第323話 【BLACK EDGE 其の323 黒い壁】
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第323話
【BLACK EDGE 其の323 黒い壁】
フレッタの電撃をブラッドは龍の力を使い、壁を作ると電気を地面に逃して防いだ。
電気を防ぎ終えると、壁はすぐにオーラに戻ってしまう。
…………まだ長い時間の制御はできないか……。だけだ、少しずつ感覚は分かってきた。
この技をブラッドはまだ完璧には使いこなせていない。しかし、フレッタの電撃を攻略するにはこの技が必要だ。
長い時間はオーラの固定が出来ないため、フレッタが長時間電撃を放ってこないことを願うしかない。
壁のなくなった後、ブラッドはフレッタに向かって再び走り出した。
近づいてくるブラッドに対して、ブフレッタは後方に下がり出した。
まだ二人の距離は五メートルほどある。しかし、フレッタは電撃でブラッドが近づかないように攻撃するのではなく、後ろに下がったのだ。
そして数歩後ろに下がり、ブラッドとの距離を保つと、再びフレッタはブラッドに手のひらを向けた。
後ろに下がったのはブラッドとの距離を近すぎないようにするためか、いや、それとも電撃を放つのにインターバルが必要なのだろうか。
だが、そんなことを考えている暇はない。ブラッドはさっきと同じようにオーラを操作して前に黒い壁を作った。
だが、ブラッドの前に黒い壁が現れてから、電撃が放たれる音がしない。
そして役一秒後に黒い壁はオーラに戻り、目の前が見えるようになった。
前にはフレッタの姿がない。ブラッドがフレッタの姿を見失い、周囲を見渡していると、突然下から腹に膝蹴りを食らう。
「っ……」
フレッタは電撃を放つのではなく。電撃を放つフリをして、ブラッドが壁を作った瞬間に近づいた。
ブラッドが壁を作れば、視界が悪くなりフレッタを一時的に見失う。それため壁が現れてすぐ近づき、しゃがんで潜んでいた。
そして壁が解除されてから、ブラッドに膝で蹴りを入れてきたのだ。
ブラッドは腹を蹴られるが、堪えて蹴られながらもフレッタの顔を殴ろうと拳を振るう。
だが、左右で一回ずつ攻撃するが、フレッタは拳のタイミングに合わせて身体を反らせてブラッドの攻撃を躱した。
攻撃を避けたフレッタは左手を大きく横に振ると、ブラッドの服を掴む。そしてそのまま腕を振りブラッドを投げ飛ばした。
投げ飛ばされたブラッドは地面に叩きつけられる。
「ぐっ」
叩きつけたブラッドを追撃しようと、フレッタは倒れたブラッドを蹴り飛ばした。
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