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おくりおくられ

全然更新出来なかったわけですが、気を取り直して頑張ります。

2024.2.16

大学時代の話

PNRAは大学時代、競技麻雀サークルの主幹を務めていた。
自分が作ったサークルなので初代主幹でもある。
これを読んでいる方に大学でサークルを創設した経験のある方がどれほど居るかは分からないが、1つ言えることは超大変だということだ。
どう大変かを説明するのは長くなりすぎるので別の機会に取っておくが、この超大変な創設初期を支えてくれた者達がいる。
それは一緒にサークルを立ち上げた幼馴染のA氏、そして創設2年目に初めて入った後輩部員たちである。
そしてその後輩の中でも未だに親交のあるO氏。
この2人が今回の主役である。

A氏とO氏。
この2人には妙な縁がある。
2人は大学卒業後に同じ会社に就職し、結婚もほぼ同時期で子供の出産も同時期だった。
そして2023年末、このたびA氏とO氏の両者共に待望の第二子が誕生した。
そう、また同じ時期である。
なにか変な打ち合わせでもしているのかと勘ぐってしまうが、そういうこともあるのだろう。

なんにせよ親しい2人に新たな子供が産まれたのだからお祝いをしなければならない。
年末は引っ越しのアレヤコレヤでそれどころではなかったので遅くなったが、つい先日両氏にそれぞれカタログギフトを贈ったのだった。
そしてその2日後――



現代人も拙速を尊ぶ


郵便受けに詰め込まれたブツ

O氏からお返しと称して何かが届いた。
いやいや速すぎるンだワ。
俺は出産から遅れて数ヶ月経ってから贈ったのに2日て。
速すぎる。
そして頑なにお返しは必要ないと念を押したのに
「イヤイヤ贈りますワ!引越し祝いも兼ねてるんデ!」
と言って聞かなかった。
フリーターの賃貸引越しにお祝いもクソもねェンだワ。

………
……

開けてみる

言うことを聞かない後輩のことはともかく、届いたならば開封しなければならない。
そしてポストにねじ込まれていたブツは2つ。
PNRAとじいこの2人分用意したのだろうか?
それはちょっと丁寧を通り越してキモいが後輩の好意をキモいで返すのは良くないので黙って開封する。


パスタ

…………?
パスタ?
なんでパスタ?

そう思ったのは数秒ですぐに疑問は氷解した。

これは自分がアマゾンで買ったものだ。
たまたま到着が同時で袋も一緒だったから勘違いした。

パスタは後日、本格カルボナーラになりました。

話が逸れた。
引き続き開封する。


関孫六

あーあ、やったわアイツ。

ペティナイフ

アホかと。
贈ったものより安いとはいえ返礼品には高すぎる。
高めのカタログギフトは去年バイク旅行に行った際にO氏の新居に泊めさせてもらった礼もあった。
これでは完全にチャラだ。
どうかしている。
しかし――――


良き

こいつはイイ。
O氏は重度の包丁マニアで、PNRAともしばしばその手の話をする。
故に双子の家の包丁が関孫六で統一されていることも知っている。
だからこそのチョイス。
ペティナイフは普段使いの包丁としても使えるほど取り回しやすい刃物だ。
そしてなかなかどうしてこのペティナイフは握り心地がイイ。
継ぎ目も滑らかで違和感もない。
これは素晴らしい品だ。
早速O氏へお礼を言うためにラインする。


人の心とかないんか?


言い訳させてほしい。
この暴言は31歳男性の気色悪い照れ隠しなどの類ではなく、そういうコミュニケーションなのだ。
競技麻雀サークルの話に戻るが、PNRAは先輩後輩特有の上下関係というものが大嫌いで、後輩へは常に
「先輩にはタメ口で煽れるくらいになれ」
と教育してきた。
そしてそれを真に理解し受け継いだ後輩こそがO氏であり、在学中からずっと煽り煽られの罵詈雑言で会話しているのである。
といってもこの手の煽り合いは当時住んでいた京都では割と普通で、お笑い芸人のシバキ合いのようなコミュニケーションは当たり前だった。
それを常識と思っていたために、EIMEで制作されたゲームのギャグシーンや日常シーンのやりとりもそのような感覚で書かれた。
結果、レビューでときどき
「キャラの罵詈雑言や暴力がひどい」
と言われてしまった。
もちろん反省したが、レビューを見た当時は青天の霹靂であったこともここに記しておく。

ちなみに先輩後輩で煽り合いするというサークルの方針は、卒業してから10年弱となった今でも伝統的に受け継がれているらしい。
そんなものを受け継がないでくれ。頼む。


当然ながらちゃんと褒めてもいる

とにかく大変素晴らしい品を貰った。
関孫六のちょっといいペティナイフ。
いくら先輩相手とはいえ、とっさに好みの品を即日送付するなど到底できる話ではない。
先輩想いの、自慢の後輩である。
そして自慢の後輩O氏は、自慢であるがゆえに拙作『雨上がりのあの場所で』の主人公の名前に勝手に使わせて頂いている。
涼。
O氏は自分の名前がゲームの主人公に採用されていることは知る由もない。
PNRAもこれから教えることもない。
そういうのって、なんかいいだろう。


は?第一弾?



第二弾も贈るうえにチルド品を贈るなカス


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