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海外ファンの間の"proshipper"という概念について

マロミチャンさんへの反論のみではなく、英語ファンダム参加者視点から色々と語りたいです。
コミケにも行ったことあれば、アメリカのファンイベント3、4種類何度も参加済みです。

まず、"proshipper"(プロシッパー)とは?
まずここで英語圏SNSで誰も意見が合わないのが問題の始まりとも言えます。人によっては「表現の自由を支持する人」「ハラスメント反対の人」「未成年キャラの性描写を好む人」などと様々です。
マロミチャンさんの記事から見ますと、プロシッパーのみの言葉を受け売りにされている様子が受け取れます。これは英語圏プロシッパーの間でもよく見る、英語で言う"echochamber"、要するに狭い部屋に同じ声だけが反響する状態です。一部の意見が真っ当、一般に思えてしまう幻覚を起こします。
これはいうまでもなく危険な状態であり、ここアメリカでは右翼(Qアノンなど)がよく陥っています。

複雑な概念は両側から見る必要があります。マロミチャンさんはこのようなニュアンスなく書かれてしまい偏った記事になってしまいっています。
YouTuberのSarah Zさんがこの件を真ん中の立場から説明しています。

私の視点を透明化することも重要だと思いますのであえて言いますが、自分はプロシッパーでもアンチでもありません。
アンチでない方でも"proshippers DNI"とプロフに書く方が多いので、マロミチャンさんの記事はそういう方に対し誤解を招く書き方をされております。
ここで「アンチの定義」というものが問題になります。
自称プロシッパーは多けれども、自称アンチは数少ないのです。しかしなぜ「アンチシッパー」が大勢いるように言われるのか?それはプロシッパーが「自分ら以外は全てアンチ、敵だ」と思っているからです。そう、「どっちでもない」と明言してもです。

ハラスメントについてですが、「ハラスメントは良い!」というような一般ファンはもちろんいない訳で、マロミチャンさんの悪口をしたような人は稀です。必ずしもアンチともプロシッパーとも限らない行動でもあります。自称プロシッパーがわざわざ作品名を検索し、他人のブログで「なぜ悪口を言う」などの迷惑行為、ハラスメントに近いものも目撃しています。要は誰もハラスメントという行為を牛耳っていない事です。

一つ海外で話題になった例を挙げます。
大手出版会社でフィクション作品を出した作家さんが、いわゆる「問題あり」な創作が苦手だと言った児童性的虐待経験者に対し、テレビシリーズ Game of Thronesの番組内近親相姦カップルのGIFを何度も送りつけたと自ら認めてしまい話題になりました。

ハラスメント被害者が二次加害に合わないよう名前などは伏せさせていただきます。

プロシッパーの知人やアーティストから見ますと、「好きでもないのにアンチが嫌がるからあえて創作する」方が多い印象です。自分も絵描きですが、そんな気持ちで創作に入られるのは極めて悲しく思えます。好きだから作る、書く、描く。それがファンのはずです。なのに現実を歪ませ誇張させた敵に対する憎しみ、蔑みで作品を作るのは、本来のファンのすることではありません。

最後に二つ。マロミチャンさんの記事は海外ファンを差別するような意図で書かれたものではなかったと思いますが、「アメリカン感情ヤクザ」という表現は日本でのゼノフォビア・レイシズムに加担してしまっていると思います。

もう一つは日本の規制についても書かれるべきだったとも思います。日本は性器の描写について厳しいのが事実です。これをよく分かっていないk外国の方がよくpixivなどで規制を外すようアーティストにリクエストする行為もよく見かけます。同じアーティストにも迷惑がかかってしまうので明言された方がいいかと思います。

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