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ニューヨーク、一人旅 #4

---------------DAY2---------------

2日目はすこーしだけ南にも足を延ばして。

ヒートテックの極暖を着たらめっちゃほかほか。ユニクロがある国に住んでてよかった!笑


――時差ボケで早起きしたら、贅沢朝ごはんを食べに行こう

19時半就寝だった為、5時半起床。明けていくNYを寝ぼけながらお部屋の窓越しに眺める。"How lucky I am!"と叫びたくなる、そんな景色。

あ、そういえば、あのバイブルに書いてあった。

“時差ボケで思いがけず早起きしてしまった朝は、せっかくだから豪華な朝ごはんを食べに行こう”

今日にぴったり。私もNYっぽい朝ごはんを食べに行ってみようと、ネットで下調べして、朝7時にホテルを出た。


――白い湯気立つ、早朝の42丁目

ひんやり寒ーい、まだ薄暗さの残る明け方のタイムズスクエア。あーほんとに寒いわ。でもなんか昼より楽しいかも。


北側に左折して、56丁目に向かう。途中でクリスマスツリーのデコレーションを発見して、ちょっと気分が上がる。



――紳士がいるNYの朝食レストラン Norma's

やってきたのは、Parker New Yorkというホテル。広さといい、スタイリッシュとラグジュアリーの加減がちょうどよくて、泊まりたくなった。Norma'sはその1階にある、朝食とブランチの専門店。


"MAMA CAN'T MAKE THIS"(ママには作れない!)というタイトルに続く、パンケーキやワッフルのメニューの数々。ここは外したくないと、迷いに迷った結果、やっぱりシグニチャーのパンケーキだ!とnorma's super blueberry pancakesをオーダー。ウェイターのおじさま達が私のイメージの「紳士」そのもので、お料理を待ちながらじっと観察。

その名の通り、大きさも盛り付けもsuperで、テーブルに来た瞬間、うわあ!と声が出た。(この1食で今日の食事、完!と。笑)

このビジュアルとお店の雰囲気、やっぱりたまらん。なんか、こういうのしたかったんだ、とぼんやり思った。今ちゃんと違う国にいるな~と実感できる旅の瞬間が好きで、すごく自分に刻みたいタイプ。まさにこれだった。ああ、もう既に満足かも。

こんなに迫力があるのに、表面がカリカリに焼かれていて中がふわっとしてるので、意外とペロッとすぐ食べれてしまった。いくつか読んでたblogや雑誌の記事で『NYで一番美味しい朝食』というコピーを何度か見たけど、うん、確かにそうかもしれない。



"devonshire cream"というあっさり柔らかめのクロテッドクリームみたいなクリームに、ブルーベリーがこんなにたっぷり。この写真、できれば動画にしたかったぐらいクリームが溶けて滝みたいにさらさら流れていた。この罪悪感もアメリカらしい。身も心も満足とはこのことだ。



お昼時だとすごく混雑するらしいけど、さすがにオープン直後の朝8時前だと人は少なくて、ゆったりできた。この写真は9時ぐらいの光景。




――"Take your time"

パンケーキを食べ終わって、コーヒーを飲みながら、この旅をせっかくだから絵日記にしておこうと思って、持って来ていたSurfaceにイラストを黙々と描いていた。ウェイターのおじさまがチェックを持ってきてくれていたのに、私はビルを見ずクレジットカードも出さずに、ずっとお絵かきをしていた。

そろそろお会計かな?とさりげなく様子を見に来てくれたおじさまに、私が「あぁ!長居してごめんなさい」と言うと、

"I don't wanna push you! Please take your time." (私はあなたにプレッシャーをかけたくないんですよ。ゆっくりでいいんですよ。)と、ものすごくエモーショナルな声のトーンと真剣な表情で私に伝えてくれた。

その言葉にはっとして、瞬間的に、不覚にもうるっとした。

そうそう、私は自分の為にゆっくりしに来たんだから、自分の為の朝ごはんの時間で急ぐ必要なんて全然なかったんだ、それでいいんだ、と気持ちが緩む感じと、

そうか、この時間って私のものなんだ、という発見?私の生きる時間って私のものだったのか、と思った。当たり前かもしれないけれど、立ち止まってみなければ、そんなこと考えない。

その後もアメリカでは何度も"Take your time!" "Enjoy your day!"と見知らぬ人に声かけられ、他人にとっての『自分』をリスペクトするように聞こえるこれらのフレーズが大好きになった。


英語って名詞に"my"とか"your"とか、いちいち所有格ってやつがつく。誰が所有しているのかがはっきりとわかりやすい。そこをファジーにして自分を前に押し出さないような、もしくは誰かと共有しているような日本的なニュアンスも好きだけど、independentで、それをリスペクトできる英語のニュアンスも、とっても素敵なんじゃないかと思えた。

お休み前の私は「私だけの」「あなたの」と意識することはほとんどなくて、とりわけ仕事モードの時は"I"や"my"は捨てて、常に"we"を考える価値観でいたから、時間は「私たちみんなの」ものだった。

この紳士の一言をきっかけに、その価値観がちょっと変わっていった。当本人はそんなこと意識していないだろうけど。笑

朝から素敵なホテルでそんな贅沢な気持ちになって、あー早起きって本当にラッキーがいっぱいだ。できることなら毎朝こんな朝がいい。

5th Ave.に進みます。


🍽Norma’s 📍119 W 56th St, New York


つづく

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