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220人規模のクリエイター文化祭を企画・運営し成功させた、ネムフェスのお話

5/19にDMMさんのイベントスペースで開催したNEM CREATORS FESTIVAL(通称ネムフェス)、満員御礼、大成功ともいえる内容でした。

会場をお貸しいただいたDMMスマートコントラクト事業部の方々、運営を手伝ってくださったスタッフの方々、学生の方々、素晴らしいnemプロダクトを発表してくださったクリエイターの方々、リアルマルシェさながらのディスプレイでもりあげてくださった物販の方々、我々の企画に賛同してくださった協賛の方々、このイベントに関わってくださった方々、ツイッターで拡散にご協力してくださった方々、参加してくださった全ての方々に、まずはこの場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。

ネムフェスについてのツイートを拝見させていただきましたが、楽しんでいただけた方の多いこと多いこと・・・最後までやりきって本当によかった。
今回沢山の方のご協力を得て実現できたこのネムフェスですが、どのように企画が立ち上がり準備をしてきたか、思い出せる範囲で共有したいと思い、ネムフェスの振り返りをさせていただきたいと思います。

我々がどのように始まり活動してきた中でネムフェスを開催することになったか。ゼロからネムフェス立ち上げまでの、約5ヶ月の全記録を公開します。思いの丈をぶちまけたためかなりの長文・乱文となりますがご了承ください。


ネムフェス中心運営メンバーのご紹介

ぃぬx : リーダーであり総責任者。プロジェクトマネージャー、nodeエンジニア/ディレクター。
かじ : フロアマネージャー。全ての対外対応や会場レイアウト・調整などを担当。またの名をDSKB経営者/取締役。
山田ユキ : テクニカルディレクター。ウォレットの監修や投票の仕様とカメラマンを担当。kotlinエンジニア。
ピロシキ : クリエイティブディレクター。サイトからグッズまで全ての制作物を担当。webデザイナー/ディレクター。この記事の著者。

私たちは「NEMDev.tokyo」という、#nemを使って何か作りたい を合言葉にNEMの面白さや楽しさを伝えるグループとして、初心者向けの勉強会などを開催しています。今年の1月にぃぬxと私がツイッターで知り合い飲みにいったら意気投合したのをきっかけに、今までに5回ほどゆるーく勉強会を開催してきました。

2月頃には、ぃぬxプログラムの私デザインで、nemを使ったこんな非中央集権的なエンジニア向けのゲームを作ったりしてました。

メンバーそれぞれ本業があるなかで、なにそれ?nemで面白いことができるんだ?!という気持ち一本で集合した愉快なメンバー達です。


今までの活動の足跡

NEMDev.tokyoでは、過去にこんな内容の勉強会を開いてきました。

・はじめてでもわかるNEM
・マルチシグについて解説
・ネムのAPIを叩いてみよう会
・NEMのウォレットのUI/UXへのダメ出し
・NEMで何ができるか、参加者全員でブレスト&気軽なアイデアソン
・・・etc

まず感じたのは、エンジニアの方々のNEM(ブロックチェーン)に対する興味の多さです。
1月でのエンジニア向け初回勉強会開催時、定員が27人、抽選として人数を設定したところ、126名もの応募があったのです。
これには出だしから圧倒されまして、時代にマッチしている空気をひしひしと感じました。(この勉強会開催中、例のnem盗難事件が起きていたという苦い思い出が)

2回目の勉強会では、公式ネムウォレットアプリのUI/UXが絶望的に貧相であることをお伝えしたくべく「デザイナー向け」の勉強会を開いてみました。この時は対象者をデザイナーに特化しすぎたため、30人中25名程度の参加となりました。
デザイナー界隈ではまだまだ技術面にフォーカスされた仮想通貨としての一面が伝わっていないんだなぁと実感した反面、デザイナーがブロックチェーン業界にコミットするって、ブルーオーシャンなんや!カンブリア紀や!とワクワクした思い出があります。

3回目、4回目は引き続きエンジニア向けとして開催しましたが、具体的にNEMのAPIを叩いてみるといった試みや、ざっくりとしたNEMの話しから一歩踏み込んだ技術的な部分をお伝えする内容としてやってみました。
特に4回目は、かじさんが運営メンバーに合流しかなり広い会場を使わせていただけるようになった経緯もありで、参加者がどんどん増えていき、楽しかった・勉強になったというお声を頂くことができました。

