中村 一

自宅で使える小型工作ツールの開発と販売 https://www.originalmin…

中村 一

自宅で使える小型工作ツールの開発と販売 https://www.originalmind.co.jp/

最近の記事

新製品の魅力とは

先日レストランで食事をしていたら、左斜め後ろの女性二人組の会話が耳に入ってきた。 「格付けチェック観た?」 「観てない。録画してあるけど」 「放送してる時に見るから面白いのに」 そういえば自分も、映画をいくつかPCに保存してあるけど、それよりも Amazon プライムとかで配信されてる映画ばかり観ている。保存してある映画の中にも良い映画はあるのに、それらは放置したままで、配信しているほうの映画ばかり観ている。それはたぶん、「ほかの誰かも観ている」ということに、何か魅力を感

    • 突き動かされている感覚

      仕事をしているとき、「何かに突き動かされているような感覚」を味わうことがある。自分の意志で仕事をしているというよりは、何かに突き動かされているような感覚。この感覚は一体何なのか。改めて考えてみると、心の奥底に「共感」というものがあるような気がする。 会社を始めてから26年以上が経つ。その中で利益を最優先に考えていた時期があった。社員を初めて採用した頃だ。もし事業がうまくいかなくなった場合、私一人の会社なら困るのは自分だけだが、社員を雇っていると他人に迷惑をかけてしまう。その

      • 女性性と日本

        「女性性」とは何か。私がすぐに思い浮かぶのが、宮崎駿監督の映画。彼の映画は、主人公に女の子をもってくることが多い。その理由を考えたときに、女性性とは何かということが私の中で明確になる。もしあの映画の主人公が男の子だったらどうなるか。たぶん、スリリングでユーモアもあって、エキサイティングな内容になるとは思う。だが、「面白かったね」で終わる。ただそれだけの映画になってしまう。感動が持続せず、心の中に残るものも何もない。そういう映画になってしまう気がする。でも女の子を主人公に持って

        • 主観的価値が高まる時代

          YouTube がなぜ成長できたのか。それは、ユーチューバーが自らの「主観」を語るからではないか。たとえばダイエットにしろ、筋トレにしろ、科学的かつ客観的に「正しい方法」があるとすれば、その解説動画は各ジャンルに一つだけあれば十分だ。でも、人々は正しさだけを求めているわけではない。「科学的にはこうしたほうがいいと言われているけど、あの人はどうやっているのだろう」というように、人それぞれのやり方や考え方が気になる。そういうニーズがあるから、一つのジャンルの中にたくさんのユーチュ

        新製品の魅力とは

          目に見えないものを大切にする生き方

          私は高校生の頃から、宇宙を理性だけで説明することは不可能だと感じてきた。138億年もの長い年月をかけて創造されたこの壮大な宇宙を、人間の浅知恵だけで説明できると考えるなんて奢りが過ぎる。そう感じてきた。 そのせいか、理性を万能とする考え方や、理性で説明のつかないものを軽視する考え方に触れると、どこか違和感を感じてしまう。たとえば今、過度なグローバリゼーションが各国の多様な伝統や文化を消し去って、画一化しようとする風潮を感じるが、理性で説明できないからといって、それを消し去っ

          目に見えないものを大切にする生き方

          AIは人間にとって脅威か

          「モノと心は表裏一体である。」この考えが記号接地問題を解決するヒントになるのではないかと先日書き込みました。これはどういうことかということを自分なりに説明してみます。前回同様、専門家ではない私が考えても意味はないけれど書いてみます。 まず、大前提として私たちは仮想空間の中で生きているということです。これはコンピュータ上の仮想空間のことではなくて、いま現実と感じているこの世界が実は仮想空間だということです。私たちが見ている世界は、脳で処理した結果であって、真実そのものではあり

          AIは人間にとって脅威か

          ソニーの井深大さんの言葉と記号接地問題

          先日、「ChatGPTがなぜバカになるのか」という書き込みをしたのですが、それを解決するにはどうしたらいいかを考えていたら(私が考えても意味はないけれど)、ソニーの井深さんの言葉を思い出しました。井深さんは下記のような気になる言葉を残しています。 私たちは、存在というものが人間の認識とは無関係に存在すると考えがちです。でも実際はそうではないかも知れません。私たちが見ている世界は、脳で処理した結果であって、真実の姿ではない。脳で処理する前の世界と、脳で処理した後の世界では大き

