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『Lorde・Solar Power』アルバムレビュー【音楽】

はいということで本日はロードでソーラーパワーをレビューしていければと思うんですが、

今作は4年ぶりの新作となっていて、デビューアルバムのピュアヘロインのダークなシンセポップからピアノやギター、自分の状況を美しい声で俯瞰した前作のメロドラマから今作は自然を祝うコンセプトの基、夏至にアルバムを発表しアルバムを制作する上でこのようなことを述べております。

“このアルバムは、自然への賛美であり、屋外にいるときに感じる深い超越的な感情を不滅にする試み。心痛、悲しみ、深い愛、混乱を感じる時、私は自然界に答えを求めているの。私は息を吐いて、耳を傾けることを学んだ。そうして出来上がったのがこの作品なの。”

そんな夏真っ只中の自然を謳歌したアルバムソーラーパワーをレビューしていければと思います。

1.The Path

メローなギターとフルートのコンビネーションの中に水蒸気の大きな集合体のような彼女の声が深淵のような深い奥行きを生み出し、パーカッションが入ることでどんどん曲の中に道が出来てきます。アルバムの開幕としてはこれまでの彼女のアルバムとは売って変わって壮大で明るい雰囲気をここから想像させられます。

2.Solar Power

タイトルトラックのソーラーパワー、太陽が照り注ぐビーチの情景を絞って果汁100%の音楽にそのまましたような曲です。全体像はすごく明るく照りつけるのに、どこか暗く夜の浜辺のような雰囲気を持ち合わせています。アコギの弾き語りは砂浜を波打つようなシンセにバッキングコーラスが浜辺の風の集合体を表現しているように感じそれらが全て集まった時に自然の賛美歌となって頭に降り注ぎます。

4.Stoned at the Nail Salon

寂しさと虚無感に対する子守唄のような優しさは、幼い頃の自分を自分を呼び覚ましてくれます。

ギターと少しのシンセいう少ない要素で構成されている、そのミニマルさが彼女の声をより増幅させ I love this life that I have The vine hanging over the door And the dog who comes when I call But I wonder sometimes what I'm missing

'Cause all the beautiful girls, they will fade like the roses And all the times they will change, it'll all come around

という自然と時間の一瞬の儚さとそれを愛しむ歌詞がとても淡く一人でずっと部屋の片隅で聞いていたくなります。

前作前々作は比較的シンセを使ったサウンドが多くありましたが、今作はより自然というコンセプトにある通り乾いたサウンドが多く見られます。

5.Fallen Fruit

But how can I love what I know I am gonna lose?という歌詞で変わりゆく地球の気候変動問題を提起してタイトルの落ちていくフルーツは地球のことを指していると推測できます。不穏なシンセに乾いたアコギが前の曲から一変、自然の賛美から問題提起へと変わっていきます。

6.Secrets From a Girl (Who's Seen It All)

テイラースウィフトを連想させる曲の展開なのですが、ロードが歌うとこれまた新鮮で聴き飽きません。

ハーモニーがとても聴き心地良く、起伏がある曲の進行に癒されます。どこかハイムの前作の雰囲気も感じられます。途中のナレーションは少し余計かなと感じましたが、曲自体の心地よさは感じられると思います。

7.The Man with An Axe

8.Dominoes 9.Big Star 10.Leader of a New Regime

とロートーンの曲が続くのですが、ここから起伏がなく単調にループのような形で曲が続いていくのでだれてしまう方もいるかもしれません。

11.Mood Ringはそれらに比べパキッと曲がはっきりとしていているのですが、

7曲目からそうなのですが、 I can't feel a thing I keep looking at my mood ring Tell me how I'm feeling Floating away, floating away と歌詞がぼんやりしていて全体像が見えにくい部分を感じます。

全体的に見ると、ピュアヘロインが創造性でメロドラマが痛み、それを乗り越えた今作は癒しという言葉がぴったりだと思います。

音楽を聞いていると浜辺が確かに広がります。

ただ、自然への賛美という割には自分と自然の関係性で言うと自分7自然3の割合なので、

自然というコンセプトを借りてきたみたいな印象はあります。

個人的に気候変動とか時事ネタをお飾りにして芸術を展開していくことに対しては嫌悪感を感じるタイプなのですが、

このアルバムはそういった主張もありますが、同時に自然と彼女の関係性の中で彼女の葛藤や感覚の研ぎ澄ましを音楽の中に見つけられ、サウンドから彼女と自然の関係性を感じ取ることができる一種のヒーリングミュージックに近いかもしれません。ただその中にある芸術性がただの癒やしではなくリスナーの幼い頃の記憶を呼び起こす装置になっていると感じました。

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