5回目は、グループワークでアイデアをツイッターにひたすら投稿していこう!という、趣向を変えた企画をやってみました。
参加者の方々が積極的に、素晴らしいアイデアからしょーもないアイデアまで、恥ずかしがらずに投稿していただき、200個ほどのアイデアが集まったのです。
そのとき、参加者の種類が違ってきていることに気づきました。今までは純粋にエンジニアばかりでしたが、IT関連ではない企業にお勤めでブロックチェーンに興味をもっている方が多く、ブロックチェーンをビジネスに活用にするにはどうしたら良いかといった点に興味を持っている方が非常に多いことがわかりました。

nemdevの活動が「dev」の枠組みを超えてきていることを感じた瞬間です。

色々やってきましたが、ここで今までの集大成をやってみないか・・・?
そう!NEMハッカソンを!と、ぃぬxが発案してしまったんです。そこがすべての始まりでした。


なぜハッカソン企画がネムフェスになったのか

唐突ですが、nemってとっても自由ですよね。コミュニティの空気も、開発に関わるエンジニアも、財団の方々も。言葉にできないけど「愛される空気感」っていうのを備えていると思うんです。ナチュラルボーンに。そこは、NEMを応援している方々全員が感じていることと思います。
もちろんNEMを応援して、NEMの価値があがってほしいという想いは間違いはありません。私たち運営メンバーは技術者なので「投資や値動き・最新の情報発信はプロの方々に任せて、気軽にブロックチェーンで何かを作れる面白さを伝えていこうよ」という共通認識が全員にありました。バンドでいう「方向性」ってやつですね(ここが違うとバンド解散の危機w)
特にぃぬxは今年2月に公式で開催されたNEMハッカソンに応募し、最終選考まで残ったんです。

3月中旬ぐらいだったでしょうか。よし!ハッカソンやろーぜ!となりました。GW前までには終わらせたいから4月中旬開始の終盤に終了・結果発表だな!と楽しそうにスケジュールを組むぃぬxを横目で見ながら、(なんて頭のおかしいスケジュールだ・・・!前のめりにもほどがあるぜ・・・・!)と冷静に脳内の私がフルツッコミしつつもやろーぜやろーぜ!と合いの手の掛け声をあげる私。なんかぶっとんでるんですよ、うちのリーダーは。

ただここで大いなる問題が立ちはだかるのです。

「お金がないぞ・・・・!」
ハッカソンを企画するとしても、賞金の用意ができない。もしこのスケジュールでいくとして、スポンサーは集められるのだろうか?賞金や景品がない状態でエンジニアがハッカソンに参加するモチベーションはあるのだろうか?この弱小グループが企画したハッカソンで一位になって何かメリットはあるのだろうか?
さて、どうしましょう。
ハッカソンではないけども、クリエイターが楽しめる企画ってどんなものだろうか?
クリエイターが楽しむだけではなく、作ったものを一般の方に広められる機会ってないだろうか?
値動きでギスギスしがちな仮想通貨界において、僕達ができそうな楽しい企画ってなんだろうか?
山田の「作ったものを発表できる場がほしいな」という一言も加わり、そんなようなことを色々考えた結果「フェス」という概念に落ち着いたのです。みんな祭りは大好きですよね!結果的に、沢山の方々・企業さまから協賛をいただき、皆様に喜んでいただけるイベントを開催できたことは本当に感謝です!


ネムフェス開催に向けて

まず、4/1に名古屋でnemicon氏主催で開催された nemday!に参加できたことは大きな刺激となりましたね。イベントって、こんなふうに参加者をもてなんすや!全ては、みんなに楽しんでもらうために努力するんや!そんなようなことをふわっと感じ、ふわっとながらも鮮明に脳内チェーンに刻まれた記憶があります。nemiconさんありがとう。
名古屋からの帰りの新幹線でネムフェスの企画書を書き上げるぃぬx。

4月上旬ごろからですね。ネムフェスの運営部屋のslackがあわただしくなりはじめたのは。さぁ、会場はどうしよう!クリエイターを集めて展示してLTしてもらってあとなにやろう!どんな人たちにきてもらおう!物販も募集してお祭りさわぎしたい!

