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LANDRで楽曲を配信してみたが、、

少し前に、楽曲配信のディストリビューターはTune Coreを使っていたが、ROUTER.FMでほぼ同じことができて料金も安いという話をした。

→ ROUTER.FMでオリジナル楽曲を配信してみた 

今回はその続編。

Apple Musicのアーティストページでは、配信した楽曲が実際どれぐらい聴かれているかをチェックすることができる。データを分析して今後のプロモーションに生かすわけだが、これがまた恐ろしく聴かれてなくて落ち込むわけなのだけど、まあ、自分の曲が人に聴いてもらえないのは今に始まったことではない。

解析データからはアクセス数や時間の他に、どの地域で曲が聴かれているかというのもわかる。結果を先に言うと、私が今回リリースした曲は100%日本でしか聴かれていない。これは少し驚いた。

どういう仕組みになっているかはよくわからないけれど、楽曲の配信に関してApple Musicは国境に高い壁を立てお互いが行き来できないようにしているらしい。つまり鎖国状態。おそらくヨーロッパやアメリカのApple Musicユーザの画面には私の曲は全く表示されていない。そうでなければゼロという数字はありえない。これだけ広い世の中だ。ジャケットを見ただけで間違ってクリックしてしまう人がひとりやふたりはいて然るべきだと思う。

Appleがそういう方針であるのはしょうがないし、ほとんどの日本人アーティストにとって海外で自分の曲が配信されるかどうかは、どうでもよいことであるようだ。ワールドワイドに展開するにしても「まずは日本である程度売れて土台を作ってから」と考えるのが普通なのだろう。

しかし私はちがう。

そもそも、私の作るような音楽を好んで聴く人間の絶対数が少ない。日本国内だとほとんどいないんじゃないかって思うぐらい少ない。でも世界に目を向ければ、、Googleによると今日の世界人口は80億人を上回るそうだ。単純に計算しても日本人だけを相手にする場合よりも80倍ものチャンスがあるわけだ。何でわざわざ少ない方のチャンスにかける必要があろう?

そんな私の事情は知る由もないApple Musicが、私の曲を「和物」と解釈した理由は、ディストリビューターがROUTER.FM(日本の業者)だったから、と、考えるのが正当だと思う。

そこで、海外のサービスを使えばおそらく「外タレ」として扱われるのではないかと私は読んだわけだ。

思い立ったら吉日。早速ネットで海外の主要なディストリビューターを探してみると、けっこう多くの日本人アーティストがすでに海外のサービスを利用していることを知った。それぞれのサービスをことこまかに説明してくれているブログもあって、これ、このようなレビューを日本語で読めるのはかなり助かる。

あれこれ吟味した結果、とりあえずカナダのディストリビューターLANDRを使ってみることにした。選んだ理由は、サブスクと単発リリースのどちらにも対応していること。値段が比較的リーズナブルなこと。サイトのトップページに日本語バージョンがあり入りやすかったこと(実際の契約などは全て英語)、配信以外にも様々なサービスがあって、プラグインなども豊富に用意されていること、そして、サイト内でAIによるマスタリングができること、など。どこのサービスも似たりよったりで、正直どこでもよかったのだけど、まあマスタリングした曲をそのままリリースできる便利さはけっこうな決め手になったかも知れない。

サイトにアクセスしてから曲を配信するまでの手続きの難易度はそこまで高くない。全て英語だが、翻訳ソフトを使えばどうにかなるレベル。唯一、サンプリング素材などを使っている場合、それらを申請するのがちょっと面倒で、私の場合はloopcloudを多用しているので、一番新しいサブスクの領収書(支払いはPayPal)のコピーと、loopcloudのホームページ内の利用規約ページのURLを添付して申請した。それについて何も言ってこないのでそれでよかったのだと思う。

まず最初に楽曲のマスタリング、これはものの5分ぐらいで完了。マスタリングのクオリティは私の耳では良し悪しは全くわからない。値段は600円だったかな。人間のエンジニアに依頼したら安くても5000円ぐらいは取るだろうから破格と言えなくもない。

マスタリングした曲はダウンロードして手元にWAVデータとして残すことができる。そのページからそのままリリースの手続きに進める。最初だったのであれこれ戸惑って時間がかかってしまったが、次からは30分ぐらいで全ての手続が完了できると思う。

最初「お試し無料配信」みたいなことを書いてあった気がしたのだけれど、最後のところでちゃっかり「お支払い」ページに誘導されてしまう。配信手数料が600円。アレ?とは思ったけどめんどくさいからそのまま支払う。それにしたってROUTER.FMの半額以下だ。後で気がついたけど配信日の設定はできなかった。確かサブスクにすると配信日も自由に選べるという契約だったと思う。

手続が完了するとお知らせメールが届く。「あなたの楽曲が主要ストアに配信されると、通知が届きます。」というメッセージ。いつ配信されるかは明記されていない。これを書いている今日が8月22日、手続したのは約1週間前の8月15日。今のところ通知メールは届いていない。

と、ここまで書いて下書き保存した翌日の8月23日、LANDRから配信スタートを知らせる通知が届いた。チェックしてみたところAmazon MUSICなどで配信されていた。Apple MusicやSpotifyにはまだ登場していないが、今後随時配信開始するものと思われる。

この後、数時間遅れでApple Music、Spotifyなどで配信がスタートした。Apple Musicでは似た名前の別アーティストの作品として扱われていて、Apple Music for Artistsからクレームを入れたら数時間で修正完了のメールが届いた。Apple Music for Artistsは全て日本人スタッフが日本語で対応してくれる。

