初めてのスノーボード
頬を切りにかかる鋭い霰風は全ての不純物を押し出そうとしていた
片足だけ固定されたバランスの悪い板をぶら下げながら乗せられたリフトは、降りたくても降りられない
まったく乗りたくなかったのに、流れるように当然のようにその列に押し込まれて進んだ
足がすくむような頂上へ辿り着いてもなお わたしはそこでひれ伏すことしかできない
覚悟など持ち合わせていなくともその時はやってきて、強制的に滑り下っていかねばならない
最近まで四足歩行をしていたのではないかと思うほどの小さな子供までもが軽快に