決めなきゃいけないことが突如、てんこ盛りとなりました。ふわーっとハッピーに生活してた流れが激流に変わった瞬間です。まずは日付と会場をおさえ、コンテンツを固め、ホームページを作って公開する。まずはこれ。

私苦手なんです。自分のペースで生きたいのに許されない境遇って苦手なんす!!!!なんてこと、自動的に言ってられなくなりました。

メンバーとslackでやり取りしながら進めていったのですが、ここでかじさんが開幕直後特大ホームランを打ちます。
かじさんのつながりで、DMMさんのイベントスペースが会場の候補にあがったのです!ここは大きな運営ジャッジポイントでした。
そもそも、イベント開催するのならクオリティは譲れない!!!
とにかくオシャレにしたい!!!
仮想通貨とか関係なく興味をもってほしい!!!
そんな夢見る乙女風な理想が先行していた脳内に、DMMさんのイベントスペースの雰囲気がぱちっとはまったんですよね〜。

ここでイベントができたら・・・どんなに楽しいだろうと。

また、重要な点としてあいぴょん氏が協賛の交渉に入ってくださいました。
あいぴょん氏のいぶし銀の活躍で、ちらほら協賛して頂ける企業さまとお話ができたのです。協賛をいただける=イベントの充実度アップを図れる。ですからね。
ご協賛のおかげで、クリエイターコンテストを開いて賞品を渡したり、ノベルティを作って配布したり、いろんなことができるぞー!!!楽しんでもらえそうだぞー!!!夢がどんどん広がってきました・・・!

さて、会場も開催日も決まりそうです。協賛のコンタクトもとっています。もう後戻りはできない。前へ進むのみ。
この時既に、4月の中旬にさしかかっていました。冷静に考えると開催日まであと一ヶ月弱です。GO!GO!という雰囲気でしたが、告知の期間は十分にとれるのだろうか。という一抹の不安を胸にかかえていたのです・・・


チケット発売に向けて動き出す。そして壁にブチ当たる

4月中旬。ざっくりと企画が固まってきました。
「nemでできることを学ぶ」→クリエイターを募集し展示と発表
「nemを使う」→物販を募集しnem決済を広める
「nemで遊ぶ」→独自モザイクを使って何かできないか
この3点セットであるネムフェスの原型ができてきました。
スケジュールをひくと時間がないことはわかっていたので、さっとホームページを用意し、告知をどどんと始めました。
4/12にホームページを公開
4/19にクリエイターと物販募集開始
4/25に一般チケット公開

このような感じで動いていましたね。各所への連絡があわただしくなってきた頃です。
特に、一般チケットを販売開始は運営としても勝負どきだと思っていたので、ツイッターアカウントを開設し、細々とプロモーションを開始しました。さらに、前に勉強会を手伝っていただいたwatanabe氏も本格的にジョインし、メインステージで開催する企画を一緒に考えていただきました。
お手伝いしたいです!と声をあげていただける頼もしさ、ありがたさ、とっても嬉しいのです。

そうそう!ホームページを公開した直後、すぐに、nem界隈の様々な方からのご協賛が集まったんです。すぐですよ、すぐ。めちゃくちゃビックリしました。nemコミュニティのフットワークの軽さや応援してくださる方の存在に感謝と・驚きが・入り乱れました・・・!

そして会場がFIXし、情報が送られてきたところ、なんとまぁ大きな会場でしょうと。一同腰を抜かしていたのもこの頃です。クリエイターも物販も、参加者も、それをまとめるスタッフも、一体何人いたら成立するのだろう!気が狂いそう!会場担当のかじさんが存分に手腕をふるうときがやってまいりました。

