見出し画像

こ、この野郎(となる時)

新施設長になってからというもの、古株のケアマネや課長の怠慢が発覚。いや、発覚というよりも、そのずっと前から皆分かっていたと思うのだけど。

トップになったのでブラックボックスに手を出したところ、期限切れの仕事が山積み。

一生懸命やっていてそうだったのならまだしも、年功序列の企業で、のらりくらりとスルースキルばかりを成長させて来た人だ。たったの2~3年前に現施設長が一般社員として入って来た頃からその尻ぬぐいを続けていたとのこと。

『いやー、ごめんねー。はっはっはっー。』と頭をかいては彼女に仕事を押し付けて来てお腹はでっぱる一方の生活を続けていたが、まさか彼女がトップになるとは思いもしなかったと思う。今はこってり絞られている。
絞られているとは言え、結局は手伝ってくれているのだから、やはり幸せものなのではないだろうか。そんな人間にはなりたくないけれど。

****

さて、我が医務課も同じ状況だった。派遣の頃から『きったいないなあ!汚い!いったいいつから置いてある書類なんだ?!』と思うものが山積みになっていることには気が付いていたが、

とうとう今日、手をつけた。明治大正か?というような医療器具や埃をかぶった書類やボロボロのバインダーなど。

いったいどこに移動させれば良いのか?と施設長に相談したところ、助けてくれた。今でも居る『絶対モノを捨てるな』という課長が退職するまでの隠し場所まで一緒に運んでくれた。重くて死ぬかと思った。

私が何かゴミを発見する度に前の主任を思い浮かべ『あっの野郎!』と呟いてしまう一日。
人の悪口、噂話、言い訳、そして格好つけに何年もの歳月を費やし、仕事をしなかったやつの負の遺産。

とは言え、正社員の先輩二人が今も居るわけなので、その人たちがいい気持ちになるわけはない。何故なら一緒に長年井戸端会議して来たメンバーなのだから。
そんなわけで私がバタバタ掃除している様子を後目に無視していたが。

施設長と用度課のおじちゃんが『助けに来たぞ』と言わんばかりに脚立と台車を持って医務課に登場したところ、先の先輩方も慌ててこちらにやって来て手伝い出した。青い顔して。

おまえらが見て見ぬふりしていたゴミなのに、権威が登場するまで無視とは良い度胸だ。
とは言うものの、その後必死で手伝ってくれたので水に流そう。

負の遺産はまだまだあるものの、光が見えて来た。

心がスッキリした。ありがとう!施設長。万能のKおじちゃん!

こうして浄化はまだまだ進む。例え甘えて来た者たちの居心地が悪かろうと、辞めた人のせいにしようと、仕事が出来る環境にするぞ。

あたりまえだけど、ナース陣も人の陰口が減って若干働くようになってくれている。もう、それしか無いはずだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?