はじめに

女性のかたー！！！

水虫ですよねー？

実は、足に何らかの異常を抱えている人の中の半数は女性。
男性が不潔にしているから起きる病気だと誤解されているようですが、実は男性と女性の比率は全く同じです。清潔・不潔でいうと不潔にしている人の方が多い傾向はありますが、清潔にしている方でもなる病気です。

最も多いのが「足裏全体やかかとがガサガサして固くなる症状」なのですが、実はこれは水虫のひとつの症状。白癬菌が足裏に広がった状態です。
かゆみがほぼないので、気づきにくいのが特徴。一生懸命角質を削っても、それは白癬菌の思うつぼで、より深く白癬菌が足裏に浸透していきます。

「えっ、わたし水虫…皮膚科…水虫だってバレたら恥ずかしい…」
そう思う方、多いと思います。市販薬で済ませようとする女性も多いですし、そもそも水虫の薬をドラッグストアで購入すること自体にハードルを感じる方もおられるかもしれません。

そこでご紹介したいのが、ティーツリー精油によるセルフケア。
アロマテラピーを試す方法です。
（ただし、軽度のものに限ります。重症の方はすみやかに皮膚科を受診してください）

ティーツリー精油とは

・ティーツリーの木

オーストラリア原産のフトモモ科の木で、7mほどに達します。オーストラリアの先住民であるアボリジニが、キャプテン・クックにふるまったのがティーツリーの葉から作ったお茶であったため、ティーツリーと呼ばれるようになりました。いわゆるチャノキとは全く違います。

・ティーツリー精油の主な効能

葉から得られる精油には強い殺菌・消毒作用があり、水虫やにきびの改善に期待できます。
外用した場合、非常に優れた殺菌、抗真菌作用を発揮します、水虫やにきびを改善するほか、抗炎症作用もあるため、切り傷、虫刺され、やけどや日焼けの炎症を鎮めるのにも効果的。肌への刺激も少なめなので、第二次大戦中に外用薬として使用された過去も。洗剤の成分として配合されているものもあるほどです。

ティーツリーオイルを使った水虫対策

簡単なのは、キャリアオイルと呼ばれる肌に安全なオイルで希釈したものを、清潔な綿棒やコットンを使い塗布する方法です。

・キャリアオイルの選び方

ホホバオイル、スイートアーモンドオイル、オリーブオイルなど、様々なキャリアオイルがアロマテラピーショップで販売されていますので、お好みのものを選びましょう。

筆者のおすすめはホホバオイルです。
さらっとしていて、べとつかず、好きな精油を混ぜて、またはそのままで、パサつく毛先にわずかにつけてヘアオイルとして、また手足の保湿オイルとしても使用しています。
ただ、少しお値段がはりますが…

スイートアーモンドオイルですと少しお安いですし、これもなかなか良いオイルだと思います。無印良品でも見かけたのを覚えています。
これはアロマテラピーショップのキャリアオイル全般に言えることですが、不純物を取り去って化粧品レベルにしたものです。

比較的薬局で手に入りやすいのがオリーブオイル。「オリブ油」として販売されているもので、医薬品レベルですのでもちろんお肌にも安全です。少し高価ですが…。

食用オリーブオイルでも「エクストラバージンオイル」であれば、食用にも出来ますので、お肌に応用することも可能ではありますが、べたつきが気になり、またオリーブの香りがするため、おすすめではありません。

・ティーツリー入りオイルの作り方と使用法

一般的には、
ティーツリー精油1：キャリアオイル10
の割合とされます。
少量ずつ作るのもポイントです。
オイルですから、できるだけ密閉できる化粧水の小分けボトルに作り、よく混ぜた後で、清潔にした患部に綿棒で優しく塗りましょう。広い場合は清潔なコットンで塗ると良いでしょう。
そして綿の靴下をはいて寝ましょう。靴下をはかないと、オイルが寝具につく可能性があります。
翌朝、軽くウェットティッシュ（ノンアルコールのもの）でふき取ってください。

・ティーツリー精油による足の臭い対策

実は、殺菌効果の高いティーツリー精油で足の臭い対策もできます。
足浴のときに、ティーツリー精油を数滴たらしてみてください。
あとは普通の足浴と変わりません。殺菌効果が期待できます。

その他の水虫・足の臭い対策

このように効果の高いティーツリー精油ですが、もちろん他のことにも留意が必要です。

足を清潔にすること
菌が大好きな湿った状態を作らないよう、風呂上がりの足は指の間までよく拭き、濡れたままで放置しないこと
できるだけ通気性を重視した靴選びをすること
靴下やストッキング類も殺菌・防臭効果のあるものを選ぶこと

またティーツリーを用いたセルフケアはあくまでも民間療法です。
効果がみられない場合はかなり重症ですので、速やかに医療機関を受診することをおすすめします。ひどくなると爪が白癬菌に感染してしまい「爪水虫」という厄介な病気になります。
爪が生え変わるまでの間、長期間の治療（1年ほど）が必要になってしまいます。

終わりに

実は、筆者も水虫に悩まされた一人です。
当時は接客業で、長時間靴を履きっぱなしでいなければなりませんでした。当然、水虫になりました。
さらに水虫の薬を買うことにも抵抗があり、夜もかゆみに耐えていたのですが、ふと趣味で集めていたアロマテラピーオイルのことを思い出しました。
「たしかティーツリー精油があった…！！」と、すがる思いで使いました。するとしばらくするとかゆみが引き、ほぼ治ってしまいました。

最終的には根治する決意をし、皮膚科を受診しましたが、どうしてもお薬がない時の代用になることは間違いありません。
今かゆいあなた、お試しになってはいかがでしょうか。