このあたりで、物販のとりまとめ役としてねむぐま氏がチームにジョインしてくださったんですよね。ネム決済の世界では有名・安心・安全印のJISマーク付きねむぐま氏です。じすぐま氏です。
nem.students開催の実績から、ネムフェスをお手伝いしていただける学生さんを確保いただける模様。
運営は水を得た魚状態ですよ。クリエイターや集客は、運営でイケるッッッ 物販はねむぐま氏の協力で間違いないッッッッ!な〜んて脳内お花畑だったのもこの頃です。いやはや、なつかしい。

nembarさんとも、このあたりでコラボ企画として出店のご協力をいただくお話ができたんですよね。かまつかちゃんさん、ありがとう。

各メンバーのタスクがどんどん明確になっていったのもこの頃です。
協賛・集客・全体のスケジュール管理・スタッフ管理・予算管理・終わりの見えないすべてをマネージする必要のあるぃぬx。公式ツイッターの中の人をやらねばならんぃぬx。
会場図面が届かない中、物販やクリエイターがまだFIXしてないにも関わらず会場の配置を決定し各所に連絡、物販とクリエイターをまとめないといけないかじ。
モザワンの開発をしながら、運営メンバーに内緒のラクーンウォレットプロジェクトに参加しながら、フェスで仕様するモザイク遊びを考えないといけない山田。何足持ってんだよわらじ。
ホームページ更新とノベルティ制作、各種画像、当日に必要な印刷物の制作をしないといけないピロシキ。あの三角形のネムフェスロゴができたのもこのへんです。

そしてついに、どデカイ壁(?)にぶちあたります。
一般のチケットを販売開始!どやぁ!みんな、きてねぇ〜〜っ!!(さぁさ、今日明日でチケット完売やで、うひょひょーい)

・・・ちら
・・・ほら
・・・ちらほら
うぉぉい、初日のチケット販売数が数枚だと・・・???

おおおおおおおおお!
運営、どうなる?!どうなるのぉぉぉ?!(to be continued...)


そして軌道修正

4/25にチケットを発売して、すぐにGW突入。GW前の売れ行きは、20/120枚程度でした。
GW突入して、普段見ていない方も見てくれるだろうか?そこでガッと何か状況が変わるだろうか?グーグルアナリティクスを見ても、どこかのサイトからリンクを貼られている形跡もない。すべてツイッターだけでぐるぐるしている。いやいや、何かやらねば・・・何か手をうたねば・・・・このままだと、協賛の方々、DMMの方々にご迷惑をかけてしまう・・・もうネムフェスは、我々だけのものではないのだ・・・

ある日のピロシキ妻

「で、ネムフェスって結局何やるの???」
私「だからー、クリエイターの展示して物販やってごにょごにょ・・・」

( ゜д゜)ハッ!

もしかして、サイトを公開しても何をやるイベントなのか皆様にさっぱり伝わってなかったのではないのだろうか?エンジニア向けの勉強会を開催していたNEMDevの企画。今回もエンジニア向けととらえられているのでは。脳内お花畑の我々のお花を、みなさんに届けられていないのでは。

たしかに、何をやるイベントかわからないぞ・・・?ということに気づき始めました。(当初のサイトトップのイメージ)

デザインこりゃダメだ。私の責任だ。海外ベンチャー企業みたいなサイト作るとお固い感じになってしまうんだ。ネムフェスはお固くないんや!ぐにゃんぐにゃんなんや!運営が伝えたいネムフェスのブランディングに失敗しているのではないか。完全に甘かったぞ。甘かった・・・・!
私とぃぬxはただちにGW中に集まりサイトの改修案をまとめ、GW明けすぐにサイトをリニューアルしたのであります。ねむぐま氏のアドバイスもあり、ツイッターの運用方法を軌道修正したのもこの頃です。イラストレーターである私の妻にも協力をあおぎ、ここで「みょんみょん君」が生まれました。(名付け親、ぃぬx)


その結果

5/8日に、リニューアルしたサイトを公開しました。もうすでに開催2週間前を切っています。
するとどうでしょう・・・!なんということでしょう・・・!(匠のBGMが流れる)
続々とチケットが売れ始めたではありませんか。ツイッターで突如ネムフェスの話しをしている人が増え、いろいろなブログでネムフェスの内容が取り上げられるようになってきたのです。

やったぞ・・・やってやった。我々のやりたいことがみなさんに伝わり始め、想いを共有できた結果が数字に現れているんや。皆さんの賛同を得られ始めているんや・・・!と、多いに感じたGW明けの週。おかげ様で開催一週間前を切ったタイミングでチケットを完売することができました。そしてそれぞれの終わりないタスクへと、クライマックスへ向けて動きはじめました・・・!!!
ここらで運営メンバーのもともとおかしかった頭がさらに!おかしくなってきます。削られる睡眠時間、本業への圧迫、頻繁に起きる尿意とうっかりした尿漏れ・・・!


