歩き旅16日目

今日は草津宿の少し先から、京都の三条大橋まで歩きました。これで東海道五十三次を踏破しました、嬉しい。
到着したら達成感があるのか、それとも旅の終わった寂しさがあるのか、と考えていたのですが、橋がみえた瞬間に思わずぐっときてしまいました。そういう感動って予想していなかったのでちょっと不意打ちでした。
橋を渡る手前で写真撮ったり欄干に凭れて川面をみつめたりして、なかなか渡り切れなかった。終わらせるのがもったいないというか。
鴨川って本当にきれいですね。宮沢賢治の銀河鉄道の夜で、川がどこまでも透明なんだけどときどき燐光を発するので水が流れているのがわかる、という表現がありましたが、反射や水面のゆらぎがなかったら本当に水があるのかわからないんじゃないかと思いました。
それから旅の途中ですれ違って仲良くなった方と一緒にお昼食べて、ちょっと色々見て回ったりして、その合間に何回も三条大橋に戻っては写真撮ったり眺めたりしました。
あと生麩食べました。
中学生の時に、修学旅行は京都にいくから京都のこと調べてレポートだすようにと言われて、みんな神社仏閣や歴史のことを調べる中、なぜか自分は生麩のことを熱心に調べてその味にいろいろ想いを巡らせていたのですが、結局転校になってしまって京都には一度も足を踏み入れたことがなかったのです。なので念願の生麩でした。すごくもちもちしてて美味しかった。
明日は一日観光して明後日帰って、帰ってしまえばまたいつも通り暮らしていくわけですが、ひとつ実際的な旅の収穫としてはとにかく小説が書きたくなりました。この気持ちのまま本当に書ききれれば自分でも満足するものができる気がする。
実際的でない部分は収穫あったかなかったかわかりませんが、そこに下心を出すのが嫌なので考えないことにします。
帰ってから五街道制覇したくなったらどうしよう。
ここまで伸びた髭を剃るのがもったいない気がしてしまう。
これから洗濯物畳んで歯を磨かないといけません。
読んでくださったみなさんありがとうございました。
「歩き旅は終わってもこれからも人生という名の旅は続くので……」みたいなことを言いそうになりましたがさすがにそこまでベタなことは言えませんでした。
今日はゆっくり寝ます。

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