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36歳、初めての出産。予想外のこと、いろいろ。

3ヶ月も経つと、出産した日のことが遠い昔のことのように感じる。

出産から退院までの6日間、予想外のことが色々あって、感情が忙しかった。

一つ目に予想外だったことは、息子がNICUでお世話になったこと。
高齢出産で一人目ということもあり、NICUのある病院を選んでいたが、お世話になるとは夢にも思っていなかった。

二つ目は、息子が退院前の最終検査で、新たな症状が見つかったこと。

幸い、どちらも早い段階で完治したけれど、そのときは生きた心地がしなかった。

まず、NICUに入ることになった理由は、保育器の中で呼吸器をつけた状態では大丈夫だけど、保育器から出ると呼吸が早くなってしまうから。
「新生児一過性多呼吸」という症状だった。
肺に水が残っているため、それが自然に排出されるのを待つ必要があるらしい。
新生児科の先生にはよくある症状だと告げられた。
そして、NICUに入ると抱っこができなくなるからと、入院部屋で少しだけ息子を抱っこをさせてくれた。
初めての抱っこ、ひとつひとつの動作が小さくて、一生懸命に動いている姿がとても愛おしかった。

入院中、毎日NICUに様子を見に行った。
日を追うごとに保育器の中の酸素濃度は、外の濃度に近づいていった。
入院4日目。呼吸は安定し、保育器から出られることが決まった。

喜んでいたのも束の間、退院のための最終検査でおこなった超音波検査により、新たな症状が見つかった。
「動脈管開存」という症状である。
通常、生後1〜2日で閉じる心臓の動脈管が開いたままだというのだ。
放置したからといって、すぐにどうなるものでもないけれど、処置をするなら早い方がいいとのこと。
一度、循環器科の先生に診てもらうことになった。
先生のスケジュールに合わせて、息子の退院日を伸ばしてもらうことにした。

入院5日目、私だけ先に退院することになった。
この日に、新生児科の先生から、息子の動脈管が閉じていることが告げられた。
前日の夜にもう一度検査をしたら、閉じていたらしい。
循環器科の先生に診てもらう必要もなくなり、息子も晴れて退院できることになった。
昨日は不安でいっぱいで、ひたすらスマホでその症状を調べていた矢先、半日後には完治して無事に退院が決まるという目まぐるしさ。

思い返せば、NICUにいたときの息子の泣き声は、とてもか細くて、オギャーというより、ヒーヒーというかん高いものだった。
遠くで泣いていても、息子の泣き声だとわかった。
今となっては、動脈管が閉じていなかったために空気が漏れて、か細い声になっていたのかも?と思う。

我が家での3人での新生活。
呼吸をちゃんとしているか、こまめに息子の生存確認をして過ごした1ヶ月間だった。
一ヶ月健診の日を迎え、先生から問題ないという言葉を聞いて、ようやく安心することができた。

そして、新生児のときはあんなに泣き狂っていた息子が、今はたくさん笑うようになった。
目まぐるしい成長に、日々感謝と感動が止まらない。
母の感情は、今も変わらず忙しい。

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