ちなみにSpotifyもアーティスト向けに同様のサービスSpotify for Artists を行っていて、私も以前から使っている。Amazon Musicも同じサービスがあるのを知り、登録してみようとサイトまで行ってみた。Amazonアカウントのメルアドとパスワードでログインできるはずなのだけれど、どうもAmazon.jpのアカウントは無効で、Amazon.comにアカウントを持っていないと流用できないようであるようだ。現在のところここでストップしてしまっている。

いずれにしても私のアーティスト名が、わりとよくあるタイプの名称ということもあり、何もしないと、各配信サービスで他のアーティストと混同されてしまう。これから配信を始めるという方は、少なくともApple MusicとSpotifyぐらいは早い段階でアーティストページを取得しておくと良いと思う。

アーティスト名は他人と被らないに越したことはないね。あと日本のディストリビューターだと日本向けと海外向け両方の表記を登録できるようになっているのだけど、私のように最初から日本で活動する予定がないアーティストはどちらも英語表記で申請しておいた方がベターだと後になって気がついた。

と、言うわけで、話は少し脱線したけれど、LANDR、とりあえず配信まで使ってみた感じでは特に悪い印象はなかったと思う。強いて言うなら英語で手続きしなくてはならないのが少し面倒なぐらい。楽曲配信でディストリビューターをどこにするか迷っている方には、まあオススメしても良いサービスであるように感じる。単発でもTune CoreやROUTER.FMよりも安いし、数多く曲をリリースしたい人にとってはサブスクはけっこうリーズナブルであるように思う。安価でマスタリングができるのも魅力のひとつ。ただ、日本(アジア)だけで展開している例えばLINEミュージックなどには対応していないようなので、国内中心に展開していきたいアーティストは、やはり日本のディストリビューターを使った方が何かと有益と思う。

私がいちばん気になっている「海外で聴かれる」かどうかについては、少し待ってみないとわからない。引き続きここNOTEにレポートするつもりでいる。

さて、、

私はSoundCloudのユーザーで、もともと無料でやっていたのだけれど、容量が足りなくなってしまい、1年か2年だか前にNEXT PROという有料バージョンにアップグレードしていた。SoundCloudでも本当に人に言うのが恥ずかしいぐらいアクセスがなくて、再生回数が1桁なんて曲もめずらしくないぐらいなのだけど、このところ少し異変があり、100回とか200回ぐらいの数字が付く曲も出てきた。

どんなに小さくても、リアクションがあるとモチベーションに繋がるのが常で、ここのところSoundCloudのサイトを訪れる機会が増えた。(再生回数が増えていくのを見てニヤニヤしているのである。)これまでデモ・ソングを発表するだけに使っていて、他の機能のことをあまり気にしていなかったのだけど、あちこち見ているうちに、SoundCloudからも楽曲をディストリビュートできることに気がついた。いくらぐらいかかるのかな?と調べてみたら、何と、NEXT PROの契約をしているユーザーは無料で(毎月サブスク料金払ってるから厳密には無料じゃないんだけど)曲を配信できる、とある。

NEXT PROには楽曲のマスタリング・サービスも付加されているのは知っていて、以前、テスト的に使ったことはあるのだが、こちらは月に4曲(5曲?)まで無料。つまりだな。マスタリングができて、ディストリビュートもできる。LANDERでできること、そっくりそのままSoundCloudでできてしまうわけだ。

何で知らんかったんだろう?

SoundCloudをNEXT PROにアップグレードしたのは、私が自分の曲を(Tune Coreから)初めて配信したよりも前の話で、そのサービス内容を知っていたら、ここまでのグダグダは何も経験する必要がなかった。自分のバカさ加減にいつもながら呆れるばかりだが、まあバカなおかげでディストリビュートについて多少詳しくなれたのを収穫とすべきか。

SoundCloudのNEXT PROっていくらぐらいだっけ?たしか月額で1200円ぐらいだったと思う。音楽をやっている人は皆さんほぼほぼ全員SoundCloudはやってるだろうし、おそらくNEXT PRO以上の契約をしているはず。配信サービスはそのままSoundCloudを使うのがいちばんよろしいかと、、

早速、SoundCloud NEXT PROから楽曲を配信するために手続してみた。もちろん全て英語だが、まあLANDERでやったのとだいたい同じ内容、翻訳ソフト使いながらスムーズに手続することができた。ちなみに曲のマスタリングもSoundCloudのサービスを利用した。クオリティは、、やはり私の耳ではちょっと判断がつかない。

Apple Music及びSpotifyに登録しているアーティストと紐付けできて、これはありがたいが、何故かSpotifyの方は認証されなかった。アーティストURLを所定のフォームにコピペするのだけれど、何度やっても「正しいURLを記入してください」みたいなエラーメッセージが出てしまう。理由は不明。

サンプリング素材等の申請は、契約書などの画像を貼って行う。loop cloudの領収書(PayPalからダウンロード)を添付した。

配信開始日は自由に設定することができる。

認証は早くて、申請した翌日には「問題なく期日に配信されます」とのメールが届く。またそのメールから曲を「ピッチ」するページにダイレクトに飛ぶことができて、こちらもけっこう便利なサービスと感じた。「ピッチ」は曲を配信サービスのユーザーなどに共有してもらうためのプロモーションツールで、これについてはまた別の機会に話そうかな。とりあえずやることがたくさんありすぎて、まだそこまで追いついていない。

なので、ここでタイトル「LANDRで楽曲を配信してみたが、、」のアンサー。

LANDRで楽曲を配信してみてまあまあ満足しているが、ほぼ同じことが、SoundCloudでできる。SoundCloudのユーザーはわざわざ他のサービスを利用することもないんじゃないかな。

今日はここまで。

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