見出し画像

今日だけの音楽と坂本真綾と私。(カウントダウンライブレポ)

今更ながら年末に坂本真綾さんのカウントダウンライブに行ってきたレポです。ファン歴は長いのに今回初参戦だったので積年の思いが募って咀嚼に時間がかかりました…でも好きだからやっぱり言語化したくて…。

坂本真綾との出会い

私と坂本真綾さんとの出会いは、アラサーの多くがそうであるようにカードキャプターさくらのOP「プラチナ」でした。当時小学生だった私は歌手のことなど気にも留めていなかったのですが、その後ツバサのED「ループ」に出会った時に同じ歌手の人だ!と存在を認識し、人生で初めて自分のお小遣いで買ったCDがアルバム「夕凪ループ」になったというのがファンとなった経緯です。(このアルバムが菅野よう子プロデュースから離れた転換期の作品で、自分が去っていく古参ファンがいる中での新規勢であったことを知るのはもう少し先の話。)

それからおよそ15年。
ラジオや新譜をチェックする程度の、でも息の長いにわかファンとしてゆるゆると過ごしてきました。子どもの頃から好きだとライブに行くという発想が湧きにくいようで、社会人になって舞台「ダディ・ロング・レッグズ」「TENTH」と生の真綾さんを見る機会を立て続けに得たことでようやく「ら…ライブも行きたい!」となったので、珍しい経緯の真綾ファンなのかもしれません。

私にとっての坂本真綾は声優というよりも歌手であり素敵な言葉を綴る人。「30minutes night flight」「Driving in the silence」「シンガーソングライター」といった独立した世界観を持ったアルバムが好きな私にとっては今作「今日だけの音楽」は正に待っていたアルバムでした。

ファンクラブになぞ入っていない私はスマホのファンサイト先行でなんとか今回のカウントダウンライブのチケットを確保したのですが、かなりチケット確保は難しかったみたいですね。電車で席を譲ったり鉢合わせた若いお母さんの抱っこ紐をつけるのを手伝ったりとチケットを得るための徳は積んできたつもりでしたが、チケットってやっぱり縁だな、と思います。

いよいよ現場へ

楽曲は解禁になったストリーミング、コンセプトとなった小説は今日だけの音楽展に出かけたことで予習はバッチリ。会場にはポスターが貼ってあって嫌でも期待は高まります。


物販はパンフさえ買えれば…と早めに向かいましたが、カウントダウンライブではフォーチュンクッキーが定番なんですね〜買いましたとも!
私が当たったのは「前年を上回る。」「♡♡♡悩みが解決♡♡♡」でした!今年の指針に。

ライブはショートムービーにもあったコンセプトの根幹であった小説の読み上げから始まり、「はじまり」「Hidden Notes」「ホーキングの空に」へ。紗幕に海辺などの映像が映しこまれながら、その後ろで歌っている真綾さんの姿がほんのり透けて見えるのが美しい。開かない幕に焦らされながら、「お望み通り」で幕が上がり演出が一新。MCを挟みつつ、そのまま一気に今作アルバムの楽曲を駆け抜けてしまいました。

私は今作だと「Hidden Notes」「ユーランゴブレット」「オールドファッション」が好きです。彼女の歌声って透明感と共に「軽やかな淋しさ」があると思っていて、それが春に向かう冬の歌や未来へ向かう失恋の歌に良く似合うのです。

「トロイメライ」が終わったところで真綾さんは掃けて衣装替えへ。この時のバンド隊の「ニコラ」のインストが最高に格好良かった!真綾さんの衣装替えの時間を見計らいながら演奏してくれる粋な大人たち。シンガーソングライターのアルバムでも1番好きな楽曲なので(歌詞が少し切ないのも好き)このインストver.作業用BGMに欲しいですね。