開催一週間前

さぁ、一週間を切ったところですが各メンバー、山のようにタスクが!
登っても登っても見えない頂上。今自分が何合目にいるのかわからない霧がかった山の中腹。押し寄せる不安感と見えない成功へのイメージ。適当人間の自分がなんでこんなことやっているんだろう?と思う瞬間。はて?
そんな中、開催直前で沢山の方々に、お手伝いできるよと手をあげていただける嬉しい経験もありました。

まず、私の友人で映像制作屋のpj氏が、みょんみょんを動かしたとてもかわいいフェスcmをつくってくれました。

運営側が詰めきれていなかったメディア対応のフローなどは、かいとぅ氏がいろはを教えてくださいました。

また、安定感のあるユーモアたっぷりの司会をしてくださった伊藤さん、ドリンクブースや会場設営をお手伝いいただいた蓮村さんなど、かじさんの手広い人脈も合わさり、さらに沢山の方が運営にジョインしてくれたんですなぁ。。まわりが目に入らず突っ走ってしまっている現状に、落ち着けや、とふと我に返れる瞬間でもありましたよ。優しさって・・・目から汗。

開催日は雨じゃないかーとか
アスクルが明日来ないのかーとか
ウォレットがやばいぞ!投票のシステムはどうなったーとか
パニックとハッスルしてましたねー。

スラックチャットにはいない、当日手伝ってくださる各スタッフへの行動マニュアルを鬼のようにまとめるぃぬx。
当日のスタッフの準備の動きとシフトを鬼のようにまとめるかじ。延長コードの数を鬼試算するかじ。
投票のアドレスやqrコードを鬼のように量産する山田。
当日の制作物タスクの消化とqrの検証を鬼のように行うピロシキ。
モザワン終わったのに冬眠そっちのけで物販のとりまとめを熊のように行うねむぐま。


フェスオリジナルウォレットについて

ここでフェスで使用した一日限りのウォレットのご紹介です。nemアプリエンジニアで界隈ではおなじみのしょうへいさんに開発のご協力をいただきました!
もともとウォレットは、「フェスコインで何かと交換してもらうためと、当日xemを小銭入れのように少額いれてもらって、当日会場内のみで使えるようなウォレット」というコンセプトで考えていたんです。アップルは審査厳しそうだから、PWAで作るもんだとざっくりと仕様を考え、sketchとinvisionで制作したプロトをしょうへいさんにお渡ししました。

会場内の誰もがつかうウォレットであり初心者も使える必要性があるといったことを考えると通常のウォレットのお作法に習う必要はないと感じ、
トップのUIは「投票する」「グッズやドリンクと交換」ボタンを置き、すぐにQRが起動し、必ず1フェスコインと運営から付与される手数料分のxemを支払う仕様となるようにしました。
ただ、検証していくとPWAの仕様ではiOS11から、Androidは6からでないと動かないことが判明してしまいました。ここは本当に勉強になりましたね。。
しょうへいさん、我々の要望に文句一つ言わず迅速に対応してくださり、さらにギリギリまで調整いただき、感謝です。

運営側ではすぐに頭を切り替え、xemを送金して小銭入れのように使うことを非推奨としました。また、OSが対応していない方にはトランプを10枚配布し、モザイクの代わりにできるようにしました。(古代の貝殻のお金方式は、偉大)

結局のところ、難しいことは分からなくてていいから、ウォレットで手軽にモザイクを使う体験を提供したかったのです。

時間が十分にとれなかった。本来やりたかったことまでできなかったのは反省点ですね。


開催前日

なんやかんやぽろぽろと軌道修正を行っていましたねー。思ひ出ぽろぽろ。
一分一秒を争う中ですばやい判断と意思決定。ここがこのチームの醍醐味です。朝の9時から夜中の3時付近まで、毎日ずっと連絡をとりあい、誰よりも濃厚な時間を過ごしましたね。

