母はつよしと言うなれど(切迫早産入院記①)

■入院1日目(入院1週目)

「今日このまま入院してください」

赤ちゃんの成長が見られると思ってウキウキで出かけた病院で、先生からまさかのひと言。
子宮頸管という子宮の出口が開きかけていて、切迫早産という診断となり妊婦健診に出かけたまま入院となった。この時妊娠29週。産前休業まであと1ヶ月という時。

「荷物取りに家に帰るのもダメなんですか」という問いに、先生はNOの返答。
事態が飲み込めず混乱しながら頭を駆け巡るあれやこれや。仕事の事、家の事、お金の事、出産や育児用品の準備、産休前に会おうと思ってた人との約束、そして着替えなどの入院用の荷物はどうなるのか。仕事の忙しい夫にかけてしまう負担の心苦しさ。

午前中まで普通に仕事して自分の足で病院に来たのに車椅子で運ばれている私。突然の出来事に溢れてくる涙。

病室に運ばれたあと、呆然としながらもなんとか会社にはメールで連絡をした。夫にメッセージを送るもずっと既読にならない。夫とは同じ会社であるが今年から関連会社に出向していて、心配してくれた会社の先輩が夫の出向先にどうにか連絡を取ってくれた。
今日中に着替えなどの最低限の荷物が届く事がわかって少しだけホッとした。

にしても、私は今後どうなってしまうんだ?

漠然とした不安に襲われてホッとしたのもつかの間涙を流しながら病院食の夕飯を食べたのだった。

※登場人物などは一部ぼやかして書いてあります。

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