えるだろう。


己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。