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タウン情報誌の日

1973年1月29日に、日本初となるタウン情報誌が発行されたことにちなむ。
最初は”ながの情報”だったらしい。長野県長野市の情報を冊子にした。
インターネットでみる情報よりも、媒体が違うと、なんだか温かく感じる。

マクルーハンなら、なにを付け加えるだろうか・・・・
 知り合いが、四谷荒木町に住んでいて、タウン情報誌に執筆しているときいた。実はそれが目的なのではなく、酒飲むのが目的なのだ。タウン情報誌は口実に過ぎないが、話に奥行きが出て、酒の席も楽しくなるという。
とてもよいと思った。
 そんな集まりが小説や詩などの作品執筆に拍車をかけたりするのであろう。もはや、サロンのようなものであろう。
 
 さて、まちづくりというテーマに果敢にチャレンジしたこともあった。
本noteでも少しく書いている。参考note: → go
 いわゆる互助会みたいな関係を保ちながら、お互いをティーアップしていこうというものである。街の雰囲気がよくなり、街が活性化し、やがて自分のお店が儲かる、という仕組みづくりだ。そういった草の根運動はチェーン店と対局にある。

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 かつて江古田駅周辺に住んだ。その街はそんな草の根を感じられる雰囲気があった。学生街ということもあり、街に老若男女が溢れていた。銭湯では、老人に話しかけられ、そのまま飲みにいったことがある。その老人は、必ず若い人に一日一度は話しかけるようにしているとのことだった。その当時は私も若者と呼ばれる歳だったのだ。中華料理屋を紹介された。いわゆる町中華である。その店が気に入り、3日とあかず通うことになった。カウンターは常連客で占められていたが、自分もやがてカウンターに座るようになった。とっておきのレバーがあるけど食うか・・・昨日はラーメンで〆たから、今日はチャーハンでも食うか・・・そんなやりとりをするようになった。その店の店員さんとも親しくなった。或夜、電話があり、店を閉めるので飲みにいかないか、という誘いにのって、寿司屋に繰り出した。その寿司屋にも常連客の集まりがあり、海釣りに連れて行ってもらったり、花見をしたりした。毎日が楽しかった。
 ある日カウンターに座っていた常連が、向こう側に立って皿を洗っているので、私も手伝おうかというと、店主がとめた。こいつは、仕事がなくなってここで働いてるんだ・・・正直驚いた。ときどきとりとめのない会話などもさせてもらっていたので、立場が変わるとなんだか落ち着かなかった。しかし、いざとなれば私にも仕事を紹介してくれるとのことで、安心感も覚えたものだ。
 いつの間にか、あちこちの店に顔をだすようになっていた。江古田の心臓部に引き入れた老人ともときおり顔を合わせた。足が不自由な方だったが、その老人を送って帰りますなんて言葉を代わる代わるきいた。
老人ホームなんていらない。本気でそう思った。
   諸事情あって、街を離れた。10年以上が過ぎて、再び江古田の街に行ったときには、その町中華も寿司屋も畳んでいた。代わりにチェーン店がみえた。かろうじて金物屋さんがまだあったので話をきいてみると、持ち家でないと商売がうまくいかないということだった。

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 全国一律の押しぎせのわかりやすいサービスに客足をとられてしまったりする。インターネットがそれを変えると考えていたが、検索結果の上位表示(SEO)されなければ広告の効果は少ない。それでも、中には広告の力を借りずに口コミでの広がりをうまくつかんだお店もかなりある。これからの可能性もまだあるのだろうと思う。テレビに出ている人がYouTubeでなにか出すと、幅広くやりやがってみたいな云われ方をする。しかしながら私なぞにいわせれば、YouTubeの人がテレビに出たりすることこそ裏切りだ(笑)
そういった感覚の逆転がとびだすほど、時代は移り変わっていく。

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ところで、蜂が減っているという記事を読んだ。
いったいミツバチに何がおこっているのであろう。
雑誌One Earth に掲載され、英国の雑誌「The Guardian」にも紹介された研究によると、野生ミツバチの種の数がここ数十年で激減しているという。さらに驚くことに、1990年以前と比較して、2006-2015までに確認された種が25%少ないという。

Les abeilles ne semblent pas être au meilleur de leur forme. Selon une étude publiée dans la revue One Earth, et relayée notamment par le quotidien anglais The Guardian, le nombre d'espèces d'abeilles signalées dans la nature a drastiquement chuté au cours des dernières décennies. L'alarmant rapport explique ainsi qu'il y avait environ 25 % d'espèces en moins qui ont été déclarées entre 2006 et 2015 par rapport aux années qui ont précédé 1990.

研究者のエドアルド・ザッタルカは、学者らしい慎重さで、このデータからただちに、蜂がいなくなった!ということでは必ずしもなく、稀なデータを目にしているのかもしれないとしながらも、ただ言えることは野生の蜂は繁栄してはいないという。

Cette observation, faite à partir des données du « Global Biodiversity Information Facility » (une base en ligne qui met à disposition toute l'information connue sur la biodiversité), ne signifie pas forcément que certaines abeilles ont disparu de la nature. Mais elle peut indiquer qu'elles sont devenues extrêmement rares. « Ce n'est pas encore un cataclysme, mais ce que nous pouvons dire, c'est que les abeilles sauvages ne sont pas vraiment florissantes », explique Eduardo Zattara, un des principaux auteurs de l'étude publiée dans One Earth.
●florissante ... 繁栄する、盛んな

でもこの記事の最後に彼は、
”ミツバチには確実になにかが起こっている。時間があるうちに、意思決定者に行動を起こさせる必要がある、ミツバチは待つことができない。”と警告する。

Cependant, il est précisé dans l'étude que le manque de données concernant les espèces dans les pays tropicaux ne permet pas aux scientifiques d'établir une observation exacte du déclin des abeilles à l'échelle mondiale – les données présentes dans le « Global Biodiversity Information Facility » sont en grande majorité celles de l'Amérique du Nord et de l'Europe. Mais pour Eduardo Zattara, « quelque chose arrive aux abeilles et il faut faire quelque chose ». « Il faut pousser les décideurs à agir pendant qu'il nous reste du temps. Les abeilles ne peuvent pas attendre », alerte-t-il.


 私が江古田で過ごした雰囲気は、家族がいないからこそ味わえたことかもしれぬ。してみると、私のいう街づくりなんか、家庭持ちの気持ちや状況を無視しているか、敵視しているようなものである。もしも私のような者ばかりだったなら、街は根絶やしになってしまう。あくまでも両方なければいけない。家族がいない、という寂しさの裏返しで独身貴族を気取り飲み歩いてのだから。
 いろいろあっていいのだ。江古田のような過ごし方が主流ならいいのにとか考えるだけ無駄である。いろんな価値観がある。それがいいのだ。
正解などない。中心はそこにない。
 いろんな人がいる。それが一番いいのである。してみると ミツバチの種がなくなるというのは、ぞっとするニュースではないか。。。
 タウン情報誌は、草の根を支える。血の通ったつきあいが広がる源(みなもと)そんな草の根には、多くの価値観が並んで立つ中で、ひそかな光を放ち続けてほしい。

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<来年の宿題>
・街の情報
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田町の情報誌。

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