【19日目】アローン

 こんばんは。らんま1/97です。100までの素数の最大値分の1。
 さて、アローンを観ました。

 印象深いセリフは特になし。感想をビュンビュン書いていきましょう。良い感想と悪い感想、どっちから聞きたい?

 最後に悪口書いて終わるのはアレ(※1)なんで、まず悪口から書いていきます。

 (※1)アレーーここでは屋根裏の点検と称して、屋根裏を故意に痛め、割高な修繕費用をふっかける詐欺のことを指す。なぜか指すのである。

 あらすじにもある通り、マイクは地雷を踏んでしまう。1シチュエーションものの映画なので、1歩も動けない=砂漠での極限状況下でのトラウマとの葛藤と繋がっていくわけだけど、この極限状態に至るまで次のような選択肢が提示されている。
 ①地雷が4〜7%の確率で不発
 ②ベルベル(=自由)人のおじさんの謎に自信に満ちた「前に踏み出せ」発言
 ③シューベルト作戦(=手足を失うが人命は助かる)の可能性
 これらを全て視野に入れず、幻覚や致死率100%の狂犬病を持つ可能性がある野生の動物に噛み付かせるのは軍人としていかがなものだろうか、と思わずにはいられなかった。また②から派生するものとして、おじさんの娘は地雷除去&売買がうまく、探知機を避けるために地雷の代わりに缶を埋めていたことを語る。これらの3つの生存法を最初から捨て、仲間が迎えにくる予定の52時間を選択するのはギャンブルすぎないだろうか。こういった疑念が途中からラストまで頭の中から立ち去ってくれず、本当はもっと面白いであろう葛藤シーンにうまく入り込んで行けなかった。また、1シチュエーションものだから「マイクはどうやってこの泥沼から抜け出すのか?」ということが最大の興味関心を惹くところであるが、3つの可能性があるため、「まあ、なんとか抜け出すんでしょうな」という安堵感があり、ドキドキハラハラ的(※2)な鑑賞とはならなかった。

 (※2)ドキドキハラハラ的ーーここでは遊びがエスカレートし、絶対に怪我人が出てシラけてお開きになりそうな感じ遊ぶ公園の小学生たちを指す。なぜか指すのである。

 良い点についても書いておきましょう。普通、登場人物のトラウマを描く際は、先にそのきっかけとなる出来事を提示することが多いんですよね。その方が観ている人が合点しやすいし、その早合点を裏切る展開も作りやすいという理由で。でも、本作では幻覚が先に生じる。例えば、急に「ピッ、ピッ、ピッ」という電子音が流れる場面がある。ここを観ている時は、殺し損ねた手配犯の仲間が新しい兵器を携えて、動けないマイクに対して一方的な暴行や銃撃をするのかなあと考えていたんですけど、そうではない。この音の正体は幻覚とトラウマの狭間で朦朧としている最中にわかりますが、こうした手法が次々にたたみかけられる。ここは近年、親切になりすぎた映画が多い中で、逆行するような感じが素晴らしかった。ただ、この手法も結構“諸刃”だったり。というのも後半の脚本さえ破綻していなければ、なんでもあり(※3)になってしまうんです。要は後出しジャンケンと見られても、それを挽回する言い訳ができない手法なんですよね。

 (※3)なんでもありーーここではしゃぶ葉のしゃぶしゃぶ&寿司食べ放題コースを指す。なぜか指すのである。

 というわけで、私個人としてはそんなにオススメではないですが、砂漠が舞台ということもあり、映像美を感じる場面も多い本作。1度観てみるのも良いのではないでしょうか?

 なんか普段と文章のテイストが全然違う気がしますが、今日はこのへん(※4)で。次は爆裂名画を観ようかしらん。では。 

 (※4)このへんーーここでは鹿児島県枕崎市を指す。なぜか指すのである。

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