そして無情にも雨が降ってきて、開催日の前夜はふけていきました。
ギリギリまでの準備は果たして間に合ったのか?
明日はみなさんに楽しんでいただけるおもてなしができるのか?
共通認識にズレはないか?
さっき気つけに食べたニンニクマシマシラーメンは明日匂わないか?
正直、不安でしょうがないが、明日全てがわかる。
一般枠参加人数、満員御礼の120名、
物販チーム18枠、
クリエイターチーム24枠、
スタッフ20人以上、
イベント総動員数は220名以上・・・
さぁどうなる、どうなるのーーーーーーーー!!!ネムフェスどうなっちゃうのぉぉぉぉおお!!!!


ネムフェス当日

朝。無事に天気が回復し、いける雰囲気に。細かいことは気にせずやることをやるのみ。会場入りし、もくもくとスタッフが起動をはじめます。ここで驚いたのが、運営メンバーは当たり前ですが当日お手伝いいただいたスタッフの熱量の高さ!!
ちゃーさんは、朝名古屋から新幹線でそのまま運営のお手伝いを!個人で協賛もしてくれたのにありがてぇ。
takahashiさんは、朝都内にきてそのままお手伝いを!バンド運営の手腕を運営物販ブースで発揮してくれました。
蓮村さんは持ち前の力持ちスキルをいかしもくもくとテキパキと会場設営。
仮想通貨界を飛び越えた活躍が目覚ましいポリポリのメンバー伊藤くんと倉田くんは、しっかりモザイク受付の責任を果たしてくれました。
dmmの会場スタッフの方も素早く動いてくださり、我々の目の届かない細かな点をフォローしてくださいました。
ねむぐま氏が集めてくれた学生さんたちも、無謀なシフトにしっかり答えてくださり、エントランスでのご案内やドリンク受付など、参加者の方にとっても気持ちの良い対応をしてくださいました。

そしていつのまにかネムフェスが始まり、熱狂のまま終えたのです。この間光速すぎて一切覚えてません。参加者の方々が、会場内で見た景色そのままです。

私ももっと沢山のクリエイター、物販、参加者の方と話したかった!きっと運営メンバー同じ気持ちです。「こんな楽しそうなネムフェス、お客さんとして来たかった」と。それだけ思えるほどやりきったということなんでしょうか。お陰様で事故もトラブルなく全て無事に終えることができました。


さいごに

いざ、この怒涛のような5ヶ月を振り返るととても長くなってしまいました。そしてここに書いていないことも沢山あります。むしろ書けないことも山のように。

nemコミュニティって異質ですよね。APIがあってブロックチェーンの仕組みを非エンジニアでも扱いやすくなってるなんてズルいですよ。そんな仕様だったら新しいもの好きなクリエイターが寄ってきて自然とナウいものになるんですよね。お金の話を飛び越えた価値ある話ができるんですよね。
そして単純に面白いという動機で、色々なプロダクトがめまぐるしい速さで出てきている。最高じゃないっすか。

この振り返りは私の視点ですので、各メンバーそれぞれの視点があり気付きも感じ方も違うでしょう。ただ、月並みな表現ではありますが「チーム一丸となって達成できた」この感覚は全員が持っているものだと感じてます。
今思えば、数回顔合わせてのmtgはありましたが、改まった進捗共有だとか定例mtgなどの格式張った取り組みは一切しなかったです。する必要がなかった。これが仕事だった場合、どんな生産性と売り上げを叩き出したプロジェクトになっていたのだろう。

本業以上に熱量を注ぎ、この短期間でこのイベントを大成功できたことは、私の人生において貴重な経験でした。学生のような純粋にワクワクすることに取り組めたこと、そしてこのチームで目標を達成できたこと、光栄です!

そして今週末の5/26にはネムカフェが福岡で開催されますねー!
nemはなんと層の厚いコミュニティなんだろう!!!!

最後になりますが、今回ご協力いただいたすべての皆様に感謝を。私はしばらく家族との時間や自分の時間を大事にします。とにかく何か作りたい。
NEMDev.tokyoの活動は今後未定ですが、きっとまた何かを企むはずです!皆さま、またどこかでお会いしましょう。

今回は本当にありがとうございました。


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