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Snowflakeという世界と、データドリブンが真に引き起こすものについて。

お疲れ様です。休日に家に引き籠ることに飽き、時々ビジネスホテルで外籠りするようになりましたShinです。

だいぶ前の話になりますが、9/8 (金) に Snowflake Data Cloud World Tour Tokyo 2023 が開催されました。今日はその時に印象に残ったことを思い出しながらつらつら書いていきます。

Snowflakeの世界観=太陽系

まずは基調講演です。社長のFrankによるSnowflake社が描く世界観の共有と、副社長のChristianとKT氏によるSnowflake製品群の特徴の説明がありました。

Snowflakeが描くデータクラウドの世界観は、太陽系のように表現されていました。その中央=太陽の位置にSnowflakeが位置付けられ、その周囲にデータエンジニアリング、アプリケーション、AI/MLといった機能群が点在しています。Snowflakeを中心として、データに関わるあらゆる事象が、太陽系における惑星や衛星のように公転しています。

この表現は、Snowflakeが単なるDWHではなく、データを使うための世界そのものであることを感じさせるものでした。Snowflakeという世界を採用すれば、その中で連携処理はSnowpipeが実現し、クエリ処理はSnowparkが実現し、予測や探索はDocument AIが実現してくれます。

Snowflakeはもはやデータウェアハウスという言葉で表現されるものではなく、データをクラウド上で活用するための世界「データクラウド」なんだそうです。

データは「統合」されているか?

BIといえばTableauやPower BIが一般的かなと思うのですが、最近ではこれらのツールを単体で使うのではなく、アプリケーションの中に組み込む(=Embedded)するケースも増えてきているんだそうです。

とはいえ、単体で使おうがEmbeddedで使おうが、データが適切に蓄積されていなければBIが導くインサイトは信頼に足るものにはなり得ません。ただ何でもかんでもSnowflakeに放り込んでおけば良いというわけでもありません。「適切」に蓄積して、データの品質を高く保たねばなりません。

それでは「適切」とは何なのでしょうか?鍵はデータの「統合」です。データの統合とは、社内外に散在するバラバラなデータたちをSnowflakeという一か所に集約する物理的な意味合いだけでは不十分です。

データを「統合」するとは、例えばキーを揃えたり、コード体系を揃えたり、桁合わせをしたり、ゼロ埋めしたり、異なるデータであってもデータのフォーマットが揃ってはじめてデータは「統合」できます。

ここまでデータを統合してはじめて、BIで適切にデータを組み合わせて精度の高いインサイトを導くことができるようになります。

What is Data Driven?

データ活用の話になるとよくメッセージとして出てくる「Data Driven」、日本語で言うなら「データ駆動型」。Data Drivenとは、その意味の通りデータによって何かを引き起こすことを意味しますが、その「何か」とは何でしょうか?

あるコンサルタントが言うには、あらゆる企業活動をデータに置き換え、データによって業務を最適化する仕組みを作り、それを通じて誰もが自ら継続的に業務プロセスを改善し続けること。

すなわち「何か」とは「業務プロセスの変革」です。

そして「データ」が目的でなく手段であるように、「業務プロセスの変革」もまた目的でなく手段と見なすことができます。業務プロセスを変革することでどのような効果があるのでしょうか?

例えば、業務プロセスの変革により生産性が向上することで発生するコストが削減されます。コストが削減されれば、そのぶん利益率が上げられますし、浮いた労働力をより生産性ある業務に融通することが可能になります。他にも、顧客の顔がより見えるようになることでサービスの質が改善しやすくなり顧客満足度を高められる、なんてこともあるかもしれません。さらには顧客の隠れたニーズをより発掘しやすくなり、市場に浸透しやすい新規ビジネスを立ち上げられるかもしれません。

突き詰めると、業務プロセスの変革によって創出されるゴール、すなわち目的とは「新たな価値」に帰結するのではないでしょうか。Data Drivenとは、その「新たな価値」を創出するために進める戦略であるということです。

以上、思い出しがてら。



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