趣味を楽しみたい話
学生時代、月に5枚CDを買うのが夢だった。
5枚も一気に新品のCDを買えるなんて相当バイト頑張った月しか無理。
金さえあったらめっちゃCD買いまくるのに・・・。と思って小さな贅沢に蓋をした。
そのまま大人になってそこから10余年。
あんなに大好きだった試聴機巡りをすることもなくなり、サブスクで昔聴いてた音楽ばっかり聴いてる。
それはとても楽しい、心地いい、控えめに言って最高。
でも、新しい音楽を聴いて、その音楽が美しすぎて思わず涙が流れるような、あの特有の感覚を味わうことができていないことが、少し寂しくもある。
せっかくサブスク契約してるんだし、新しい音楽を探してあの懐かしい感覚を思い出そう。ということで、今年に入ってからちょこちょこ情報収集を進めている。
のだけれど、現状は感動どころか、情報収集の段階で躓いています。
私がかつて「見つけた」と思っていた音楽って、そのほとんど全てが「私に見つけられるように目印がピカピカ光っていた」ものにすぎなくて。
作品に付された解説(もっと具体的に言うと、タワレコのポップ)なしに、その解説(というか、タワレコのポップ)に散りばめられた記号を辿ることなしに、音楽を「見つける」作業って想像の10倍以上難しい。
そういや同じようなことをアメリカにいた時にも感じたな。
あの頃に熱狂した音楽から紐解くのが良さそうなことまではなんとなくわかっている。
ちょっと電子的で、でもちょっと温かみが残っている。
メロディーが美しくて、ヴォーカルが優しい。the Postal Serviceがめちゃくちゃ好き。
分類を調べてみると"Indietronica"や "Indiepop" に該当しそうなんだけど、そこには「the Postal Serviceを彷彿とさせる」とか、「キラキラした」とか、あの解説(というかタワレコのポップ)にぎっちり書かれた魔法の道しるべがない。
そんな中で好みドンピシャを探すのは至難の技。
あの懐かしい、鼻の奥がツーンとして胸がときめく、恋に落ちるような瞬間をたくさん味わうには、しばらく情報戦が続きそうです。
近々タワレコ有給とろ。
何枚も聴きまくったなかで、今の所の良作はCavetown。
アコースティックとピコピコの絶妙なバランスがツボだし、煌めきと浮遊感、儚いヴォーカルと美しいメロディが、昔よく聴いてたTamas Wellsを彷彿とさせる。
何度聴いたかわからん"The Crime At Edmond Lake"
この手の声に激弱なんやろな、わたし。
2023年の年末にベストアルバム記事を悩みながら書けるくらいの素敵な音楽に出会えますよう。