マガジンのカバー画像

ミヤコから遠く離れて、みる

2
ピンク地底人5号の執筆した、長編その2です。 見知らぬ土地の見知らぬ天井を見つめる少年と少女の物語。 修学旅行で京都を訪れた高校生たちの、宿泊する民宿の、消灯後の、およそ六畳半… もっと読む
運営しているクリエイター

2020年11月の記事一覧

「ミヤコから遠く離れて、みる」2

1. 夕飯明けの日はすっかり沈んで経った頃。長廊では芦屋が休んでいる。
   和室ではどこかの土産屋でストラップを購入し惚けている宗方。

宗方 生八つ橋ぃ~
芦屋 あー……
宗方 無駄に透けて、中身まで見えるとか。なんでこんなクオリティが高いわけさ
芦屋 生八つ橋、そんな好きだっけ?
宗方 今日が初めて

   宗方は一人でテンションが上がっている。

宗方 このメーカー絶対頭おかしいって。ウサ

もっとみる