白銀に包まれる 冬の十和田市現代美術館へ!

画像1 大掛かりな常設作品がいっぱいで、アートファンでなくとも楽しめる十和田市現代美術館。 今回、訪問は3回目ながら初めて冬に行ったところ新緑の頃とは違った作品世界が楽しめました! (1ヶ月ほど前、2月中旬に訪れたときの写真です。)
画像2 そして嬉しいのが、2017年10月7日より、常設展有料エリアでの写真撮影が一部の作品を除いて、撮影可能になったんです! こちらは、チケット売り場のジム・ランビーの「ゾボップ」。カラフルなビニールテープで作られた床のインスタレーションと、美術館の外の風景が繋がって見えてくるのが面白いです。
画像3 館内からだと、奈良美智さんの「夜露死苦ガール2012」が、こんな風に”双子”に見える場所も。
画像4 はじめの展示室で迎えてくれるのは、高さ4Mにもおよぶ巨大なおばさん?! ロン・ミュエクの彫刻、「スタンディング・ウーマン」。望遠レンズで覗いてみても、血が通っていそうなほどに本当にリアル!でも、現実にはありえないサイズ! 現実と虚構の間の、不思議な気分になります。 ちなみに、とてもリアルですがモデルはおらず、架空の人物なのだそうです。
画像5 美術館内のあちこちに”あれ?”とちょっとした違和感をつくりだすのは、山極満博さんの「あっちとこっちとそっち:ぼくはきみになれない」。そのうちのひとつ「マーモット」は、雪の中で見ると、本当に寒すぎて凍りついてしまったみたいです。
画像6 日中なのに展示室に入ると夜の空間、小さな展示室のはずなのに窓の外にはどこまでもハイウェイが続いていくよう… そんな、あり得ないはずの空間を展示室につくりだしているのは、ハンス・オプ・デ・ビーク「ロケーション(5)」。 このガラス越しの“風景”も、実は目の錯覚を利用した彫刻作品。薄暗くムーディーな音楽のかかる空間は、なんだかタイムスリップしたような気分にもなってきます。
画像7 美術館の外からも見える、巨大なシャンデリアのような作品は、スゥ・ドーホー「コーズ・アンド・エフェクト」。なんと、高さは9Mもあるそうです。透明なグラデーションの美しい作品ですが、ひとつひとつのピースに近づいてみると…
画像8 みんな肩車!! ものすごく頑張ってる!つねに生と死は表裏一体の関係であり、長い時間の中で連綿と繰り返されていくという、輪廻転生的な考えを表現しているのだとか。そんなギャップも面白い作品です。
画像9 今回、いつも屋上から見て面白いなぁと思っていたのは、隣の消防署の高さの目盛りと、夜露死苦ガールが並んでいるところ。(身長測定してるみたい!)今回、凍結で屋上には出られなかったので、廊下から。
画像10 美術館向かいの「アート広場」も一面の銀世界。草間彌生さんの「愛はとこしえ十和田でうたう」の、エネルギッシュな彫刻群の鮮やかな色合いが、白い雪に映えます。
画像11 かぼちゃも雪の中。雪から生まれてくるようなかぼちゃは、芝生の中にあるときとは違った力強さも感じさせます。
画像12 最後に、美術館の入り口にある 花の彫刻でできたカラフルな馬は、チェ・ジョンファ「フラワー・ホース」。美術館のある通りは、戦前、旧陸軍軍馬補充部が設置され、「駒街道」という愛称でもあることをモチーフに制作されたのだそうです。この通りを散歩していると、この作品の他にも、“馬”をモチーフにしたモニュメントやイラストが点在しています。
画像13 現代アートに詳しくなくても、じっくり解説を読まなくても直感的に楽しめる作品でいっぱいの十和田市現代美術館。寒い時期も、暖かい時期も、季節に応じた魅力を楽しむことができる美術館です。
画像14 なお、現在(2018.3現在)は、インターネット・アートの代表的存在「ラファエル・ローゼンダール」の個展が開催中です。webページなどの身近な枠組みをつかったユニークな作品がとても面白い展覧会で、こちらもおススメです!(こちらの展示の詳細は、後ほど別の記事で!)

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