          ソニーの井深大さんの言葉と記号接地問題

          ChatGPTはなぜバカになるのか

          先日、Youtubeを眺めていたら、「ChatGPT倒産危機」といった内容の動画が目にとまった。 その動画によると、ChatGPTは1日当たり約1億円もの維持費が掛かっており、採算が取れていないという。ユーザーの数も今年の6月には17億人を突破したが、その後1ヶ月も経たないうちに15億人まで減少し、今も離脱が続いているとのこと。 離脱が続いている理由は、ChatGPTが以前より馬鹿になっているからだそうだ。本来はユーザーが増えれば蓄積される情報も増えるので、利口になってい

          ChatGPTはなぜバカになるのか

          ホリエモンの話に違和感を感じるわけ

          海洋放出問題に関して、ホリエモンが山本太郎さんの意見を強く否定している動画を見た。私は詳しい知識を持っていないから、自分の意見を述べることはできないけれど、それでもホリエモンの話には違和感を持ってしまう。 言い方が酷いからとか、よくあんなに安全と断言できるなとか、そういうことも理由ではあるけれど、多分私は、もう少し深いところから違和感を感じているんだろうなと思う。 その違和感はどこから来るのだろうか。価値観とか判断基準が違うからというのもあるが、そもそも判断するときに使う

          ホリエモンの話に違和感を感じるわけ

          理性と感性、二極化する世界

          私は日頃、自分の感じていることを文章にする習慣があり、それを社内では頻繁に共有しているのだが、オープンな場に投稿するのは、最近ではすっかり怖くなってしまった。誰かと会話するときも、この人にどこまで自分の感じていることを言っていいのか、感触を探りながら話すようになってしまった。 というのは、今の世の中を私の目で見渡してみると、あまりに「きな臭い」ことばかりで、これほどまでにそれを強く感じるのは、自分の人生の中では初めてのことだ。具体的に何がきな臭いのかを語りたいところだが、と

          理性と感性、二極化する世界

          藤井聡太七段の頭の中

          以前どこかで「知能の高い人ほど脳の神経回路がシンプル」ということを聞いたことがある。 おそらく藤井七段もそうなのだと思う。つまり、知能の高い人は原理から物事を考えるので思考に無駄がない。よって脳の中もシンプル。 でもそうでない人は、暗記というか、「こういう場合はこうする」みたいなハウツー形式に当て嵌めて思考するので、暗記すべきことが山ほど増えてしまい、かえって物事を複雑化させる。 なので将棋ソフトで言えば「6億手」なのだろうけども、藤井七段の頭の中ではもう少しシンプルな

          藤井聡太七段の頭の中

          女性性の時代

          私は昔から女性が好きなのですが(笑)、それはべつに女好きとかそういう意味じゃなくて、女性というのは、なんというか、男性より一段も二段も高いところにいる。そういうイメージを持っています。 私はこのコロナ危機によって、物質文明が終焉し、精神文明が始まると思っているのですが、それは別の言い方をすれば、女性性(じょせいせい)の時代の始まりだと思っています。 それが具体的にどういうことかというと、私はものづくりの世界にいる人間なので、その範囲でしか具体例を説明できないのですが、たと

          女性性の時代

          人々の死生観が変化する

          最近、自分は死ぬんじゃないかと思うことが多い。コロナをきっかけに、むかしお世話になった高齢の元上司の3人に電話して、まるでこれが最後かのような会話をしてる自分がいる。 それに今、自分の会社の経営方針を状況に合わせて何度も考え直しているが、まるで遺書でも書いているような気分だ。自分の思っていることや考えていることを、できるだけ文字にして残したいという気持ちがなぜか高まる。 先週なんて、桜を見に行ったら、あまりの美しさに、まるで天国にいるような気分になり、本当は自分は既に死ん

          人々の死生観が変化する