「2019年9月10日以降、カントーを訪れる観光客はアプリを通して「パノラマ」観光の検索が可能になる」というようなタイトルで、ニュース記事にもなったカントー市文化・スポーツ・観光局（UBND Thành Phố Cần Thơ Sở văn hóa, thể thao và du lịch）とベトナム郵政省VNPT（Tập đoàn Bưu chính Viễn thông Việt Nam（VNPT））共同開発観光集約サイトとアプリ。2019年9月に正式運用開始されたのだが、このアプリ、計画から設計、映像撮影や編集、ある程度数のコンテンツ収集、開発、実装など全て、約3か月で展開された。

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現在、越語と英語で開設されており、人工知能、3Dツアー、VR（バーチャルリアリティ）等、最新のテクノロジーを駆使して旅行者がインタラクティブな地図を通して、目的地の検索、予約、音声アシスト、バーチャルガイドが利用できる機能つき。訪問者は宿泊施設、料理、観光スポット、ショップ、エンターテイメント、旅行、イベントなどの場所で観光情報を検索および予約可能。

例えば、ビクトリアホテルの場合、外観の全体像はもちろん・・・。

360度独特の映像で敷地内全体の雰囲気がわかるだけでなく、

当然ホテルの客室内の様子も360度で確認できる。

日本でもホテルパートナーと話していた際に「360度映像を掲載できないか」「ムービーを掲載できないか」という問い合わせがあったが、全部各ホテルのサイトでの掲載をお願いしており、OTAには難しいことだったので、このような集約サイトで紹介できるのは素晴らしい。

そして、市内のレストラン、カフェ、ATM、学校など、グーグルマップと連動している地図検索が可能。まだまだ、掲載カフェやレストラン数は少ないものの、今後が楽しみだ。（←と、他人事のように書いていたが、10月現在、自分がリスト作成を行うことになるとは。）

宿泊施設掲載もOTAのように料金、スタークラス、朝食付き、会議室有り、WiFiあり、などで検索が可能。

そして、観光タイプでも「無料」「有料」、コミュニティーツーリズム、エコツーリズム、カルチャーツーリズム等のツーリズムタイプを選択できる。

ツアータイプも、HOBBIES（趣味）のところで、路面店、街の中心観光、美しい景観、ナイトライフなどから選択するとそれに適応したツアーが表示された。

地方都市の政府組織が一体となってこのようなあらゆる観光情報が掲載されたサイトとアプリを、数か月で完成させるのはすごいことだ。

以前、VNPTの写真撮影に同行させていただき、今回の会場であるVinpearl Hotelにも訪れていた。その他、カントーの観光名所や5つ星ホテルを巡り、私にとっても良い現地視察となった。3日間の同行の約1ヵ月後に一度ベータ版の確認をVNPTオフィスにて一緒に行った。その際、表示方法や見せ方等、多少気づきを共有した。

さて、このようなサイト完成を祝い、9月10日にVinpearl Hotelで開催されたカントー市のスマートトラベル：モバイルサイトとアプリ完成記念式典に招待いただいた。越語の式典タイトルは”Khai Trương. Cổng thông tin du lịch và ứng dụng du lịch thông minh trên thiết bị di động thành phố Cần Thơ."

さて、こちらのイベントだが、毎回思うがベトナムの式典は壮大でとにかく派手だ。

式典が始まる前は、歌や踊りがステージ上で繰り広げられる。その後、数名のスピーチ、そしてメインのプレゼン。そう、ベトナムは見た目が大事なのだ。

カントー観光ポータルの映像が流れ、盛大な式典の幕開け。

カントー市文化スポーツ観光局局長（Phô giâm đóc sơ văn hóa, thế thao và du lịch TP Cần Thơ）のグェン・ミン・トゥアン氏（Ông Nguyễn Minh Tuân）のスピーチ。グェン氏とは、初日の人民委員会訪問の際に出会い、その後の観光祭や先日のホーチミンの旅行博でもベトナム政府観光局の方々を紹介して頂く等、非常にお世話になっていて、すごく感謝している。

この後、ベトナム郵政省副所長（phó tóng giám đốc tập đoàn bưu chính viến thông viết nam）のフン・クアン・リエム氏（Ông Huỳnh Quang Liêm）、　カントー市人民委員会副会長（Phó chủ tịch UBND TP.Cần Thơ）のズオン・タン・ヒエン氏（Ông Dương Tấn Hiển） のスピーチがあり、ズオン氏は「伝統的な観光業の発展から情報技術を応用し便利でスマート、かつ持続可能な発展目指し、観光客、市民、企業により良いサービスを提供する」と述べた。

会場が暗くなり、カントー市観光地の映像が開始。完全に館内は映画館だった。これだけ、このアプリの開設は、カントー市の観光市場にとっての重大な出来事なのだと感じる。

式典終了後、会場を1階のレストランに移し、15時からご飯を食べ始める。これはいったい、何ご飯だ？と思いながら、ワイン片手に美味しく頂く。関係者が代わる代わるテーブルに来ては「乾杯の音頭」を行う。何度、座って立ったかはわからない。

食べ終わった後は、みんなでカフェへ。そして5時になったので帰宅。自由だ。自由なのだが、面白いことに、仕事はきっちり終えているのだ。

それにしても、旅行博が終わってすぐに今回の式典で、次はハノイ出張、その後JATAツーリズムEXPO、そしてVITMと日越文化・経済交流フェスティバル、そしてカントーマラソン個人的に数名友人がベトナム訪問とアンコールワットマラソン。それで、きっといつの間にか今年も終わるのだろう。