■　はじめに

　「大阪を変える100人会議」にて初めて石川さんの姿を見た時、とても驚きました。小さな娘さんを抱っこしながら大勢の前で登壇し、お話されていたからです。
母親でありながら会社とNPOの代表を務める、そのバイタリティはどこから溢れてくるのでしょうか？ 

■　"いきいきつながる会”設立のきっかけ

　転職をくり返していた24歳の頃、“コーチング”のお仕事に出会い、「人がイキイキと能力を発揮する」ことの楽しさに気づきました。「このままじゃ出産の機会を逃す！」と思うほどコーチングにはまってしまい、コーチングの仕事を退職します。
その後、保有していた“着物着付けの資格”を生かして“株式会社きつけや”を立ち上げました。
ある日、主人がテレビで“東京にある高齢者の支援団体”の特集を見て、そんな団体が大阪には無いことを知り、「(大阪で)高齢者支援団体を立ち上げたい」と言ってきました。毎日流れてくる高齢者問題のニュースなどを見ていると、高齢者の方がいきいきと生きる社会づくりの役に立てるのではないかと思い、高齢者みまもり支援団体いきいきつながる会を設立しました。

■　高齢者の年金を狙った詐欺被害の防止策に

　“通院同行”と“施設入居の身元引き受けなどのお手伝い”が特に多いご依頼です。 

　呼んでいないのに毎日タクシーが来たり、悪徳業者の訪問販売に引っかかったり、年金を狙って寄って来る人たちがいます。私たちの存在が、そのような詐欺被害の防止になることもあります。

■　設立当初の活動

　「孤独な高齢者の方」をターゲットにしていたので、HPを見ない方に情報が届くよう、ひたすらチラシを投函していました。

■　母親業も「仕事」の一つ 

　仕事と私生活を特に分けていません。
　子どもを育てる事も「仕事」だと思っています。

■　今後の目標

①パリなど海外で着物のレンタル着付けをすること。
②子どもたちを社会で役立つような人間に育てること。
③50歳から絵を描き始め、80歳で画家になること。

■　取材をした学生の感想

　名称の通り石川さんはいきいきされている方で、話をしていてすごく元気を貰えました。普通の人なら「死」を意識してしまうような80歳という年齢で、画家になる目標を掲げているのは本当に素敵な事だし、私もまだこんな年齢からウジウジしていられないなと思いました。 社会で生きていく上で、女性はどうしても結婚や出産で大きく左右されてしまう印象がありますが、石川さんの姿を見ていると、そんな不安は吹き飛んでいきました。

■　今回、取材をさせていただいた方

NPO法人　いきいきつながる会
理事長　　石川 知巳 さま