衣装替えをした真綾さんは大きいリボンのふわふわロングスカートが素敵な衣装で登場。ここからは既存楽曲のターン。「宇宙の記憶」のMVさながらの光の演出がかっこよかったですー!!!あとSchool Food Punishmentのアグレッシブな音が好きだったので「Buddy」はやっぱり好きだなーと思い直したり。年越しカウントダウンへの調整に、今回のツアーのアンコールで歌ってきた懐かし楽曲「青い瞳」「ともだち」も披露。なのでこの2曲分カウントダウンライブはお得だったと言えるかも。

そして年越しに向けて「逆光」からエンジンかけるターンへ。FGOのマシュを想うと何度聴いても泣けてしまうんですよこの曲は!!ずるい!!好き!!そして前回のカウントダウンライブでも使われた1曲「マジックナンバー」で年越し!間奏を長めに使って「あと1分だよー!」とか「今年いい年だったなーと思った人!」「逆に今年イマイチだった人!」なんて会場に声を掛けながらボルテージ上げていって(回答のサバサバ具合が最高)、年越しが出来ました。座席が1階最後列だったので銀テ拾えなかったのがちょっと悔しかったです!!!
年越しテンションそのまま「光あれ」に突入!こんなセトリで大丈夫!?と心配になりつつこの3曲が1番テンション上がりましたー。

MCを挟み、ラストはアルバム表題曲「今日だけの音楽」。ライブはその日1度きり。観客の掛け合いとつくる正に今日だけの音楽で、この泡沫の非日常の終わりを感じながら聴く楽曲は沁みるものがありました。アルバムビジュアルにも登場しライブ演出でもスクリーンとして使われていた白い立方体(豆腐)がラストに開き、そこに真綾さんが吸い込まれていくエンディングでした。

アンコールでは水玉模様の黒いパンツスタイルに衣装替えし、豆腐の上から登場。年越しなので「A HAPPY NEW YEAR」とまさかの「シンガーソングライター」。アンコールといえば「ポケットを空にして」だと思っていたので面食らいましたが、あの大きな会場で腕を振りながらのLaLaLa合唱(「呼吸はメロディ 踵でリズムを♪」のメロディーで)は感動的で、ちょっと泣きました。

今回のツアーは今作のアルバムと過去の楽曲はきっちり分ける構成で、アルバムの世界観を壊さないようにしながらも楽しめるセトリだったのではないでしょうか。あとなんといっても舞台演出がめちゃくちゃ好み!!!洒落ていて〜真綾さんの声の持つ透明感と優しさと淋しさと調和して〜素敵だったんです〜(´;ω;`)

今回初めて真綾さんのライブに行った印象として気になったのは、声優オタと坂本真綾が好きな人とでファン層はくっきり分かれているんだなぁと思ったことでしょうか。真綾さんがあまり漫画やアニメを嗜むタイプではなくプロとして声のお仕事をしている方なので、彼女の生き方やスタンスと付いているファン層(アニメ・声優オタ)との乖離が初めて参戦した身としては興味深かったです。

そして、彼女のつくる音楽そして綴る言葉がやっぱり好きなのだと再確認をして、これからも長くお付き合いしたいと思える、そんなライブでした。冒頭のMCで宣言してもらった通り、2019年を最高の形で終わらせてもらいました。カウントダウンライブもうやらないかもしれないなんてこともMCで言っていましたが、5年に1度くらいのペースで良いので続けて欲しいな…と思います。好きです!!!

↓↓↓以下今回のセットリスト↓↓↓

はじまり
Hidden Notes
ホーキングの空に
お望み通り
オールドファッション
細やかに蓋をして
火曜日
ディーゼル
ユーランゴブレット
トロイメライ
ニコラ
cloud9
秘密
序曲
宇宙の記憶
Buddy
ソラヲミロ
青い瞳
ともだち
逆光
マジックナンバー(年越しカウントダウン)
光あれ
今日だけの音楽
【アンコール】
A HAPPY NEW YEAR
シンガーソングライター

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?