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「ミニふじ」というりんごの話

どうも、タジです。

”An apple a day keeps the doctor away"というイギリスのことわざがありますが、日本語でも「1日1個のりんごは医者を遠ざける」という訳で広く知られています。

そんなりんごは今が旬。

私もほぼ毎日食べていますが、ここ青森県は日本一の生産地。
平成30年のデータによると全国生産量の約59%を占めているのだそうです。

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ちなみに青森県人に「りんごの生産地はどこか?」と聞くと、多くの人が「弘前(ひろさき)」と答えます。

2013年に公開された映画『奇跡のリンゴ』の舞台にもなった弘前市は、人口17万人弱が住む青森県第3の都市。
県外の人には桜のイメージの方が強いのではないでしょうか?

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もうひとつの産地 三戸町

しかし、今回紹介するのは三戸(さんのへ)町という人口9,000人弱の小さな町。
山々に囲まれた地形が昼夜の寒暖差をうみ、とても美味しいりんごを実らせるという、弘前市に負けず劣らずの産地です。

実は『11ぴきのねこ』シリーズの作者、馬場のぼるさんの出身地であり、町を興してピーアールしています。

もちろん海ちゃんも大好き。

さて、私も最近兄に教えてもらったのですが、この三戸町で「ミニふじ」という世界でもここでしか生産されていない品種をブランディングし、全国に販売しているお店があるそうです。

「ミニふじ」とは?

お店の名前は株式会社SANNOWA。

とても可愛らしいHPがあり、いかにも「若者が地域のために頑張っている感」が応援したくなります。

名前のとおり小さい品種の「ミニふじ」。
お祭りの屋台でりんご飴(小)として売られている品種は「姫りんご」という別物で、あちらは酸味が強いため生食には向きません。

一方の「ミニふじ」は小さいわりに「ふじ」のように甘いことから、この名前が付けられたそうです。

三戸町のりんご農家、水野益治さんによって開発された「ミニふじ」ですが、当時は飛行機の機内食向けに売り出そうとしていたとか。
しかし、手間がかかる割に儲からないので、三戸町の中でも「ミニふじ」を生産する農家は少なく、ざんねんながら知名度はほとんどありません…。

「ミニふじ」を全国へ

そこで立ち上がったのが株式会社SANNOWAです。

開発者である水野さんは既に亡くなられていますが、ひとりの農家の情熱が生み出した三戸町発のりんご「ミニふじ」の灯火を消してはならないと、奮起!(たぶん)

小さいわりに1個300円ほどするので、普通に売っていては儲からない。
美味しいだけでは大きくて安い他のりんごに負けてしまう。

そこで、美味しい・小さいという「ミニふじ」の特長に、かわいい・めずらしい・高価・意外性・紹介したくなるという要素をかけ合わせブランディングすることで、贈答用に特化させていったのでしょう。

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HPやInstagramでは手に取った人がつい真似したくなるようなディスプレイや調理方法を紹介し、商品のパッケージデザインにこだわり、「ミニふじ」に貼る目玉のシールを同梱しミニフジコというキャラクターを演出するなど、随所にそのこだわりが垣間見えます。

その甲斐もあり、昨年10月にスタートさせたクラウドファンディングでは、1ヶ月で達成率561%を記録。

とはいえ、まだまだこれからです。
同じ青森県に住む私ですら知らなかったのですから。

Instagramの「#ミニふじ」ハッシュタグ件数も300件程度しかありません。

まぁ生産量が多くないので、もしかするとバズられては困るのかも…。

「知る人ぞ知るおすすめギフト」という立ち位置が現時点ではちょうど良いのかもしれませんね。

りんごの食べ方

「冬の果物といえば?」

と聞かれると、青森県や長野県などの産地の人間は「りんご」と答える方が多いのですが、全国平均では「みかん」が多いそうです。

そしてみかん派の意見を聞くと

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と答える人が一定数います。

そんな人にひと言もの申したい!

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実は大半の国ではりんごは皮ごと丸かじりするのが常識。
日本人は味のこだわりが強いせいか、甘い実のみを食べようとします。

そもそも冒頭で紹介した「1日1個のりんごは医者を遠ざける」はイギリスのことわざ。
つまり、皮ごと食べてこそ医者を遠ざける効果が期待できるというものです。

青森県りんご対策協議会もこれを推奨しています。

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皮をむいてくし形にカットする場合もそうですが、丸かじりの場合もゴミになる部分が結構出てきますし、特に女性なんかはワイルド過ぎて抵抗がある人も多いでしょう。

そこでオススメなのが、玉ねぎのように輪切りにカットする食べ方です。

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包丁を使う必要はありますが、作業時間は5秒とかかりません。

こうすることで、おどろくほど無駄なく食べることができ、ゴミがほとんど出ないのです。

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また、ひと噛みあたりの実に対する皮の比率が少ないので、皮が気にならないというメリットもあります。

ちなみに「ミニふじ」はとても小ぶりなので、そのままパクっといっちゃってください!

おわりに

みかんと同じ様に手軽に食べられて、みかんよりも健康に良い、そしてみかんにくらべ圧倒的に日持ちする、そんなりんごが日本人の冬の常識になることを心から願っています。

当記事で紹介した「ミニふじ」は株式会社SANNOWAの公式HPで販売中。

地元の人は三戸町にある事務所か、十和田市に昨年オープンした複合商業施設365で買えるみたいです。

生産量の少ない品種ですので、いつ販売終了になるか分かりません。
ご興味を持たれた人は、ぜひお早めにお買い求めください。

それでは。

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